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太陽系外からの訪問者  作者: HAL
地球
18/205

第17章 臨時ニュース

この物語は、我々の世界とよく似た、別の世界の話である。


【臨時ニュース】


 国連は先ほど、銀河帝国との暫定合意文書を

「国際社会に向けて公開した」と発表した。


 だが公開されたのは、都合の良い部分だけである。

 実に政治らしい。


 発表された合意内容

 ・エネルギー問題の技術支援

 ・食料問題の技術支援

 ・水資源への技術支援

 ・宇宙船技術支援

 ・火星テラフォーミング技術支援

 ・転送装置技術支援

 ・教育機械の供与


 そして、最後に小声で付け加えられた一文。

 「見返りとして、木星圏への移住枠を認める」

 会見場はざわめいたが、追加の説明は一切なかった。

 質問も許可されなかった。


 宇宙規模の契約の代償として差し出されたのは、

「木星へ行け」という曖昧な約束。

 地球政府にとっては、人口削減のための都合の良い逃げ道なのか。

 あるいは、もっと別の意図なのか。

 誰も本当のことを言わないし、誰も本当のことを考えようともしない。


【地球市民の反応】


 移住反対派:

 「移住は認めない!異星人は出ていけ!」

 「我々の太陽系を守れ!」


 利得優先派:

 「火星に住めるの?最高じゃん」

 「教育機械で天才になれるってガチ?」

 「通勤が転送になる時代キター」

 「俺、宇宙へ行くわ」

 「神よ感謝します(技術くれるなら誰でも)」


 SNSはお祭り騒ぎだ。

 遠い木星よりも、明日の便利さに飛びつく人類。

 まるで、文明の終わりにセール品に群がる消費者そのもの。


 地球がどうなるかより

「自分がどう得するか」だけが、人々の関心だった。

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