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絶対異世界無双したいマンが欠陥チート『スキル強奪』をつかまされた時に出来ること全部  作者: 立花 一


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97話 クレアさんと行く、嬉し恥ずかしダンジョン旅行 なんかのポロリもあるよ③

 3階から4階へと続く通路へ向かう行程は順調にすすんだ。

 ここが一番時間がかかる所なのだが、遭遇して戦闘になるのはゴブリンくらいなので特に何のアクシデントもないまま4階へ続く通路についた。

 クレアさんの移動速度に合わせているため何時もよりは時間がかかったが、それでも先ほどの3階までいくのに比べて大分速度が出てきた。

 3階の休憩の時に見た怪我の影響も無さそうだし、もしかしたら『再生』の効果がもう出ているのかもしれない。


 この先は少し下ったら門番みたいな人達がいて、そこから少し歩けばもう街だ。

 あの街を見たらクレアさんはどんなリアクションを取るのだろうか?

 もしかしたら4階の最初の部屋に街があるのを知っているのかもしれない。でもまあ、今までのダンジョン内の様子を見てる限りではダンジョンの情報はそれほど知らないように見える。

 だからきっと4階の事も知らないはずだ。きっとあの光景を見れば驚くに違いない。

 なんだかクレアさんが驚くかと思うと今から凄く楽しくなってきた。


 ワクワクしながら坂道を下っていく。

 暫く行くと今日も数人の冒険者が固まって待機している。推定門番の人たちだ。

 俺達のパーティーメンバーと装備を見た推定門番がこっちを心配したり、冷やかしの言葉をかけて来るので適当に返事して通過する。


 そして更に歩く事、数分。いよいよ坂が終わり大きな空間、つまり街の入り口に着いた。

 先頭を歩いていた俺が止まったので後ろをついて来たクレアさんも止まる。

 後ろにいるのでまだ街の事は見えてないはずだ。


 「クレアさんここにはクレアさんから入って貰えますか?」

 「?いいですけど」

 

 そういってクレアさんを先に行かせ街を見る瞬間を見守る。

 

 「・・・・・・・・・凄い」

 ダンジョンに突如として出現した街を見てクレアさんが驚きのあまり固まっている。

 これこれこれが見たかった。


 「ようこそクレアさん。ここがダンジョンの街です」

 「・・・街。やっぱり街なんですか。ダンジョンの中に街・・・」


 驚いている驚いている。人が驚いているのを見るのはなんて楽しいんだ。

 俺の持ち物でもなし、この街を作るのに一ミリも係わってないし、なんなら数日前に知ったばかりだがなんだかとても誇らしい。

 前にこの街の前でようこそと言われた時は、お前の家でもないのに何言ってんだ?と思ったけど、その気持ちが今分かった。すまないあの時のおじさん、俺が間違っていた。心を入れ替えて俺も将来は街の前で、「ようこそ」するようなそんな素敵な人間になるよ。


 驚いているクレアさんを暫く見ていたが、クレアさんがこっちを見ている事に気づいて恥ずかしそうにしているので、そろそろ次に行くとする。


 いよいよ次は狩りだ。俺の狩りを見せるのだ。ここで格好いいところを見せて好感度MAXにしてやる。見えたぞ。エンディングが!!


 と言わけで早速狩場に向かおう。

 今回は来るのに時間がかかりすぎた。前に来た時よりも2時間から3時間くらい余計にかかっている。したがって狩りが出来る時間が3時間くらいしかない。だから時間が無いのだ。巻きで。巻きで俺の強さを見せに行く。


