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極彩タップス  作者: 夜助
13/19

返済その13「暴力は良くない!と言った、キレやすいニュータイプ」

 現在、福梨有希(16)を悩ます者リスト。

 一人目、赤井秀人(27)。職業は、借金取り。長所なし。短所、知らず知らずに人を不幸にする。

 二人目、青木龍聖(21)。職業、飲食業。短所、知らず知らずに不幸になっていく。長所、イタリア料理と、不幸な現実を受け流すのが上手い。金持ちで、イケメン。

 果たして、彼等以上に、彼を悩ます者は現れるのだろうか。



 ある日、有希が頼まれた買い物を終えて、色彩園の店前まで来ていると…。青いカラーのフェアレディZ(初代)が、店の駐車場に駐車されていた。

 これには、車好きの有希は興奮した。

「すげー!!ヤンマガで、お馴染みの『悪魔のZ』だ!!すげー!!誰んだー!!」

 かなり綺麗な状態で、凝ったセッティングがされているフェアレディに、有希は大興奮。

「僕のだよ…」

 と、有希の背中から柔らかな男の声が聞こえた。その声に、有希が振り向くと、そこには青木が居た。


 本日から、色彩園で働くことになった彼は、勤めていたイタリアンレストラン『イスルギ』を辞め、自宅の高級マンションから車で、ここまで通うことにしていた。

 明らかに、色彩園よりイスルギの方が給料が良いのだが、なにかを勘違いした彼は、色彩園に勤めることに。ちなみに、あみだくじの事実と、イカスミの真実を、未だ知らないで居る。むしろ、知らない方が幸せである。

 彼が、紅美の接客に感動したのは解るが、紅美に対して恋愛感情があるのかは、有希は解らなかった。


「隣、乗ってみる?」

 と、青木はクールに車に誘う。

「まじっすか!」

 有希は、鼻水を吹き出すくらいに興奮して喜んだ。



 青いフェアレディは、二人を乗せ、首都高速を駆け抜けていた。

 青木の青いフェアレディは、古い型であるのに、新型に負けない加速とスピードを放ち、次々と、首都高速道路を走る、走り屋たちのランエボ、インプレッサ、テスタロッサなどを越していく。

 青木は、料理だけではなく、自動車工学についても詳しく、ドライビングテクニックも完璧だった。

「すげー!!すげよー!青木さん!!」

 と、赤井と居る時とは逆なくらい有希は、ハシャイだ。

「はは、大したことないよ、これくらい」

 格好良く青木は、言い放つ。その青木に、有希はもうメロメロだった。

 そして、同時に、有希の脳裏に、こないだの出来事が思い出される。



 昨日…。


「有希じゃねぇか」

 と、街中を歩いていた有希の後ろから、半帽ヘルメットを被った赤井が、赤いカラーリングのゼファー1100に乗って現れた。

 オタクの有希は、やはり、赤井の乗るゼファーにも興奮していた。

「ケツに、乗ってみるか?」

 と、赤井に言われ、迷う事無く有希は、ゼファーのタンデムにまたがった。思えば、これが不幸の始まりだった。


「で、どーなったの?」

 と、青木が有希の話に相づちを打った。有希は、悲しそうな顔をして…。

「乗ってる途中、赤井さんが飛ばしまくるから、振り落とされました…」

 有希は、涙ながらに語った。青木は、苦い顔をした。

「川越街道をバカみたいに飛ばすから、振り落とされて、地面に叩きつけられて、最悪ですよ!!しかも、あの人、僕が振り落とされてんの、家に帰るまで、気付かないで居たんですよ!あいつ、人間じゃないですよ!!」

 と、有希は、感情を爆発させて話す。

 青木は、昨日、振り落とされて地面に叩きつけられたのに、骨も折れてないどころか、傷一つ負ってない有希の回復力の方が、人間じゃないと思っていた。



 次回予告。

「ぎゃああああああ!!!!」

 赤井は、どうやっても止めることが出来なかった。

「…」

 顔がその名の通り、青く染まっていく青木…。

「なんで、そう簡単に無意識に人を傷つけるんだよ!!!」

 有希は、大きな涙を浮かべ叫び狂った。有希は、残骸となったフェアレディZのヘッドライトを抱くしか出来なかった。



 次回、機動戦士フェアレディZ。

 『フェアレディZが、どっかのバカのせいで大破する』。

 君は、刻の涙を見る…。

次回のサブタイトルと、内容は、次回予告通りにならない場合があります。

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