表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/50

【異世界】女神様、特典は“腕力”!?帰還は延期ですか?

イザークさんの家で迎えた初めての夜。

膝の上でスープを食べさせられ、ドキドキしながら眠りについた私の夢に――

あの女神様ルミエールが登場!

「もう少し異世界を楽しんで」なんて、帰る話は先延ばしにされてしまいました…。

そして、村の長老の家へ向かうと……!?


※ほのぼの&ちょっと甘め回です。



眠りにつくと、ふと目の前に光が揺らめいた。


あのルミエール――女神様が現れた。


フリフリのキュートなアイドル風の衣装に身を包み、キュルンと輝く瞳でニコニコ笑っている。


「女神様!お願いです!家に帰してください!」


私は必死に願った。


しかしルミエールは髪を指でもてあそびながら、ふわっと言った。


「えー?なんか今、いい感じのいい雰囲気じゃない?今帰るのはオススメできないなぁ〜」


「いい雰囲気って何ですか!?私は普通に家に帰りたいです!」


私がそう言うと、ルミエールはにっこりウィンクして答えた。


「わかったわよぉ。そのうち帰すからぁ。でも、ちょっとだけこの世界を楽しんでみよっ!異世界転移特典として、腕力スキルをあげるわね!これでヨウコちゃんは力持ちのモテモテさんよ♡」


私は「えーっ」と思ったが、ルミエールは引かなかった。


「本当にそのうち帰してくれるんですよね?何年とか何十年とかじゃなく?」


「うんうん、そのうちすぐ帰すからさ!もう少し出会いを楽しんでっ♡」


そう言うと、ルミエールはきらきらした光とともに消えてしまった。



---


目を覚ますと、イザークさんと目がバッチリ合った。


ずっと見つめていたのかな?彼の目は少し充血しているように見え、私の胸はドキドキした。


「すっ、すまん!あまりに可愛らしくて見つめてしまっていた」


彼は顔を赤くしながら言った。可愛らしいって、私のこと?


胸の高鳴りはおさまらなかった。


朝食をとり、準備を整えた後、イザークさんに連れられ村の長老の家へ向かった。


そこにいた長老は、白髪だがとても老人には見えないムキムキの筋肉を持つ大男だった。


長老は「君が渡り人かい?聞いた通り、確かにこの世界の女性とは違うね。なにか女神様からの天啓など受けているかい?」


そう尋ねると、私は息継ぎもせず答えた。


「はい、今日夢に出てきました。確か名前はルミエールと言っていました。出会いがどうとか、腕力スキルをあげると言っていました。そのうち帰してくれるそうです。それまでここに置いてもらえませんか?」


長老は「ふむ?出会いや腕力スキルはよくわからんが、本物らしい。いいだろう。ここで帰るまで保護しよう」と承諾してくれた。


私は「ありがとうございます!」と深く頭を下げた。


長老は続けて言った。


「君のように小さくて可憐な女性は一人では危ない。引き続きイザークに守らせよう。安心しなさい。彼は信用できる勇敢な戦士だ」


私は保護先がイザークさんに決まり、ほっとして彼を見つめた。


しかし、イザークさんは悲しげに眉を寄せてつぶやいた。


「いずれ、君は帰ってしまうのか……」



---

女神様、もっとチートっぽい能力くれるのかと思ったら、まさかの腕力アップ(笑)

ヨウコはどう使うのか…いや、どう使われるのか…?


イザークさんの「いずれ帰ってしまうのか…」は、読んでて書いてて胸が締め付けられました。

みなさんはこの二人、どうなると思いますか?

コメントや感想で教えていただけたら嬉しいです!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