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珈琲探偵   作者: 八月一日
1/1

〜青葉ミルとの出会い〜

私こと、青山(あおやま)(はな)は珈琲が好きだ。

珈琲を毎朝1杯、それと推理前に1杯。

私は喫茶店のマスターをしている。

それと趣味として探偵活動もしている。

これはそんな私が最初に巻き込まれた事件、

そして同時に助手のミルと出会うこととなった

事件でもある。

珈琲を飲みながらゆっくりと読んでいただければ

幸いである。


これは私が別の喫茶店でまだアルバイトとして働いていた頃の話である。


「いらっしゃいませー!」

店長の景気のいい声が響く。

その声に続き、私も挨拶をする。

喫茶店に限らず、接客業は元気な声を出さなければならない商売だ。

もちろん喫茶店「鹿乃(かの)」で働いている私も例外ではない。


この店は、朝7時に開店し、21時に閉店となる。

基本は夕方から閉店にかけて働くことにしているのだが、大学が午後からということもありその日は開店からシフトに入っていた。

早朝といえど、モーニングサービスを行なっているこの店ではお客さんの数は少なくはない。

注文を取り、店長が淹れた珈琲を運ぶ。

サービスのパン、茹で卵も併せて。

こうして席の半分が埋まったくらいであろうか。

また新しいお客さんが来た。

「いらっしゃいませ!」

私は元気に挨拶をした。

そこには小学....3年生くらいのショートカットの女の子が立っていた。

「え.....と」

思わず口に出てしまう。

周りを見てもその子の親らしき存在が見えなかったからだ。

「あおやまはなさんはいますか!?」

緊張しているのか突然大きな声で喋り出す。

私の名前だ。

しかしこの女の子について記憶をたどってもみつからない。

「それは僕だけど...」

困惑しながら返事をする。

「しょうじが困ったら『ここで働いてる青山花を尋ねろ』

って、そう言って出てっちゃったから....」

なるほど章二(しょうじ)は私の叔父の名前だ。

あの人なら有り得る。

ジャーナリストをしていて、

昔からふらふらと放浪癖のある人だ。

しかしこんな小さい子を置いて行くなんて....。

それに叔父に子供なんていたっけ....??

君、名前は?

そう尋ねると元気に答えた。

青葉(あおば)ミルです!と。


これが私とミルの出会いだった。


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