 まずは狩場の選択だ。

 もう時間がないので新しい場所を開拓している暇はない。最初に来た時と同じで4-2と時間があったら4-3で狩りをしよう。

 ちなみに名称は変えるのが面倒くさいから、前に仮決めした4-2と4-3を本採用とした。後でややこしくならないことを祈るしかない。


 「クレアさん。街に着きましたけどこのまま一気に狩りに行きます。いいですか?」

 「あ、はい。大丈夫です」

 「ここからは4階です。かなり恐ろしい魔物も出てきます。覚悟していてください」

 「はい。私も魔術師です。大丈夫です」


 クレアさんが少しキリリとする。

 恐ろしい魔物と聞いて気合が入ったようだ。

 しかし、甘い。この先に出るのはオークだ。女性にとってこれほど恐ろしい魔物もいない。

 どんなに強い女騎士でもすぐさま倒して、その上一撃でメロメロにしてしまうマジカルチ◯ポを持つ戦士。それが女騎士の天敵、オーク。

 クレアさんは女騎士ではないが女魔術師なのでやっぱり危険だ。

 ちょっとでもフラグを立てると直ぐに次のコマではアへ顔さらす展開になってしまう。そういう危険性を持っているのがオークだ。

 その存在自体がセクハラのような魔物のオークと対峙するのだ、生半可な覚悟では大変な事になってしまう。


 だが安心してください。

 履いてますよ。あいつら。

 なんか汚い布を。


 じゃなかった。この俺が守って見せますよ。俺のこの水魔術で。4.0の水魔術で。

 それもこの前、考え付いたとっておきの新技で華麗に倒して、あなたを守って見せます。


 良し、覚悟完了。

 早速、狩場に移動する。

 狩場である4-2は近くにあるので直ぐに着いた。


 ここからガチの戦闘なので準備をする。

 今までももしもの時に備えて自分の近くに水を用意して操作していた。

 だが今からは本気モードだ。本気アナルビーズ体制を敷く。

 水水水-水水水-水水水-俺のフォーメーションだ。

 これは新技のためのフォーメーションで本日初公開のやつだ。


 良し、準備も終わったので早速、オークを探し回る。


 いた第一オーク発見。

 3匹で固まって動いており、まだこちらに気が付いている様子はない。


 速攻!

 先頭の水の塊を操作してオークに近づける。そして一気に2匹のオークに対して、水を顔に纏わりつかせる。ウォーターデスマスクの完成だ。

 奇襲を受けてオーク達は混乱している。だがウォーターデスマスクを食らわなかった一匹のオークが混乱から立ち直り、こちらに吠えながら突進してくる。


 ニヤリ。ここまでは計画通り。

 1匹のオークは新技をかける為にわざとウォーターデスマスクを使わず自由にさせていたのだ。それも武器を持っている奴に対して。

 思った通り、ウォーターデスマスクを使われなかったオークはこちらに気付き接近を仕掛ける為にこっちに向かってきている。


 ここだ!

