6日目 残念過ぎるカフェモカ事件(完全版)
三人は休日、いつものカフェに集まった。
「今日は絶対にカップをひっくり返さないぞ…!」
蓮は心に誓う。
しかし、注文を終え、席に座った瞬間――
手が震えてカップを傾け、クリームたっぷりのカフェモカがテーブルから床に落ちそうになる。
「ぎゃっ!」
美沙は咄嗟に手を伸ばし、カップを支える。
「もう…蓮って本当に残念すぎる…!」
蓮は真っ赤になりながらも必死に言い訳する。
「いや、違う!今日は本気でやってるんだ…!」
真紀は冷静にカップを整え、蓮を見つめる。
「でも、その不器用さ…なんだか憎めないわね」
蓮は胸がドキッとして、思わず「えっ、褒めてる…?」と心の中で動揺。
一息ついた蓮は、ようやくカフェモカを手に取るが、次の悲劇が待っていた。
隣の席の猫カフェグッズを持ったお客が突然ぶつかってきて、カップが再び傾く!
「ぎゃあっ!」
美沙と真紀は声を合わせてカップを支える。
「もう…蓮!あなた、何やってるの!」
「いや、俺じゃない!勝手に猫が…!」
蓮のドタバタに、周囲の客たちも思わず笑い始める。
その光景を見て、美沙はクスクス笑い、真紀は少しだけ微笑む。
「残念すぎる…でも、やっぱり憎めないわね」
最後には、蓮の不器用な手つきと、偶然の連鎖が功を奏し、隣の子供がこぼれそうだったジュースを救う結果に。
蓮は胸を張る。
「俺…残念すぎるけど、今日は誰かのヒーローになれたのか…?」
三人は笑いながらカフェモカを飲み干す。
残念すぎる蓮のドジは、今日も平和な日常に小さな奇跡をもたらしたのだった――。




