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絶対異世界無双したいマンが欠陥チート『スキル強奪』をつかまされた時に出来ること全部  作者: 立花 一


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26話 新しい世界

 ついに2階へと足を踏み入れた。

 と意気込んでみたもののこのダンジョンでは2階へ続く道はなだらかな下り坂となっており、階段みたいなものがないため明確にどこから2階か分からない。


 地図を1階から2階に切り替えたいのだがどこで切り替えていいか分からない。

 一応、2階の地図でスタート地点というか1階から切り替わる位置はあるのだがどのタイミングで地図にマークをつけていいか分からない。


 ここで切り替えようかな、いやもう少ししたら切り替えるかなんて迷いながら歩いていると道の壁に看板が埋め込まれていて「この先2階層」と書いてあった。


 ここが丁度、境目でこの先が2階らしい。

 ちゃんとあるのねそういうの。あとまだ2階に入ってなかったのね。


 気持ちを新たに2階に入っていく。

 そしてここで1階の地図のマークを外して、新たに買った2階の地図の現在位置の二重丸にマークを付ける。

 これで地図は2階の物に切り替えが完了だ。


 早速地図を見ながら最初の部屋を目指す。

 道中魔物を見かけたがスライムやネズミで1階と変わり映えはしなかった。

 

 道は心なしか光石の数がまばらで1階より暗い気がする。

 気がするだけでそんなに違いはないのかもしれない。

 初めて行く2階のため、少し緊張や不安からか闇がいつもより深く見えているだけかもしれない。


 そんな思いをしつついよいよ最初の部屋の入り口が見えてきたときそれはやってきた。

 身長が小さくて2足歩行で全裸、腕にはなにか棒状のものを持って、この1か月でみなれた顔をしている。

 つまりゴブリンだ。


 「わんわん。わんわん。」

 ギンが気づき近づけさせないように吠える。

 

 がそんなのは奴らには関係ない。

 そのまま走って突っ込んでくる。


 しかしうちのゴブリン達も負けていない。

 同じように叫び走っていってぶつかる。


 なんの成長もないと思っていたが、意外にもニーが自分の腕に着けていた盾を前にしてぶつかっていた。

 そして向かって来たゴブリンを吹き飛ばしそのままイチとサンが剣を刺して倒す。

 

