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屍体






 今までは、その影たちへ、それなりに落とすだけでもよかった。でももう違う。

 立ち止まってたって、一人分の影を眺め下ろしてたって何も塞き止められない、全部がその、みるべき屍体のことがあるからなんだろう。

 ずっと屍体にしか見えないでいたその、ごくふつうの答えの、胸のへんや腹部を切り開き、じぶんの手じゃなくていいならどれほど、と思いながら手を、ちゃんとなかに突っ込ませて、奥へ奥へと、入れていって、そうしてちゃんと探り当てるんだ。手を汚さないといけないんだ。







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