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 誕生日をわたしは投げたい、距離的には散歩コースの川の歩いたことはなくても顔見知りの対岸くらいでいいから。

 今日は、彼の誕生日。

 わたしは投げたい、背負い投げを習得したい。わたしは本気だ、でもこんなのただの数字だ。無機質で無為な。でももはや投げ飛ばしたいし、わたしは心の底から彼に、もう二度と立ち上がってほしくない。

 どうしてだろう、何度でも立ち上がるその理由がわたしには分からない。彼のことをわたしは何度も突き飛ばした。わたしは腕捲りをして、静かな午後の陽光のなかで、相撲取りのように彼とぶつかり合った。

 なのに、何度だって誕生日は起き上がって、またこっちを見る。後ろを振り返るまでもなく、わたしは視線を感じている。

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