 3対1とは言え、ゴブリンを一瞬でしかもスマートに倒して見せたのだ。

 クラスアップ凄すぎ。

 こんなに戦術的で知的な行動が出来るなんてと今までの苦労を思い出し1人で感動していた。


 ゴブリンは流石にゴブリンは食べないのかそのままにしているのでギンに少しだけ食べさせてその後は埋めることにした。


 そして穴を掘ってゴブリンの死体を埋めている最中にようやく気付いた。

 こいつら『剣術』とか『槍術』とかのスキル持ってんじゃね。

 という事はようやくあの時やろうとしていたことが出来る。

 ゴブリン達を買った時にやろうとした武術系のスキルを武器に直接つけて俺自身が使用するという事だ。


 テンションが上がってきた。


 早速、2階の最初の部屋に入る。

 この際、この部屋を2-1としよう。


 その2-1の部屋は1階の部屋と違い、通路と変わらずの天井の高さで少し窮屈に感じた。

 だが違いはこのくらいで他はあまり変わっていないように見えた。


 とりあえずギンやゴブリン達に敵のゴブリンを探させる。

 2階はまだ何があるか分からないので皆で固まって移動する。


 すると早速、ギンが何かを見つけたのか誘導を開始する。

 ギンに導かれるままついて行くと岩陰にゴブリンがいた。

 しかも2匹だ。


 『棍棒術』0.3

 『棍棒術』0.3 


 どちらもまだこちらに気付いていない。

 両方とも俺の手で倒してスキル石を手に入れたいが2匹相手にそれが出来るだろうか。

 先ほどのスマートな戦いを見て欲がでた。

 「ギンは威嚇、ニーは左の方をイチとサンは右の方を殺さず抑え込め。」

 「「ゲギャ!」」

 そう指示を出し、みんなで一斉に駆け出す。


 「わんわん。わんわん。」

 まずギンが吼え始める。

 向こうのゴブリンがこちらに向かって走り出そうとするがその直前にうちのゴブリン達が突撃する。


 俺は最初からニーのいる方に向かっていたのでニーが盾ではじき飛ばしたゴブリンにそのまま馬乗りになり剣を刺す。

 イチ達と同じ種族のためもう少し、俺の心の中で躊躇みたいなものが生まれるかと思ったがネズミたちをやるのと同じ感じで殺すことが出来た。

 スキル石が出たことを確認して次の獲物に向かう。


 もうすでにイチとサンが倒してしまっているかと思ったが二匹はゴブリンを押し倒して押さえつけているようだ。

 なんてことだあのゴブリン達が俺の指示に従っている。

 しかも初めて出すような指示に対してだ。

 そう感動しながら押さえつけられているゴブリンを殺してスキル石を得る。


 「お前たち良くやった。指示通り完璧だった。」

 うまくいったので全員を褒める。


 「「ゲギャ!ゲギャ!」」

 「わん。」

 みんな嬉しそうだ。やっぱ褒めるのは重要なんだな。


 ともあれこれで『棍棒術』0.3のスキル石が2つ手に入った。

 棍棒はあまり格好良くないので使うかどうかは保留だな。


 ということでこの『棍棒術』0.3のスキル石2つを重ね合わせて1つの『棍棒術』0.6のスキル石にする。


 これは俺のレベルが15になった時に『スキル強奪』の制限が解除されて出来るようになった技だ。

 同じ効果のスキル石を合わせて1つにしたり、0.2と0.4のように任意の数字のスキル石に分割したりできるようになったのだ。


 これによりスキル石が一つの塊で管理できるようになり、持ち運ぶ荷物が結構減った。

 まあメリットはそれだけなんですが。


 とにかくスキル石も手に入ったし、ゴブリン達もいう事を聞くし、敵のゴブリンは何の問題もなく倒せるしで絶好調だ。

 この調子でゴブリンどもを狩って狩って狩りまくってやる。


 と意気込んだもののこの後、狩れたゴブリンは2匹だけだった。

 結果、『棍棒術』0.3と『剣術』0.3がそれぞれ手に入った。


 この部屋にはもうゴブリンは見当たらないので次の部屋に行く。

 この部屋から行ける部屋は3つありそのうちのどれかに行けばいい。

 しかしその次の部屋を選ぶのに困る。


 地図はあるがそこに何があるか分からないからだ。

 1階の時は教官に黄金ルートを案内されて水場とか稼ぎ場所なんかを教えてもらったが今回はそれがない。


 いつもならもう少ししたら給水するために水場に向かうところだが2階では水場がわからないためそれができない。

 むやみやたらに探し回って結局水場が見つからなかったら死にはしないが相当辛いことになるだろう。

 

 しょうがないのでこの最初の部屋から隣接する3つの部屋に行ってみて一つずつ近隣の不明の部屋を潰していって、困った場合はいつでも撤退できるように遠くに行かないようにするしかないか。


 とりあえず3つあるうちから一番近そうな1つを選びそこへ移動する。

 そこでゴブリンを6匹ほど狩ったらまた2-1に戻る。

 そうやって1部屋ずつ中を確認しながらゴブリンを倒していく。


 3つ目の部屋でゴブリンを狩っている時にそれは起きた。


 「わんわん。ぐるうぅぅぅ。わんわん。」

 ギンがやたらと吠えるのだ。

 しかしその先にゴブリンの姿は見えないし声を聞いて襲い掛かってても来ない。

 これってもしかして大岩ガエルという奴がいるのではなかろうか。


 しかしこの薄暗い中ではどの岩がそうなのか分からない。

 ギンが吼えている方向には少なくとも岩は大小含めて3はある。

 不用意に近づくと襲い掛かられて麻痺させられるとか言ってたのでなるべく近づきたくない。


 ゴブリン達をけしかけてもいいのだが今回は昔作った秘密兵器を使ってみよう。


 背嚢の中から木で出来たブーメランを取り出す。

 これは昔、ソリを投げ飛ばした時に綺麗に飛んでいくソリをみて思いついたもので、その辺の物に『飛行』スキルを付けただけで飛び道具にしてしまうシリーズの一つだ。


 色んな物に付けてみたが持ちづらいとか投げづらいとかで、結局は普通に元々飛び道具であるものに『飛行』スキルを付けることに落ち着いた。

 それがこのブーメランでわざわざ販売店で形を説明して特別に作ってもらったのだ。


 しかしこのブーメランは1階に於いてはイマイチで大抵の敵はこれがなくても倒せるし、一番有効であると思われたコウモリにもあまり当たらず普通に網を使った方が早かったので何回か使った後に使うのを止めてしまった。


 そしてこれにはもう一つ欠点があって、投げると必ずゴブリン達が走って追いかけて行って戦闘にならないのだ。

 だからこのブーメランは時々、ゴブリン達が遊ぶだけの玩具になってしまっていたが、遠距離から敵を確認したいこの状況ならピッタリの物と言えよう。

 何より今のゴブリン達も追いかけていかないはず。多分。メイビー。

 

 というわけでブーメランを構えて岩を狙う。

 3つあるので取り敢えず一番小さいのを狙って投げる。


 低い投げだしたブーメランはそのまま低空を維持し飛んでいく。

 ゴブリン達はきちんとこちらの意図を理解しているのか動かない。凄い。


 と思ったら左手の紐が引っ張られる。

 ギンが駆け出そうとしていたのだ。

 「ギン待て。ステイ。」


 なんとか抑えようとする。

 その間にもブーメランは狙った岩にぶつかり鈍い音をさせて落ちていく。


 あの岩は普通の岩だったらしい。

 あのブーメランどうやって回収しよう。


 そう思った瞬間、3つの岩のどれでもない地面から少し飛び出していた石が動いた。そして素早く舌を出してブーメランを絡めとる。


 岩に擬態しているのかと思ったが地面に擬態していたのか。あぶな。

 というか俺のブーメラン食べないで。


 「お前たち攻撃だ。ニーは正面、それ以外は側面から狙え。ゴーゴーゴー。」

 「「ゲギャ!」」

 ゴブリン達に指示を出し全員で襲いかかる。

 

 カエルは正面から来るニーに向けて舌を出すがうまく盾で防いでいる。

 その隙に回り込んだ俺と2匹で剣を刺していく。

 体は地面と同じ色をしているので硬いのかと思いきや柔らかく、なんなく剣が刺さっていく。

 体が大きいので暴れると抑えつけるのが大変だが何とか剣を刺したままを保ちそのまま殺しきる。


 地面にはきちんとスキル石が落ちていた。

 『擬態』1.2と『麻痺毒』1.1だった。


 2階の1番の難敵である大岩ガエルをあっさり倒せてしまった。

 ゴブリンも安定して狩れるしこの2階でも十分やっていける事が分かった。

 そして今までお荷物だと思っていたゴブリン達ときちんと連携がとれたし、何より強くなっているその事を実感できた。


 自分では何の力をつけることが出来ない俺といつまでたっても全く強くならないと思っていたゴブリン達が普通に冒険者みたいに戦えるくらい強くなったのだ。そしてこれからはもっと強くなれる。


 これでようやく俺達は冒険者になれたそんな気がした。


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