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太陽系外からの訪問者  作者: HAL
地球
23/208

第22章 太陽系再開発実行委員会 ― 太陽観測報告編

この物語は、我々の世界とよく似た、別の世界の話である。


 太陽系再開発実行委員会


 会議室はいつものように重苦しい空気に包まれていた。


 議長「本日の議題は、太陽観測の報告です。」


 地球側技術者「お手元の資料の通り、太陽活動は平常範囲内です。

 ただし、未来予測は不可能です。」


 皇女

 (また異常なしで押し切るつもりね……。)


 大統領側近

 「太陽バーストは平常範囲。

 今後も異常は起きない、ということですね?」


 地球側技術者

 「いえ、未来は見通せません。」


 側近

 「しかし異星人側からは『3ヶ月後に異常発生』

 と情報が来ています。

 あなたの見解は?」


 地球側技術者

 「過去データでは、活動フレアは通常の2倍程度ならありますが、

 10倍ともなる現象は観測されていません。

 そもそも地球人が知る太陽データは40億年中の30年ほど。

 未来を語れるほどの根拠はありません。

 日本の地震予知の失敗をご存知でしょう?」


 側近(逆ギレ)

 「国家予算を投入してこれでは意味がない!」


 地球側技術者

 「我々は太陽フレア異常予知のために予算申請していません。

 太陽の十一年周期研究のためだと説明し、許可を得ています。」


 皇女

 (完全に論点すり替えたわね……。)


 側近

 「皇女殿下、本当に起きるのですか?」


 マーズ(AI)

「殿下はオブザーバーです。

 異常が起きる確率は 90%。

 最悪は 半球の文明が消える。

 これは100倍バーストの場合。

 あなたが好む数値予測では、50倍 ±20倍。」


 会議室が凍りつく。


 マーズ(AI)

「衛星は全滅します。

 通信も消滅します。

 地上は比較的安全ですが、念のため地下へ避難してください。

 Xデーは 12月24日 0時。

 誤差は前後 2時間。

 変電所は停止。

 電気自動車はバッテリー暴走で燃える可能性大。

 宇宙船が最も安全なシェルターです。

 以上です。

 さっさと宇宙船を作ってください。

 あと3ヶ月しかありません。」


(側近たち、完全沈黙)


 マーズ

 「では、解散。」


 皇女

 「肩書が地球連邦に変わっても、中身は同じね。動かない。」


 大統領

「……3ヶ月後の X-DAY に向け、全力で対策を始める。

 情報が正しければ、直撃位置は?」


 マーズ(AI)

「オーストラリア直上(真昼12時) が最有力です。

 周辺のニュージーランド、南極域、太平洋の島々も危険です。

 早急に宇宙シェルター計画を実行してください。」


 大統領

「非常事態宣言を出す。

 側近は全員入れ替える。」


 皇女

「動植物の DNA は確保済みよ。

 最悪の場合でも、再生の道は残してある。」


 大統領

「……ありがとう。

 あとは、神に祈るだけだ。」

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