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夏日記  作者: 征司
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夏日記

大学生になって三回目の春が過ぎ去ろうとしている。まだ、大学生になってからこれといって特に何もしていないのに、学生という人生の夏休みがもう終わろうとしてた。2年間も何をしてきたのだろう。たまたま、滑り込んだ大学で特にしたいことも見つからず、朝の授業に遅れて出席し、曜日によってまちまちだが午後3時から5時ごろまで、授業を受けながらボーっと過ごす日々がルーティーンとして、確立されてしまっていた。授業の間にたまにサークルに顔を出してもすることもないから喋って時間を潰してバイトの時間か、次の授業の時間まで潰すだけ、そんな日々がただただ続いていた。


周りは、刻々と動き変化し続けていたのかもしれない。数少ない友達が、公務員講座だ、夏のインターンだ、とこれから始まる競争の準備を着々と進めていることが朧げながら伝わってきたが、実感の湧かない自分にとって遠い別世界のことのようにしか感じられなかった。


夏休みの8月9月のカレンダーは何も予定がなく真っ白であることがスマホのカレンダーのアプリを開かなくてもわかっていた。友達と遊ぶための約束とバイトとインターンで埋まっているであろう、友達や大学の知り合いのカレンダーとはみるべくもない差が自分のカレンダーとの間にはあることが何となくはわかっているが、それを埋めるような手段は知りようもないし、知ったとしてもそれを実行に移すような気力は自分にはないだろうということだけは、しっかりとわかっていた。


それでも、自分にはしなければならないことが今はまだあることだけが自分と周りの溝を少しだけ埋めてくれているような気がした。それが例え、大学の課題やテストだとしてもだ。どちらにしろ、特に遊んでいる方でないにも関わらず、真面目に授業を受けるようなタイプでもない。だから、別にテストができるわけでも、好きなわけでもないのに、このテスト前の大学に学生が増えるだけで、自分が周りと違わないんだと錯覚させてくれる、この時期に精神的な安定が他の時期より取れている気がする。


けれど、そんなことどうでもいいのかもしれない。やる気のないテストを乗り越えた夏休みのカレンダーが真っ白なことが重要なのかもしれない。


暇すぎる夏休みが良かったのか、悪かったのか…



ただ、真っ白のカレンダーのおかげで一歩踏み出す勇気はでたのかもしれない。

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