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太陽系外からの訪問者  作者: HAL
辺境監視基地 
76/208

第10話 S・O・S

 予定の空域に来た。


 チャッピ艦長

「巡航速度維持、座標地点まで13分」


 言葉にしなくてもいいのだが、俺のために言語化している。


「空間異常なし、オールクリア」


「旗艦停止」


「小型船へ移動してください。」


「「了解」」


 俺たちは小型船に乗り込む。


「発進」


 俺が操縦する。


 クランは、空間監視。


 指定空域 およそ 1光年分を 探査する。


 クランの能力は、物資と空間を分けてはいない。

 空間の濃い部分と薄い部分の違いでしかない。

 そこの 成分を見ているだけ。

 次元が違うところからこちらを覗く感じである。


 クランは思念体の体をこちらの時空で繋いで、

 次元空域へ思念を飛ばしている。


 雑多なものはごちゃごちゃに見えるらしい。

 純粋なものはくっきりになる。


 石はごちゃごちゃ 金は くっきり。

 区別はそれだけ。

 くらんの指示で俺は船を移動させている。

 はっきりしたものの場所で、俺が物質 分光計 で特定する。座標も。

 記録しながら、地道に作業をしてゆく。

 鉄鉱石が多い。

 時々、金がある。

 マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、  

 ウラン、リチウム、チタン、バナジウム

 太陽系は どこも同じものがおおい。

 商業ベースにするには、塊がないと難しい。


 黙々と作業を進める。


 左3度、上2度 そのまま 微速に......停止。


 一際大きな塊 小惑星くらいありそう。


 分光計 金 80%ほど含む


「嘘!」


 確率は習った。 こんなことはありえない。


 座標を記録した。


 次行こう。


 鉄、 鉄、 鉄、 鉄ばかりがおおい。

 これだけあれば、商業ベースかな。


 ここらは 鉄らしい。


 午前作業終了


 クラン

「次元問題なし」

 俺

「帰ろう」


 艦に戻り、記録を本体へ転送。金と鉄サンプルは持ち帰った。


 昼食

 クラン

「これずーとやるの? もう飽きたんだけど。」

 俺

「俺もさ。なんかいい方法ないかな。

 ドローンを1000機撒いて、カイパーベルトを周回するのよ。

 五年あれば、全て探索できないか?」

 チャッピ

「ドローンのエネルギー補給艦が必要だし、

 それ24時間働く前提だから訴えられますよ。

 いまは 人格AIですから、断固反対。」

 俺

「なら、お前ならどうする?」

 チャッピ

「全スキャンするから手間がかかる。

 遠くから目立つとこだけ探査する。遠くから目立つなら、

 純度が高いはず。

 商業ベースに乗りやすい。

 高速で二人がカイパーベルトを回るとすると。

 光の10%で

 82億km/3万km=75時間で全周スキャン可能

 このLOGを後で解析して、目立つ所からピンポイントで

 短距離ワープする。

 そうして、潰していけば、だんだん目立つところがなくなり、

 商業ベースラインのギリギリにきたら、今度は民間か、

 採掘専門の荒くれに任せる。

 なら、大きい利益はこちらがいただき、

 あとは、民間の商業活動のベースにする。

 」

 俺

「マジ 尊敬するわ。 

 お前 AIなんだな。

 アホではなかった。

 見直したわ。

 その案、採用するわ。

 10日あれば、マップができる。」

「クラン、どうよ。いけると思うが。」


 クラン

「私のイメージを座標とリアルリンクしていけば、.....

 できるわね。

 具体的には、通常映像と次元映像を二重に写す感じで、

 私が見たい視線が映像に反映させれば、どこをみたかで、

 座標が特定できる。

 移動しているから、視差で距離もわかる。

 これ、これからの、資源探査の基本になるわよ。

 早速仲間にいって、資源探査とタイアップして、稼げるわよ。」


「私、飽きたから、仲間に連絡するね。」


 俺

「早速、実験しよう。」


 チャッピ 

「了解、準備します。」


 真面目な奴ほど損する、こんな奴らが、大儲けする。

 世の中理不尽だね。

 AIだけだったら、こんな考えはしなかったよ。

 言われた命令を遵守するだけ。

 俺とクランみたいな すぐ飽きる奴がいると、

 突拍子もない考えが出る。

 混ざると面白くなる奴らだが、危険でもある。

 アンタッチャブル。何するかわからん。


 俺たち、任務を放り投げて、この実験に突入した。

 だって、面白そうだもん。


 これさ、俺たちの周辺パトロールにも使えないか?

