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未成年






 例え未成年だとしても、実の両親のことを深く愛していなくてはならないという、義務も責任もそこには生じていない。

 例え未成年だとしても、彼らが理解のあるほうの両親であり、にもかかわらずこちらの愛情はいつの時点でか霧散していて、そのことを申し訳なく思ってもいる、それで接し方などにも曖昧なところが出ていなきゃならないのだと考える理由には全くならない。愛せないという事実があるのなら。

 わたしも昔のわたしに教えてあげたい、これだけは大きな声でいえる。他の誰よりも、何よりも愛するべき存在は、秋の歯医者だけだ。彼らなら大丈夫、どんな状態でも会うのに心配する必要はない。わたしは、じぶんの中に蜘蛛が迷いこんでいた日にすら歯科医に会ったことがあるけれど、何ひとつ問題はなかったもの。









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