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太陽系外からの訪問者  作者: HAL
辺境監視基地 
122/208

第56話 結果発表

「ただいまより」


 医療AIの声が、妙に明るく響いた。


「検体4名様の、結果発表を行います」


 突然、

 ドラムロールが鳴り響く。


 トランペットが高らかに鳴り、

 ドラムがピタリと止まった。


 ……誰だ、この演出を入れたの。


 医療AI


「まずは」


 ニア・エド・マク・ルード様

 ニア・カーター様


「お二人とも」

「鍵である可能性、6割です」


 一同、静まる。


「脳に未知の領域が存在し、スキャンが弾かれました」


 続いて、個別所見。


「ニア・エド・マク・ルード様からは」

『うるさい、寝れんだろうが』

「と、思考で通達がありました」

「バカっぽいです」


 皇女

(……聞こえてたのね)


「人格は粗野です」

「また、エネルギーが足りないようです」


 次。


「ニア・カーター様は」

『燃やしてほしい?』

「と、凄まれました」

「怖かったです」


 巫女

(にこっ)


「人格は気分屋です」

「こちらも、エネルギーが足りないようです」


「なお」

「何がエネルギーかは、わかりません」


 俺

(ふむ)

(皇女は男で、あの言動)

(巫女は女で、旦那を一声で黙らせる圧)

(……納得)


 次。

 朝霞 香織 様


「脳に未知の領域があり、こちらもスキャンで弾かれました」


 医療AI、少し間を置いて。


「……怪物が、いるようです」


 大佐、微動だにしない。


「唸り声が聞こえました」

「そう、ドラゴンです」

「あれですよ」


 一同

(どれだよ)


「翻訳不可能でした」

「時間がなく、早々に退散しました」


 俺

(嘘……)

(噓から出た、誠)

(……あるんだな)

(納得)


 次。

 キム・ワーレン 様


「同様に、脳に未知の領域があり」

「スキャンは弾かれました」

「……が」


 医療AI、少し声色が変わる。


「わずかに、見えた部分があります」

「穴から覗くような感覚でした」

「空っぽです」


 ……は?


「非常に、広大な空間があるようです」

「比喩表現を使うなら」

「宇宙が入る感じ」


 空気が止まる。


「中央付近に、卵らしきものが見えました」

「生育中……でしょうか?」


 医療AI、真顔で続ける。


「キム少佐、何か心当たりはありませんか?」


 俺

「男だし」

「卵なんか、知らん」


 沈黙。


 結局、わからないことが増えただけだった。


 これ、

 管理者クラス全員の前で

 発表する意味、あったか?


 医療AI、軽すぎるだろ。

 ……でも、

「お可哀想に」

 とか言われても、余計に凹むだけだよな。


 ぐだぐだで始まり、ぐだぐだで終わった。


(ふぅーー……)


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