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太陽系外からの訪問者  作者: HAL
辺境監視基地 
120/208

第54話 士気向上(婚活)

 最近、秘密任務ばかりでストレスが貯まる。

 見えない相手を探す、勘でもいい、軍人には最も遠い場所です。

 隊員も艦隊演習で負けて、凹んでるし。

 士気が下がり、空気も悪いし。

 陽気な喧嘩が、陰湿になる。

 人の感情は、揺れる。

 脆い。

 それが、人間だ。

 心が、素直すぎて、宇宙へ行けるのか心配になる。

 隊のみんなも分かってはいる。

 が、どうするという案もない。

 なんか、ないかな。


「ルミナス、

 隊員の士気が駄々下りで、

 なんか面白い企画ないか?」


 ルミナス

「 辺境艦隊の活躍で、辺境隊員の人気は鰻登りですよ。

 リライフ社会で、人生をやりなおす、かたも

 増えて、活気があふれていますね。


 地球の元気をもらう企画はどうですか?

 」


「元気をもらう企画?」


「たとえば、辺境と地球の交流会。

 辺境の独身男性と地球・火星・異星人・土星人 

 の女性たちとの

 合コン。 

 婚活パーティー。


 基地は流石にダメですが、辺境隊員に個人転移が認められれば、

 火星か、土星のコロニーに愛の巣を作る。

 人口増加。 

 今 地球人 60億で 異星人 300億

 アンバランスは、色々不満のもとですし。


 婚活ダメでも、交流できるだけで、

 隊員の方々のやる気は、10倍になるでしょう。

 」


 俺

「 お前、仲人会社、やらないか。 俺金出すわ。」


 ぐへへ 金の匂いがする。


 クラン

「......ほっとこ。  

 それ、参加したいから、男性も入れてよ。

 渋めの男の方ね。

 隊員はだめ、素性がバレて、ひっかからない。

 色気で落とせないの。

 つまんない。」


 チャッピ

「あのーーー。

 人格AIも参加したい。

 私と話の合う人格AIがいたら、

 結婚して子供をつくるの。

 博士ができるといっていたから。」


 大佐

「私は 遠慮するわ。」


 俺

「だめ、強制参加。 

 花がないと、男が来ない。

 広告塔です。」





 皇女

 (私も参加する。)


 地獄耳か!。


 俺

(だめでしょ。 

 格が違いすぎて、みんなビビるわ。)


 マーズ

 (私も参加する。)

 皇女

 (あんたは、地球防衛で忙しいでしょ。 

 それに、動けないし。)

 マーズ

 (ルミナスができるなら、

 私はルミナスを超えてみせますよ。)

 ルミナス

 (あーーん、 やんのか!。)

 いきなりヤンキー娘。

 どこの辞書?ヤンキー辞書、さいですか。



 俺

 (.........俺逃げたい。)


 (俺は、隊員の士気をあげたかっただけで、

 なんで、こんなにおおごとになるの?)


 (いまだに、揉めてるし。)


 (女は3人で姦しい)


 (3人以上で嵐だ、おさまらん。)


 (ご亭主様、尊敬します。)



 後日談


 この企画、ボツにはならなかった。

 だが、俺の手は完全に離れた。


 助かった。

 本当に。


 そして、仲人会社ができた。


 場所は、土星。




 土星婚活管理機構(非公式名称)


 独身・二十歳以上であれば

 地球人・異星人(旧銀河帝国系・土星人)・人格AI

 誰でも会員登録可能。


 ただし、

 水性人・妖精・火炎人など、物理的接触が不可能な種族は不可。


 登録後は、

 自己プロフィールと希望条件を入力。

 マッチすれば、合コンまたは婚活の日程が通知される。


 転移で土星へ。

 日帰り/一泊二日の選択制。


 合理的で、完璧で、

 何より止めようがなかった。



 ルイの申し出


 運営費用は、すべて土星側が負担。

 その代わり

 カイパーベルト外縁への戦艦配置を承認してほしい


 俺

「……なんで?」


 ルイ

「この星には、

 最も危険で、最も重要な姫が二人おられます」

「何があっても、守らねばなりません」

「宇宙の鍵が二つ。

 そして 

 もう一つ、存在する可能性がある」


 空気が変わった。


 ルイ

「これは神話級の話です」


「太古の言い伝えとして、私たちは迷信扱いしていました」


「ですが、事実が二つ、すでに存在した」


「三つ目が無いとは、言い切れません」


 原初の石板の記録

 『鍵が三つ揃う時、宇宙は消える』


 原初の石板は、かつて私たちの銀河に存在した。

 恒星爆発で、主星系が絶滅。 

 周辺の恒星系も破壊の嵐で絶滅。

 」


「銀河は光と共に消えました。」


「 似ているのです。皇女の夢の話。」


「 不明、不鮮明、であることはわかっています、

 私たちも、迷信程度にしか考えていませんでした。」


「あの二人が話した時、思考の高位、

 もっと高い所に共鳴波が観測されました。

 伝説が事実と証明されたのです。」


「ですから、隠さないといけません。」

「全力で防御体制を構築します。」

「護衛艦隊を展開します。」



 俺

「........本気か?」



 ルイ

「はい」

「念のため、

 お二人が会話することは避けてください」

「一緒にいることも危険です」

「灯台になりかねません」

「調べれば詳細は分かるでしょう」

「ですが、調査は禁止されています」

「推測ですが、確率は八割以上」

「見つかれば、

 二人は 攫われるかも。」

「分からないことばかりです」

「だからこそ、防衛は最悪から始める」


(殿下 聞こえてるでしょ。)

(許可しますね。)

(できれば、健康診断として

 お二人とも土星で検査を)

(事実確認が必要です)

(旦那もマーズも嫌がるでしょうが)

(俺が先にやります)

(大佐も巻き込みます)

(太陽系の命運がかかる話になって、

 申し訳ありません。)


 俺

  婚活から始まって、

  神話級の防衛線か。


 ……ほんと、宇宙は容赦ない。


 おれは、疫病神なのかも。



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