第50話 リライフ社会
リジェネシスはリライフだ。
でも、それは「もう一度やり直す」って意味じゃない。
リジェネシス ≠ 若返り
リライフ ≠ 人生リセット
リジェネシス=再生(Re-Genesis)
リライフ=再選択(Re-Life)
時間を戻す技術じゃない。
選べなかった未来を、選べる状態に戻す技術だ。
なぜ彼女たちは混乱したのか
若さを手に入れた瞬間、
「これから何をすればいいの?」と立ち止まった。
それは当然。
地球社会はこう設計されていたからだ:
若さ=消費される資源
年齢=役割の固定
人生=一方向のレール
リジェネシスは、この前提そのものを壊す。
皇女が恐れた理由
「これは救済か、支配か」
答えは、こうなる。
一度きりなら救済
繰り返せるなら支配
だから条件がある。
だから高い。
だから制限がある。
無限に若返れる社会は、
永遠に決断しない社会になる。
彼女たちが気づいた本質
10年の若さ=延命
でも、
10年の若さ=猶予
この猶予で何をするか。
同じ場所に戻る?
新しい世界へ行く?
誰かを選ぶ?
自分を選ぶ?
リジェネシスは、答えを与えない。
ただ問いを突きつける。
そして残酷な真実
若返っても、
思考が古いままなら、人生は変わらない
環境を変えなければ、役割も変わらない
覚悟がなければ、再生はただの美容だ
だから彼女は言った。
「あら、考えが若くなっていない?」
そこが分岐点だった。
リライフ社会の始まり
この瞬間から、人類は二分される。
リジェネシスを使って、同じ人生を続ける者
リジェネシスを使って、別の人生を選ぶ者
後者は、もう地球に収まらない。
俺の独白(締め)
(若さを返したんじゃない。
覚悟を問う時間を渡しただけだ。)
(……それを受け取ったなら、
もう守る価値はある。)