 オークと俺達の間に潜ませていた2つ目の水にオークが近づいた瞬間、水を垂直に巨大化させる。

 オークは急に目の前に現れた水の塊になすすべなく捕らえられている。


 ここまではただのウォータープリズン。ここからが俺の新技だ。

 オークを捕らえた水の塊に外側から力を加えていく。

 外側から徐々に徐々に。横に横に。かき回すように力を加えていく。

 渦を作るのだ。中のオークを中心に水の渦を作る。それも生半可なものじゃない。物凄い激流の渦を作るのだ。

 水の流れが徐々に早くなる。中心でもがいているオークを中心にどんどん水流が早くなっていき渦が出来てきている。

 回れ回れ、洗濯機のように回れ。やっぱなし。イメージは洗濯機だけどもっと格好いいのがいい。鳴門海峡の渦潮のように回れ。


 最初はゆっくりだった水も勢いがつき、今では物凄い勢いで渦巻いている。これはもう水の竜巻と言っても過言ではない。

 最初はオークを中心に渦巻いていたが、あまりの勢いにオークも流され今では渦の中で物凄い勢いで回っている。なんか抵抗している感じもないし完全に死んだだろこれ。


 しかしまだだ、この技にはまだ続きがある。

 最初の渦を作るまでは、昨日の蛇戦の後に泳ぐ蛇対策で考え付いた技だ。

 しかしこれでは弱い。厨二病患者であるクレアさんにキャー素敵とうっとりさせる為に、この技は次の段階へと進んだのだ


 俺の一番近くにある水の塊をオークに向かわせる。

 そしてその水の塊を使って、先ほどと同じように渦を作る。しかしただの渦ではない。逆回転だ。逆回転の渦を作りだす。

 そして、その渦を最初に作った渦にぶつける。

 いっけー必殺。獣王激烈・・・じゃない、神砂・・・じゃない、えーっとえーっと。

 うおおおお。いっけー。ウルトラビートウイングエックス。


 二つの水の渦が、回転の違う二つの水の竜巻がぶつかりあう。

 ぶつかった瞬間、大きく水しぶきを出しながら二つの水の塊は一つになろうとしている。

 しかし、だめだ制御できない。物凄い勢いでぶつけたせいで俺のコントロールが維持できない。俺のコントロールを離れてしまう。

 そのせいで二つの水の塊はその形を維持できず大量の水をあたりにぶちまけながら消滅してしまった。


 やっちゃった。完全に大惨事だ。大量の水が辺り一面にぶちまけられている。

 ゴブリンやサチなんかは派手な大技を見たせいか大興奮で手を叩いて喜んでいる。ギンなんかも吠えながらクルクルその場で回っている。カオス。


 いや、逆に考えるんだ。

 これはこういう技なのだ。水の渦が対消滅そういう事にすれば、厨二的にはOKなはずだ。むしろ大好物なのではないだろうか。

 技をくらったオークだってボロ雑巾のようになってピクリとも動いてないし、この技は完全に成功しただろ。


 そもそも回転が違う二つの渦をぶつける技だ。厨二的には大興奮する大技なはずだ。俺は大好きだ。

 技名を考えてなかったせいで最終的に洗濯機の機能の名前になってしまったが、それもまた味というものだ。頭にウルトラつけてたからいいだろ。


 これだけの大技を放ったのだ。クレアさん的にはどうなんだ。キャー素敵になったのか。

 果たして判定やいかに。


 クレアさんの方を見る。


 肝心のクレアさんは、なんというか呆然と水がぶちまけられた箇所を見ている。

 なんだ?あまりの大技に声も出ないのか?やったのか?


 クレアさんを見ていると、こっちらの視線に気が付いたのかこちらの方に向いてきた。


 「どうですか?これが俺の水魔術です。これを見てどう思いますか」

 思い切って聞いてみる。


 「・・・はいとても凄いです」

 来た。凄い判定だ。好感度MAXだ。エンディングだ。


 「・・・ただ」

 ただ?


 「・・・なんというか、今まで見たことがない魔術だったので驚いたというか・・・なんかワタルさんて少し変わってますね」

 

 嘘だろまさかの失敗。好感度が上がった形跡がない。それどころかちょっと引き気味だし。

 なによりも厨二病患者に変だと言われてしまった。

 これはショックだ。

 がーんだな。

 

 これが文化の違いと言うやつなのか。それとも俺みたいな仮性の厨二病患者と真正の厨二病患者は分かり合えない。そういう事なんだろうか。厨二道は奥が深い。

 

 まあ冷静に考えれば、渦を二つも作り出す意味ないしね。最初の渦で十分死んでるだろうし。無駄に疲れただけだしね。うん。

 封印します。ウルトラビートウイングエックスは封印指定にします。

 もう二度と使いません。

 

 さてこの派手にぶちまけられた水の後始末をどうしよう。冷静になった頭でそんな事を考え始めるのであった。


皆さんお久しぶりです。

執筆時間が少しずつ取れるようになったので投稿を再開します。



休んでいた間に何故か急にポイントが伸びていてビックリしました。

沢山のブックマーク、評価をしていただき本当にありがとうございます。とても嬉しかったです。


なかなか時間が取れず更新できないのを大変心苦しく思っていましたが、皆さんに力を貰いなんとか続きを書くことができました。本当にありがとうございます。


そして何より自分には一生縁が無いと思っていたレビューを頂き、凄く嬉しかったです。

ぶたろさん素敵なレビューをありがとうございます。一生の宝物にします。


ストックも作れないので連続で更新という訳にはいきませんが、少しずつ更新していこうと思ってますのでよろしくお願いいたします。

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