【番外編】『背が高いだけの私が、美形兄弟と!? 〜通学編①〜』
異世界で出会ったあの二人――トウジとヨウヘイ――と、日本で再会してからの日常。
高校生になった彼らは名門私立に通い、私は普通の学校。
毎日、校門前で待つ二人に囲まれ、周囲の女子生徒からは羨望の視線。
ヨウコは、まだ心の奥で前世の記憶が揺れる中、誠実に友だちとして接しようとする。
懐かしさと少しのドキドキが交錯する、通学路のラブコメをご覧ください。
放課後、教室で荷物をまとめ、友達と別れを告げた私は、いつものように校門に向かって歩き出した。
すると、正門前に見慣れた二人の姿があった――羽柴トウジとヨウヘイ。
制服姿の二人は、周囲の女子生徒の視線を自然と集めていた。
「うわぁ……今日もカッコいい……」
「しかも、二人揃っている……羨ましい!」
女子たちのささやき声が、私の耳に届く。
「お疲れ、ヨウコ」
トウジがにこりと笑い、手を振る。
「お疲れさま、です」
私は少し照れくさくなりつつ、軽く会釈する。
ヨウヘイも微笑みながら肩をすくめた。
「今日も元気そうで何よりだ」
その視線に、胸の奥がじんわり温かくなる。
前世の記憶はまだあいまいだけれど、この懐かしさと温かさは確かに覚えている。
「えっと……友だちだよね?」
通りすがりの女子に何度も聞かれるが、私はあくまで誠実に答える。
「うん、友だちだよ」
心の中で、まだ二人に応えられないもどかしさを抱えつつも、自然に接することを選ぶ。
「じゃあ、今日も一緒に帰ろうか」
トウジが軽くウインクして言う。
「もちろん」
私は少し笑って、二人の隣に歩幅を合わせる。
帰り道、二人は距離を詰めすぎず、絶妙なタイミングで隣に並ぶ。
トウジが冗談を言えばヨウヘイが突っ込み、私は笑いながらも胸が少し高鳴る。
「焦らなくていいよ。ゆっくりでいい」
トウジがさりげなく言うと、ヨウヘイも静かにうなずく。
街路樹の間を歩きながら、私は小さくつぶやく。
――やっぱり懐かしい――。
胸の奥が温かくなるのを感じつつ、この帰り道が少しずつ特別なものになっていく予感を抱いた。
翌日も、二人は校門前で待っている。
女子たちの騒ぎも相変わらずだが、私は自然に笑みを浮かべ、二人と歩く時間を楽しむ。
友だちとして誠実に。
でも、心の奥では少しずつ、前世の記憶と気持ちが芽吹き始めている――。
---
今回は学校帰りの二人との再会シーンを描きました。
ヨウコはまだ戸惑いながらも、二人と過ごす時間を少しずつ楽しんでいます。
次回も、懐かしさと温かさに包まれた日常をお届けします。
少しずつ、二人との距離が縮まっていく様子をお楽しみください。




