プロローグ
久しぶりに小説を書きました。楽しいものですね!
──あの日見た景色を、俺は忘れることができないだろう。
「──母ちゃんを頼んだぞ」
クソジジイの最後の言葉も、頭にこびり付いて離れりゃしねぇ。
一言で言って、凄惨だった。
十年間暮らしてきた家は焼かれ、焦げた匂いを立ち上げながらゆらりと燃えていく。
よく話してた村のガキ共の死体が燃えていくのを、持っていかれるのを見て見ぬ振りをして逃げた。
子供たちの遊び場だった村の広場はそんな子供や戦った大人達の死体の山が出来て近づくことも叶わない。
周りの人間達はお互いがお互いを疑い始め、疑心暗鬼とかし、人同士で殺しあった。
奴らだ奴らのせいでこうなった。
父を燃やし、母に屈辱を与え殺した奴らが──
「──憎い」
村のみんなを苦しめた奴ら全てが俺にとって憎むべき対象だ。
そして、あろう事か目の前で父を燃やした張本人.....いや、あの化け物のこと一瞬でも"綺麗"だと思った自分自身が許せない。
だが、だからこそその秀麗な姿を、あの両翼をこの目に焼き付けたからこそ、自分の目的は明確なものだ。
「そうだ、この手で.....」
大事なものを全て奪った奴らを──
「出来るだけ凄惨に.....」
自分達に手を出したことを後悔させる。そして──
「無様に殺してやる.....」
──少年は剣をとる。伝説と戦うために、そしてその胸に誓う。駆逐を。
「.....待っていろ"黄金の龍"」
これは、数奇な運命を迎え、死を宣告された少年のもがき苦しむ物語だ。
──これは、そんな運命から抗い伝説に立ち向かう、少年の、人間の戦いである。
読んでいただきありがとうございます。
これからも不規則更新ですが書いていきます!
完全趣味全開の作品ですがよろしくです!