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会員制

 竜はタバコをふかした後、吐き捨てた。


「行かねーよ」


「これ、見て下さい」


 幸が見せてきたのは、スマホの画面である。

そこには何人かの女性の顔が写っていた。


「会員制の婚活パーティーです。 今から開催されるのは、ここに登録している人しか参加できません」


 通常のパーティーと違って、相手の顔とタイプが事前に確認でき、お互いの合意があった場合のみ開催される。

ちなみに、男女共に審査があるため、一定以上の水準は保たれる。


「……サクラじゃねーの?」


「サクラがバレた時点で会社の信用は失墜しますから、まともな参加者がいる時点でそんなリスクは犯さないんじゃないですかね」


「何か気に入らねぇな。 審査にあぶれた奴はどうすんだよ?」


「……先輩優しいですね。 じゃ、やめときます?」


「で、出ないとは言って……」


「先輩の血液型は?」


「は? Aだよ」


 パシャリ、と幸が竜の顔写真を撮る。


「なっ! てめっ……」


「ちょっと待って下さい、審査に時間かかるんで」


 幸は写メを送信し、数分後、無事に竜の登録が完了した。

更に数分後、11時から予定されていたパーティーも開催されることが決定した。





「……何か落ち着かねぇ」


 気づいたら、竜のタバコの箱は空になっていた。


「そろそろ行きましょう、場所は新宿の西口です」


 幸の腕時計が10時を差した。


年会費はかかります

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