VS 【刀の領主】レオンハルト②
レオンハルトのあやつる強力な切り札《【刀の領主】レオンハート》の攻撃を受け、僕はライフに大きなダメージを受けてしまった。
だけど、しかし、僕はこいつを、ただ勝つ以上の勝ち方で乗り越えなければならない!
「僕のターン!」
僕はカードをドローする。
【刀の領主】の攻撃で大きなダメージを受けた。ピンチと思えるかもしれないが、これはしのいだと思った方が正しいだろう。
あれの特性は制圧型ではなく、フィニッシャー型だ。
それの攻撃を受け、まだ生きているのだから、状況は悪くはないはずなのだ。
「《果樹園の村人》のスタンド効果!ライフを回復する!」
「懲りもせずに無駄なことを…まあよい。村人の手を借りることなど、無意味だと、余がこれから証明してやるわ」
「ああ。無意味かどうか、よく見ておくことだね。―――さらに場の《収穫祭》のレイド効果を発動!
「《収穫祭》はライフが回復するとき【実りカウンター】が増え、いまカウンターは3!
ライフが回復したときに《収穫祭》を破壊することで、カウンターと同値のライフを回復し、1枚ドローする!」
村人に手入れされた果樹園は収穫の時期を迎える。その実りは、確かに僕らを豊かにしてくれるのだ。
僕は《収穫祭》の効果でライフをさらに回復し、カードをドローする。
―――きた!
「村人の協力!そして収穫祭も無駄にはならない!それを無駄だと切って捨てるあなたには、まだ見えてないものがあるはずだ!」
「笑止!カードで語れい!」
「望み通り、そうするさ!
―――《異世界への階段》を発動!デッキから《異世界の放浪者》を召喚!」
空の亀裂から闇の階段がかかる。そこからいつものように《異世界の放浪者》が降りてくる。
「―――ほう」
レオンハルトが声をあげる。
「レアなカードだ。やはりぬしには、それなりの価値があるようだな」
「価値は僕にあるわけじゃない。皆にあるんだ!」
僕の場には《果樹園の村人》と《異世界の放浪者》。
手札は2枚。ライフが6。
レオンハルトの場には《【刀の領主】レオンハート》と伏せが1。
手札は1枚。ライフは5。
戦況は放浪者と領主の激突を予感させていた。
■用語説明
①カウンター
-カウントするものの意味
-なにかに反応して増えたり減ったりする数字をカウントしている
-クロスカウンターなどのカウンターとは違う
■カード紹介
①《収穫祭》
-種類:魔法
-効果①:スタンド:ライフが増えるときカウンターを乗せる
-効果②:レイド:カウンターが乗ったときに破壊すると、カウンター分のライフを回復して1枚ドロー




