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【番外編】『背が高いだけの私が、美形兄弟と!? 〜決断編〜』

いつも読んでくださりありがとうございます✨

今回は番外編、ついにヨウコが「二人への想い」に答えを出します。

女神ルミエール様が与えた運命の中で、彼女が選んだのは――。

ぜひ最後まで見届けていただけると嬉しいです!

ヨウコは二人の顔を見据え、深く息を吸った。

全てを思い出した今、胸の奥にずっと押し込めていた想いが溢れ出しそうになる。


――女神ルミエール様。私にこの世界を与えてくれたあなたへ。

今、私は答えを出す。


「イザークさん、ギルヴァント……全部思い出したよ。そして、ちゃんと決めたの」


その言葉に、二人は思わず息をのむ。

言葉の先を待つ二人の瞳は、期待と緊張で揺れていた。


ヨウコは小さく肩を震わせ、まっすぐギルヴァントを見つめる。

「ギルヴァント……ごめんなさい。あなたを選べない。貴方にときめいたこともあった。それも嘘じゃない。だけど……私の心の中には、いつも側で守ってくれたイザークさんがいたの」


その言葉に、ギルヴァントはしばし固まる。視線が揺れ、唇を噛む音だけが静かに響いた。

「……なんとなく、わかってはいた。でも、諦めたくなかった」


静かで切なげな声。目には深い悲しみと、でもどこか安堵の色も混じる。

ヨウコはその言葉を聞くと、思わず涙がこぼれ落ちた。

優しく微笑む彼の姿を、胸が熱く締め付ける。


ヨウコは涙を拭き、少しうつむきながらも精一杯叫ぶ。

「本当にごめん、ギルヴァント!でも、わがままかもしれないけど……これからも側にいて欲しい、友だちとして!」


ギルヴァントはゆっくりと頷き、柔らかく笑う。

「……あぁ。側にいる。たとえ愛ではなくても、お前の側にいるために、ここに来たんだからな」


その言葉で、ヨウコの涙はさらに溢れた。

ずっと見守っていたヨウヘイも、ゆっくり口を開く。


「ありがとう、兄さん。俺は全力でヨウコを幸せにする」


真剣なまなざしに、ヨウコの胸はぎゅっと締め付けられた。

「はい……」小さく頷くヨウコ。


トウジ(ギルヴァント)は一歩下がり、軽く手を挙げる。

「今日は先に帰るわ。あとは二人でゆっくり話せ」


その背中を見送りながら、ヨウコは深呼吸する。

夕陽の中で、二人だけの時間が静かに流れる。


まるで女神ルミエール様が微笑みながら見守っているように。

目の前のヨウヘイの瞳に、守られてきた日々とこれから歩む未来が映っているのを、ヨウコは確かに感じていた。


胸の奥でこみ上げる想いを抱きしめ、二人は歩き出す。

今度こそ、迷わずに――。



---

最後までお読みいただきありがとうございます!

ヨウコがようやく答えを出しました。

イザークとギルヴァント、それぞれの想いが交わり、そして彼女が選んだのは――。

女神ルミエール様の導きの中で、彼女は一歩を踏み出します。


もし少しでも「良かった」と思っていただけたら、感想やイイねをいただけると励みになります✨



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