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メテオ






 君はそれをいいに来た。雨の気配を連れてじゃないけど、それらしく見えていればいいなとちらと君は考えもしたろう。

 いろんなことを、色々なやり方で感じる君は君のことをいいに来た、とうとう君もいわなけりゃならないということに気づいた。

 だから、今夜は予告もなしにここに来た。

 だから、初めて君は君として来た。

 君はそれをいわなくてはいけなくて、それが今夜で、いつもの道、暗いなかでも明るいなかでも通った同じ道を通っているはずなのにそうは思えず、それを意識しまくっていた。

 君は来た。

 もう心を固めてしまっている君として。

 いままでは、ずっと頭の中で叫んでいただけだった君。

 だけどいわないわけにはいかないから、今夜、君はいいたいことをいうことにしたから、そのために君が選んだ君がいる。

 それが俺にも分かる。



 まだ開けないで、覗き穴から玄関の前に立つ君を見たら、全身から力が抜けていく。力、というよりかは何かそれ以前のもの、これの支えになってる何か。

 分かってる、分かってた。

 分かるから俺は、君の声でいわないでくれたらと思っていたんだよ。











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