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異世界経済思想メモ

作者: ササ・マイトウ

プロト工業化か、それより少し前ぐらいの時代を想定しています(厳密ではありません)。

政治体制は封建制ですが、国民国家体制が形成されつつあるような感じです。

工業については、基本的に問屋制家内工業レベルで、一部の産業では工場制手工業も始まっているという感じでしょうか。

商業については、国内市場はかなり統合されている感じで、一部流通統制(津留のような)がかかるといったところです。

農業については、農業資本家になりつつある農民による比較的規模の大きい商品作物生産が始まる一方で、旧来の需要充足経済的な小規模農業が一般的といった感じです。

いずれも大体こんな感じというやつです。

1、統治者


1)貢納経済主義…現物地代。身分秩序重視。主に武断派が多いが、文治派の理想主義者も少なくない。

 ① 理想派…貨幣経済が身分秩序を破壊する要因(統治者の破産・身分の移動など)となるとして批判。商業統制(流通・価格)・金融統制を主張。奢侈を否定。

 ② 中立派…貨幣経済の発展を容認するが、統治者階級は貨幣経済の外に置き、現物で農民・職人・商人から徴収することを主張。奢侈を否定。

2)貨幣経済主義…貨幣地代。身分秩序重視。主に文治派が多いが、武断派の富国強兵主義者も少なくない。

 ① 消極派…貨幣経済の発展を容認する代わりに、商人・職人からも徴税することを主張。貿易については消極的。奢侈を否定。

 ② 中間派…統治者階級が特権商人を介して商業活動に関与することを肯定。貿易については積極的。奢侈を邪悪な奢侈と邪悪ではない奢侈に分ける。

 ③ 積極派…統治者階級が自ら商業・工業・金融業に関与すべきことを主張。貿易のみならず、領土拡張による市場拡大を唱える。奢侈を邪悪な奢侈と邪悪ではない奢侈に分ける。

 ④ 理想派…統治者階級が自ら商業・工業・金融業に関与し、その利益を公平に分配すべきことを主張。貿易については積極的。奢侈を邪悪な奢侈と邪悪ではない奢侈に分ける。


2、聖職者


1)清貧主義…聖職者の経済への関与を批判。商業・金融業の全面的な道徳的統制(公正価格・無利子金融)を主張。奢侈を否定。

2)中道主義…聖職者の経済への関与を肯定。商業の道徳的統制は主張するが、無利子金融については否定的。奢侈を邪悪な奢侈と邪悪ではない奢侈に分ける。

3)現実主義…聖職者の経済への関与を肯定。経済への直接的統制を否定し、教化による間接的統制のみを主張。奢侈を邪悪な奢侈と邪悪ではない奢侈に分ける。


3、商人


1)消極主義…中小商人。ギルド制の維持と統治者階級・農民階級の商業参入禁止を主張。商人への徴税は肯定。経済発展については消極的。

2)保護貿易主義…大商人(生産系)。ギルド制を含む統治者・聖職者階級による経済統制・農民階級の商業参入や保護政策を批判。貿易については保護貿易を主張。商人への徴税は肯定。経済発展については積極的。

3)自由貿易主義…大商人(流通系)。ギルド制を含む統治者・聖職者階級による経済統制・農民階級の商業参入や保護政策を批判。貿易については自由貿易を主張。商人への徴税を否定。経済発展については積極的。


4、農民


1)理想主義…貨幣経済の発展によって農民階級が没落すると批判。徳政や無条件請戻しなどによる農民階級の保護を主張。現物地代。

2)現実主義…貨幣経済を肯定。農民階級の商業への自由参入を主張。

 ① 保護貿易派…中小規模(商品作物を生産)。自由貿易による農産物価格下落を危惧。貨幣地代。

 ② 自由貿易派…大規模(商品作物を生産)。自由貿易による輸出拡大を主張。貨幣地代。

参考になりましたら幸いです。

ほんのお遊びだと思ってください。

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