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おかしのいえ
お姫様の涙がお姫様のほほをつたう、お姫様の涙がお姫様のお顔から垂れ落ちる、この国の美女たちの中でもとびっきりの美女であるお姫様の透明な涙がタツタツ敷物に落ちる音が、お姫様の、あぁクソったれ! お姫様な涙の一滴がとうとうオレの顔に付着する。
いやああはああああああぁぁぁぁぁぁぁぁとオレは大きな声がでた、オレは死んだふりを続けるのをやめた。
今日この場で死ぬべきは、彼女のほうだ、彼女のほうだけだ、というオレの本音。
これでもう、何をいわずとも彼女にはオレの気持ちが伝わる結果となったわけだ。




