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「そんな怖い顔しないでよ」で始まり、「不器用でごめんね」で終わる物語
「そんな怖い顔しないでよ」で始まり、「不器用でごめんね」で終わる物語を280文字以内で書く。というお題で書いてみました。
280字って少ないですね(苦笑
「そんな怖い顔しないでください」
葵は困ったように目の前の男を見つめる。
「……なんでっ!」
男は怒りを隠さず声を荒げる。しかし、女の身体が傾いたことで、先の言葉は飲みこまれた。
とっさに抱きこんだ女の身体は驚くほどに軽く、微笑んだ顔は白くやつれていた。
「お前、馬鹿だろ。こんなになるまで、どうして……」
「私の身一つで、皆が守れるなら安いものでしょう?」
男は唇を噛み、こみあげてるものを押さえる。
「安くねぇよ! それに、お前ならもっと上手くやれただろ?」
女を強く抱きしめ、馬鹿だ馬鹿だと呟く。葵は男の頬に触れ、今にも泣き出しそうな顔で笑う。
「……不器用でごめんなさい」
短編を書くのががとっても苦手なので、いい勉強になりました。
読んでいただき有難うございます!




