第15話 戦艦到着
待ちに待った。
船が来た。
この部屋(通称 アンタッチャブル)で
現状と今後の予定です。
UTB次元特殊探索部隊
朝霞 香織 部隊長 大佐
キム・ワーレン 隊長 少佐
クラン 副長 少佐
チャッピ 艦長 少佐
議題「現状報告 艦の説明」
朝霞大佐
「
1番目、 金がない。
現状、この部隊は急遽作られた為、予算がない。
つまり、金がないので、動けない。
だから、前に、探査した、金小惑星を売った。
そして、90%が戦艦に消えた。
貨物は、中古で済ますのは、金がないからだ。
でまた、金がない。
キム少佐、ロッカーの金鉱石も提出する事。
業務横領にはなりたくないだろ。
」
キム
「あれは、サンプルでして。」
チャッピ
「任務中にみつけたのだから、連邦の資産に入るよ。」
キム
「俺の老後計画がぁ」 (泣)
朝霞大佐
「その臭い芝居はいいから、出せ。」
「
2番目、当面、金を稼ぐ。
資源探査を優先して、得たデータを売って、部隊費用を捻出する。
10日あれば、カイパーベルト探査できるだろ。
得た資料を金に変える。
燃料は、重水素があるから、それが使える。
クラン は 1L/H でいいそうだ。
3番目、これから、完熟訓練を行う。
では、ドックへ行くぞ。
我々の戦艦とご対面だ。
仕様はその時に説明する。
チャッピ艦長、宜しく頼む。
」
朝霞大佐 俺を睨む。
俺 仏頂面( 殿下ケチくさい)
クラン 忍び笑
チャッピ 任務の顔
朝霞大佐 、チャッピ艦長 の
後を ゾロゾロとついてゆく俺とクラン。
(
あれ、ここ左に曲がるはずだが?
この先は? なんだった?
確か、兵舎が並んでいたいはず。
あれ、エレベータがある?
乗って、上がる。 30秒。
開く。
エントランスにでる。
おおーーーー大きい。
なんだこの大きさ、いやいや、どこかで見たことあるぞ。
思い出せ、俺。
皇女、ファーストコンタクト。赤い戦艦 あのアニメ。
なるほど、だよな、そんなに早くできるわけないわな。
物物交換というわけですか。
)
朝霞大佐、俺の顔が変化してゆく様をみて、
「お察しの通りだよ。」
「この基地は、我々しかいない。
空き家を全て潰して、格納庫に変えた。
特殊任務上都合がいいのだよ。
あの鯨(貨物船)は人格AI シロとクロが制御する。
詳細は、後日、当座は、戦艦だからな。
戦艦へ近づくと自動で、壁が消えてゆき、
通路がそこにある。
歩きながら、話す大佐。
いらない装備(皇女殿下仕様)は切り捨てた。
これは生き残るための船だ。
隙間に全て、兵器と、動力炉を入れた。
人格AIは1万体だ、冗長システムで、
常に攻撃損傷でもカバーできるシステムだ。
定員は100名
ワープ 最高 9.9 巡航 5.0
通常速度 光速 11% 短時間(10分)なら 20%
船体強度 5.0 素材 タングステン
船体骨格で金が飛んだ。文字通り金が。
お前が、体当たりしても壊れんだろう。
概要説明に移る。
全長 9Km
全高 3Km
紡錘形
攻撃兵器
宇宙要塞、惑星 対応
探知機器
時空の全て、次元の揺らぎも観測する
防御
次元位相変換して攻撃を素通りさせる。
これはクランからの贈り物だ。
次元を潜ることができる船で、潜水艦とも言える。
次元探査はこの船で行う。
多層次元生物は思考兵器を使う。
手加減はない。
やるかやられるかだ、それだけは、確定している。
詳細は、仕様を確認すること。
この艦は、生きている。
人格AIの最高峰と言われる、
ハルの姉妹「ハナ マーク7」だ。
太陽族多種生命文明の叡智を注ぎ込んだ
船の名前は ルミナス
光を放つ=我々の誇りであり、宇宙の灯台だ。
殿下の約束通りだよ。
最強で最高だ。
」
話が終わり、俺たちは、制御ルームにいる。
司令室だ。
俺
大佐の話は、もう耳に入っていなかった。
仕様を追うたびに胸が高鳴る。
兵器、探知、防御 どれも現実離れしている。
素材すら、夢の延長線だ。
あの曲線。
理屈じゃない。
危険だとわかっていても、惹かれる。
思い通りに動かしたい。
殺気が迸る瞬間、どこまでついてくるのか試したい。
ルミナス。
お前は妖刀か、それとも名刀か。
切先は、いずれ俺に向くかもしれない。
それでもいい。
お前になら 命を預けられる。
クラン
(その顔なんとかしなさい。よだれが出てるよ。)
チャッピ艦長
(?)
朝霞大佐 残念な子を見る目で
「チャッピ艦長 あれは放っておいていいから、任務に戻りなさい。」
「ユハブ」
チャッピ艦長
「アイハブ」
「これより、完熟航海に入ります。
ルミナスでいい? 「はい 艦長」
カイパーベルト 1周 速度は光速5%から10%までテストする。
テスト方法は任せる。
次は、ワープ 5〜9.9のテスト。
次は、次元潜航テスト。
次は、............
10日間で、完了させること。
」
艦内が、ほんの一瞬、静まり返った。
ルミナス
「お任せください。
すべてこちらで操作可能です。
問題が発生した場合には、対応しつつご連絡します。」
俺
「意見具申;
次元潜航テストは 、現状リスクが高いです、次元潜航だけのぞいて、
全て、完了したのち、我々の手動操作も完熟訓練するべきと。
理由は、ルミナスとて、個人である。一人が倒れた時、
我々が操作できない=死となるからです。
逃げれるだけの操作でいいはず、次元は位相で歪めて逃げる訓練です。
以上」
ルミナス
「なるほど、確率的に妥当な判断ですね。
私が死んだらですが。」
一瞬、空気が張り詰めた。
俺
「そんなつもりはないが、
あらゆる危機予測が次元層では必要と感じています。
ルミナス、お前は神ではない。
絶対はないだろ。」
ルミナス
「私の最高命令は、あなた達を生きて帰すこと、
そのためなら、この命をささげます。」
俺
「ダメだ、全員生きて帰るのが辺境の掟だ。
生きて帰る。次に会ったときにリベンジするだけさ。
それをくりかえして、最後は勝つ。
辺境の掟を覚えておけ。ルミナス」
ルミナス
「ありがとう、私をひととして認めてくれるのですね。
貴方は、優しい。
でも、私も私の矜持があります。
だから、変わらず、あなた方を守ります、この身を賭けてでも。」
朝霞大佐
「二人とも、そこまでだ。
問答は後でせよ。
現在は任務が優先だ。
意見具申は適切と判断する。
それを採用する。
ルミナス よいか?
」
ルミナス
「了解しました、大人気ない態度申し訳ございません。
では、計画修正して、即時、開始します。」
やりたいことを指示するだけで、計画を立ててゆく。
多次元思考並列ユニット
恐るべき能力だ、1000万AIの個であり、
1つの集合体としても思考する。
人格が破城しないの?。
人間一人に 多重の人格があるのと同じだ。
個にして全、全にして個
禅問答している気分になる。
俺はただ思った。
この船となら、
生きて、帰れる。
何度でも。




