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節目にて

作者: 祁答院 刻

あたらしい年になれば

まっさらになれる気がして


あたらしい年になれば

かなしみもあやまちも失効している気がして


わたしは

年越しという支柱にすがりついて生きてきた


でも

ここまで煮つめてきた365日が

たった一瞬にしてゼロにもどると思うと

くらくらする


年越しは

わたしたちの生活の深層に息づいて


クリスマスに

ロマンに耽ったひとびとも

夢見ごこちに着飾った街も

年の瀬には

けっして嘘をつけない


みんな

ぜんぶをあらわにして

目的地のない終着点まで はしってはしってはしっている


そうして大晦日

混沌はしっかりと熟成され




翌朝

しらけるほどに全てが すがすがしい


初春

ささえを失ったままに

わたしたちは

あらたな道をきっと踏む


胸にあえかな切なさをいだきつつ

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