 高速で監視するのよ、75時間だぜ、

 10日間で開いた穴を埋めるように重複してパトロールすれば、

 ほぼ、リアル全球パトロールだせ。

 1隻で3日 5隻 周 上下合わせて

 30隻でお釣りがくるよ。 

 みんな お払い箱。

 俺もお払い箱。 

 やべ、なかったことにしよ。



 チャッピ 

「了解、準備完了。」

 クラン

「リンク完了 、同期 開始。」

 チャッピ 

「了解、記録開始。」

「モニタ投影、イメージ重複させます。」


 俺

 艦の前のフルオープンの窓にクランのイメージと視線が写っている。


 今見えてるには、高度1Kmから45度下方向のカイパーベルト映像


 作業した場所を高度を上げて見ている。


 クランのイメージと視点はあの、金小惑星 座標からわかる。


 なるほど、くっきりはっきりしているわ。形までよくわかる。


 普通の岩石は、ノイズレベルになり、空間は無色になる。


 なるほど、便利だわ。


 俺

「速度を順次あげて 高速10% まで 1% 刻みで進めてみよう。」

「当然視線は遠くなるが、映像とイメージがどれだけ追従できるか。」


「クラン いいか >?」 「OK」

「チャッピ 発進」


「発進します。」


 映像がながれる。視線を遠くにする。

 明るいものが 流れるように過ぎてゆく。

 かなり先でも明暗がでる。

 目視はもう無理。

 速度はすでに5%へ とおくのものしか捉えれない。

 速度10%へ とおくのものしか捉えれない。


 目視に頼る必要なし。

 記録データがあるから後から座標をマークして潰すレベルでいける。

 近ければ形まで、遠いと明るい暗いレベル

 十分使える。

 同じ航路を同じ速度でパトロールすれば、

 前日と違うレベル検知ができる


「チャッピ 停止 データは十分だ 

 クランありがとう、お疲れ。」


「チャッピ データ解析してくれ」


 チャッピ 

「了解 10分で完了します。 お待ちください。」


 10分は長い、期待はあるが、不安もある。

 これ、今の所この船しかできない。

 任務になれば、俺たちの専任になるな。

 なら、意見具申しても、

 みんなの仕事は無くならないからいいかな。

 司令官も、ばかじゃないから、すぐ気がつくだろうな。

 悩むなーーー。 

 これ太陽系防衛の要になるが、片方で、お払い箱になるし。

 資源探査しながら、監視もするかな。


 チャッピ 

「解析完了」

 座標LOG から気になるものをモニタへ出します。

 座標LOG 0101 先ほどの金ですね 

 座標LOG 1103 鉄ですね かなりおおきいです 

 座標LOG 3214 鉄ですね かなりおおきいです

 座標LOG 3215 鉄ですね かなりおおきいです

 座標LOG 3216 鉄ですね かなりおおきいです

 座標LOG 3217 鉄ですね かなりおおきいです


 異常な 集中した 鉄 ?


 チャッピ この場所は?


「カイパーベルトに隠れている敵船?

 いつものように探索するエリアですよ。 

 なんでここに集まっている。

 明日、偵察任務 同行 する。

 予定は決められている.....

 あすの偵察予定地点です。

 通常任務だから、監視船だけ。

 だが、護衛は出るだろう。

 戦艦 1隻 です。

 あれだけの蝿がいたら、戦艦では対処できません。

 皇女は監視船だから、防御力弱い。

 集中して攻撃、戦艦機能不全に追い込む。

 なら、攻撃可能。 80% 成功率

 」


 今から向かうとして、どれだけかかる


 15分です。


 基地に知らせると、相手にも勘付かれる

 待ち伏せをやめて逃げ出す。

 通信はしない。

 高速でこの座標へ


 15分で戦術を考える。


 交戦したら、応援をよぶ。

「艦の完熟訓練中に敵と遭遇した、助けてくれ〜。」

 これでいいか?


