テストで酷い点をとっても、親友と喧嘩しても。世界は続いてく。
朝陽が眩しい。
腫れた目を洗うとマシなかおになった。
大好きなメニューが夕飯を抜いた身体にしみる。
送り出してくれる母親に大丈夫という気持ちを込め、行って来ます、と玄関を出て。
目の前にビニール袋を突き出された。
門の外から赤い目で前を睨み、決して此方を見ずに。
「…サンキュ」
受け取り、すっかり冷めたパイを割って片方に噛み付き、別のを渡す。
同じ様に噛み付いたアイツは、ウマいなと呟く。
だな、と応え、笑い合った。