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バケモノ達のクリスマス

ある所に、とある怪異に重ために好かれている女の人が居ます。

その女の人は「(たから)」と呼ばれています。

寶さんを重ために好いている怪異は「真守(さねもり)」と名乗っています。

その真守は、本来はどの様な存在で最初から怪異だったのかそうでも無いのか、最早判らない様な怪異でした。

長年寶さんのお祖母さんの故郷の村のとある屋敷の座敷牢に、真守は居ました。

寶さんによってそこから出られる様になるまで色々なモノを取り込んでいた真守は、有象無象の怪異に成っていました。

なので、真守という名前すら本当の名前なのかも判りません。

人格も姿も様々にある真守には、"cogito ergo sum(思う故に我在り)."が判らなくなっていました。

何とか、三つの人格と姿にまでは纏めた様です。

一つ目は寶さんの保護者的な夫、二つ目は寶さんの友人の様な夫、三つ目は寶さんの護衛の様な夫です。

三つの人格と姿の違いで口調や一人称も違うので、元来はそれぞれ別人だったのかもしれません。

ただ一つ確かな事は、真守は自身を座敷牢から出してくれた寶さんが大事だという事でした。

そして、今年は真守が寶さんの押しかけ旦那になって最初のクリスマスを迎えようとしています。

正直な所……いまいちクリスマスを判りかねていた真守でしたが、楽しみにしている寶さんの為に楽しいクリスマスを提供したい様です。

そこで、真守の影響なのか実体化している寶さんのイマジナリー軍団に相談してみました。

彼らは寶さんの想像するクリスマスのイメージを真守に教えてくれました。

デートプランに、クリスマスのご馳走、家でのクリスマスパーティーete.

寶さんの理想を軍団に聞いた真守は、真守なりにそれを叶えようと行動する事にしました。

デートは保護者的な夫の姿と人格で。

ご馳走の材料の買い物は、友人の様な夫の姿と人格で。

寶さんと真守とイマジナリー軍団との内輪のクリスマスパーティーは、護衛の様な夫の姿と人格で。

ざっとそんなプランを立てて、実行しました。

まだ雪は降らなくても、お揃いのマフラーをして出かけるのも楽しいものです。

あれやこれやと話し合いながら、買い物するのも楽しい。

買い物袋は真守が持ってあげました。

家の近くのお店なので、歩いて行きました。

帰りも二人で歩いて帰ってきました。

手洗いうがいに着替えも済ませて、荷物を仕分けたら今度は調理開始です。

ご馳走作りはイマジナリー軍団も手伝ってくれたので、とても楽しく作れました。

完成したら、みんなでクリスマスパーティーです。

内輪だけのささやかなものですが、皆で祝うと楽しいですね!

寶さんも、真守も、イマジナリー軍団も、そう思った様です。

「また来年も、これから先も、一緒に過ごそうね」

とっても嬉しそうな笑顔で、寶さんが云いました。

真守からすると、今年のクリスマスは大成功です。

イマジナリー軍団もニコニコです。

「勿論」

喜びを噛み締めながら、真守は答えました。

その後ろでイマジナリー軍団がハイタッチしています。

次の作戦は、大晦日~三が日になりそうです。

MerryChristmas!!

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