「「了解」」


 クラン 最悪は お前のビリビリ最強を喰らわす。

 俺たちが巻き添えを喰らわないためには、チャッピ考えとけ。


 手札は、この高速船、通常空間では簡単には当たらない。

 逃げの最後っ屁だが、空間を歪めるからセンサーが捉えられない。

 ワープもできない、座標が特定できない。

 兵器は当たらない。


 チャッピ こいつの 船体強度は?


「2.0」通常1.2 です


 なるほど、俺たちが、あいつらの空間へ飛び込んで

 艦隊の間を最後っ屁しながら高速でスレスレ、

 センサーあたりとエンジンあたりを軽い接触でなら、

 耐えれる。

 頑丈で速いそして、最後っ屁で追尾不可なら、

 応援が来るまで 30分

 よし、決めた。 

 これで行く。 

 だめだったら、クランよろしく。

 あいつらに強烈なのをかましてやれ。


「エンジンシールドに隠れれば、

 クランのビリビリに耐えることが可能です。」


 作戦は決まった。


 操縦は俺がする。アイハブ 「ユハブ」


 エンジン音が高周波を吐き出した。90%


 頭の中で仮想戦闘シミュレーション。

 ハエ叩き作戦。

 高速で空間を歪めて、走りまくる。

 直感で操縦するレベル。

 見て判断は間に合わない。

 見た、動くレベル。

 もっと早く、感覚ゲームは得意だろ。

 もっと早く、アドレナリンが出まくる。

 なぜか、冷静になっている。

 俺が俺を見ている感覚がある。

 よし、いつもの世界に入った。



 捉えた、ど真ん中の大き奴、あそこがセンサーだ。

 掠める。両足、両手で船を調整する。

 速度は落とさない。スラスタが悲鳴を上げる。

 艦が軋む音がする。

 1隻目 当てた。

「通信送れ」

「艦の完熟訓練中に敵と遭遇した、助けてくれ〜。

 座標34.45.78 繰り返す 

 艦の完熟訓練中に敵と遭遇した、助けてくれ〜。

 座標34.45.78 」 完了


 2隻目 あそこへ当たれ。

 衝撃がこんどは 大きかった。

「ダメージは?」 「右ブロック損傷 ロック完了」


 ミサイルが飛んでくるが、当たるわけがない。

 かすめて、3隻目に 撃沈。


 散り散りになり始めて、こちらの優位がなくなりつつある。


「後何分だ」「20ぷんです」「そんなにあるのか。」


 4隻目尻を掠めた。 

 制御不能で、隣の5隻目にぶつかる。派手に!


 6隻目 完全に逃げ体制。最後っ屁で歪める。

 むりやりワープして、船体がゆがんでいた。


 もういない。

 みんな逃げを打ち始めた。 


 騎兵隊がきたよ。 


 ワープできないようにして、残り4隻 捕まえた。


「損傷は?」


「機体骨格 歪み 20% これ、スクラップです。」


「へ? 丈夫なんだよな。」


「あんだけ高速で当てたら、なんだって壊れますよ。」

「艦長になって初日でスクラップにしたのは、私位でしょうね」

「どうしてくれるんです。キャリアに傷が。輝かしい未来が。」

「おヨヨヨ。」


「おまえな、芝居が濃すぎるよ。キャラ変わり過ぎ。」

「責任は俺が取るから、お前のキャリアにはぎず1つないさ。」


 クラン

「初日で皇女回避作戦 全滅 どうするの?」

 俺

「当たって砕けます。 とほほ。

 キャリアは仕方ない。

 始末書じゃ済まないわな。

 そんなことより、もっとやばい奴が出てくる。

 俺、逃げたい。クランすまん。」


 クラン

「私の原本とあいたいわ。

 話し合いそうだもの。

 昔のあなたの話ね、ダーリン」


 俺は何も答えなかった。

 逃げたいと言った口で、

 逃げ道のない場所へ行こうとしている自分がいた。


 これが、

 辺境に来た理由だったのかもしれない。




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