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愚痴をこぼしたいみのり  作者: みのり


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15/32

5/12【ボランティアやってみた、傷ついただけだった。】

 こんにちは、みのりです。


 相変わらず全然誰にも見られてなくて一安心です。

 もう実名で書いても大丈夫なんじゃないかな?

 普段大人しくて人当たりのいい人間だと思われてるから、ばれても同姓同名でごまかせそう。

 でも何があるかわかんないから、一応気にしておきますけどね。


 だって…わざわざ嫌われにかかるとかばかげてるじゃないですか。

 いい人に見られようとがんばるのは理解できますけど。


 私も昔、いい人に見られようとして判断を誤ったことがあります。


 中学のときのいじめ事件をきっかけに、ボランティア部に入ったんですよね。

 別に私はボランティア精神が旺盛なわけではありません。

 ボランティアをするくらい、献身の心を持っていると周りに見せ付けたかったのでしょう。

 まあ、やってても結局あいついじめやってるんだって後ろ指差されましたけど。


 ありがとうって言葉を貰うと、自分自身を認められている気になれたんです。

 高校生になっても、学校付近のボランティアサークルに所属していました。


 それなりに平和にボランティアを続けていたんです。

 老人施設のイベントの手伝いや障碍者施設のバザーの手伝い、傾聴ボランティア……。

 言い方は悪いですが、気分転換になる趣味的な感じでやっていました。


 表面的ではありますが、仲のいい人もいました。

 断ることができないのが基本なので、このままずっとサークルにいようと思っていたんですけど。


 専門学校の時に、事件が起きました。

 チャリティのテレビってあるじゃないですか。

 あのボランティアに、サークル仲間と一緒に応募したんですよね。

 申込みをして、面接に行って、Tシャツを貰って、当日参加をして。

 私は、募金会場のボランティアになりました。

 募金に来た一般人から貯金箱を受け取って握手をする人です。

 現場には、スタッフさん、ボランティアさん、タレントさんがいました。


 ボランティアに来ていた子は、みんなめちゃめちゃかわいい子ばかりでした。

 みんなはつらつとして笑顔をふりまいていました。

 でも……。


「みなみちゃんつれてきて」

「おまえじゃない、あいつがいい」

「あのこつれてきて」

「おまえやくにたたないな」

「おまえがいちばんブスだな」

「さっさとやれよ」


 私は、車椅子に乗った男性に絡まれて大変でした。

 来場者に声をかけ、ニッコリ笑う女性達は輝いていました。

 私なんか根暗で地味で言い返せないから、格好のパシリ&イジり認定をされてしまったのでしょう。


 ボランティア活動の裏側で、私はずっといやな思いをしていました。

 途中休憩を何回かはさんで、本当に完全ボランティアでした。

 交代で電話番もやりましたが、変な電話がかかってきて落ち込みました。


 今はどうなっているのか分かりませんが、健常者の男性ボランティアは周りにいませんでした(スタッフさんはいました)

 私がいた所は全員女子でかわいい子ばかり、おばさんもいなかったんです。

 なんか……私の考えすぎ?

 色々と仕組まれていると思ってしまいました。


 私は、ボランティアの闇を感じてしまったんですよね。

 一回疑うようになってしまうと、全部怪しく見えてきてしまって。


 自分の行っていたサークルも、華やかなアナウンス係はいつもかわいい子だったなとか。

 いつも私は乱暴な老人の話ばかり聞いていたなとか。

 バザーのあまりのお菓子、みんなもらってるのに、私だけもらえないことがひんぱんにあったなとか。

 案内係や受付は一度もしたことがなくて、ぞうきん係やゴミ処理係ばかり任されていたなとか。


 結局、それくらい私なんか誰にも必要とされてないって事なんだなって。

 いるから仕方なく、みんながやりたがらないことをやらせてやってるみたいな。


 そしてボランティアから手を引いて、今の私がいます。

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