君と一緒のソラ №1
今回の話は2人が出会ってからちょっとだけ時間が経った時のお話です。
2人の中が徐々に近くなっていく場面です
君と一緒のソラはちょっと長くなりそうなので分けさせてもらいます。
今回は№1です。楽しんでいただけると幸いです
「いくぜー!おりゃ」
ひぃ!!
「もうちょっとさぁ・・・女の子には手加減したらぁ?」
「ん~?どこに女の子なんているんだぁ?」
前西の野郎・・・
「ここにすんごくかわいい女の子がいるじゃないのよ!!」
「えぇ?!どこ?!」
ちきしょう。
今は休み時間で珍しくドッジボールをしているというのに。
ドッジボールに参加した理由はもちろん大樹もするから
なんかありそうじゃない?
ボールが当たりかけた時に
「危ないっ!!」
みたいなあれ。
と思って参加してるんだけど・・・
チーム分けの時に女子VS男子になっちゃったわけで
別にやめてもいいんだけど・・・
「がんばれ玲奈!!女子軍のエース!!」
とか言われてやめるにやめれない
一番困るのは大樹に暴力女っぽいって思われること
もっとおしとやかな乙女をアピールしたいのにっ!!
「行くぞ!!おりゃ」
あたしには無理みたい
「さすがだねっ見たか男子!!」
「やりやがったな」
「ベーった!!」
「ほら、次、大樹投げろよ」
「え?あ、あぁ」
ひゃぁー!!
どうしよう、よけたらいいよね。
でも避けた後にみんなに茶化されたら・・・
「やったなぁ。よしもう一回行け玲奈」
とか言われたらどうしよう・・・・
かといって
「今度は真由が投げて」
とか他の人にパスすると
「え~?東屋君の時だけなんでぇ?まさか」
とかになったらどうしよう
また顔が赤くなって・・・
ひゃぁ~
「あ、玲奈!!あぶっ」
「へ?ヒデブッ」
「玲奈ぁ?!」
なんやかんや考えているうちにボールが飛んできた
顔面直撃
いってぇ・・・
「ごめん!!」
といったのは大樹ではなく・・・・前西くんだった
考えているうちにボールを投げる人が大樹から前西くんに代わっていたらしい
またこの野郎・・・
「ほ、保健室行く?」
真由が心配そうに言った
鼻血出てないから女の子の尊厳は守った。
「うん・・・一応」
「僕が連れてくよ」
大樹!!なんてうれしい展開
「おっ俺が・・・」
前西。お前また邪魔する気か・・・
こいつが来るくらいなら一人で・・・
「よろしく。東屋君」
真由ぅ!!
あんた最高だよ
「それじゃあ行こうか玲奈」
「う、うん」
保健室へ行く廊下はメッチャ嬉しいことに誰もいなかった
「玲奈大丈夫?」
「うん平気。」
なんかしゃべろぉチャンスだぞぉ
「ドッジボール・・・」
大樹が何かつぶやいた
「何?」
「強いんだね。ドッジボール。僕、びっくりした」
「どうも。頭はないけど体育系なら結構得意なんだ」
「僕と真逆だ。体育がすごく苦手でさ、さっき辰也(前西)に投げてって言われたとき困ってさ・・・」
「前西くんは強引だもんね」
「ハハハッ」
「本当にガキ大将なんだよ」
「でも面白いやつだよ」
フッとこぼした笑みに不覚にも顔が赤くなりそうになった
かっこいいって率直に思った
「でもイメージと違ったなぁ。もっと大樹はサッカーとかバスケとかしきそうないまーじだったのになぁ」
「苦手なんだなぁ・・・でも僕も意外だったよ。玲奈はもっと絵をかくのとか読書とかおしゃべりとかが好きなのかと思っていた」
「うーん。おしゃべりは好きだけど絵とかはなぁ・・・大樹は得意?」
「絵を書くのは結構好きだよ。本はそんなに読まないけど」
「今度見せてよ」
「いいよ。できている絵も結構あるから明後日とか家に来ない?」
「え?ほんと?いいの?」
「うん。」
やったぁ!!!!!!
すんごくうれしいんだけど
こんなに進展があっていいの?
ちょっと悪い気もしてきた
「竜也や神野さんも誘おうよ」
ですよねぇ・・・
分かります
「うん・・・」
そうこうしているうちに楽しい時間はもう終了。
保健室前に着いた。
「失礼します」
「どうしました?」
「あ、それじゃあ僕は失礼します」
「えぇ。」
行っちゃった。
前西くんには感謝するべきか?
まぁいい。
「前西くんにボールをぶつけられました。」
「まぁ。」
「お?おかえり」
「ただいま」
周りを見渡したけど大樹はいなかった
「鼻血でなくて良かったね」
「うん。それよりも人少なくない?」
「あぁ、次週になったから外でドッジボールしてる人もいる。」
またドッジボール
好きだねぇ
「それで真由はよかったの?」
「玲奈を待ってたんだよ」
真由は隣の席に腰かけて手招きをした。
あたしは真由のほうに耳を傾けた
「それで、東屋君とはどうだったの?」
「な、な、なぁ?」
何を?
「何照れてるのよ。」
「あ、家に招かれた。」
「うっそぉ!!すごいじゃん」
「真由や前西くんもどうぞって」
「あらそう。」
はぁ・・・
真由は別にいいんだけどさ。
何で前西くん?
あの人嫌なんだけど。
結構仲良くなっちゃったのかなぁ・・・
「んでいつ?」
「明後日にでもおいでよって言われた」
「おー」
「真由もちゃんと来てね」
「もちろん。気になるじゃん東屋君の家。」
ハァ・・・なんかロマンチックなことないかなぁ
「もうすぐ自習の時間終わっちゃうのに・・・外の人たちゃ元気だねぇ」
「おばあちゃんみたいなこと言わないの。」
さらりと真由に突っ込みを入れながら外にいる大樹を眺める
かっこいい・・・
スポーツ苦手とか言いながらすごくかっこいいよ。
「何を見とれてんのよ。」
「見とれてないもん」
「あっそ。東屋君も罪な人だねぇ」
何が罪な人だ・・・
あぁ明後日が楽しみ過ぎる。
次の話は君と一緒のソラ№2です
東屋君の家にみんなで行く話です
また頑張りますので楽しんでいただけるとうれしいです。




