前へ目次 次へ PR 4/30 (一)-4 そのドアを開けて拓弥はその中に入った。 部屋に入るとすぐ目の前に黒い革のソファーが、ローテーブルを挟んで対(つい)に置かれており、そこに派手な花柄のワンピースの洋服を着た高齢の女性と、若くて目鼻立ちの整った男の子がいた。 「これでようやく揃ったわね。随分待ったわよ」 高齢のケバい女性が拓弥にそう言った。 そう続けると、社長は拓弥に若い男性の隣に座るよう促してきた。 拓弥はそれに従い、若い子の隣に腰掛けた。若い子は、緊張しているのか、少し顔がこわばっているようだった。 (続く)