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2日目 残念なカフェモカ事件
今日は三人でカフェに集まった。
蓮は「今日は絶対にこぼさずに飲む!」と意気込む。
だが、注文したカフェモカが運ばれてくるやいなや、蓮の手が震えてカップが傾く。
「ぎゃっ!」
美沙は慌ててナプキンを取り、カップを支える。
「もう…蓮って本当に残念すぎる…」
しかし、その一部始終を見ていた真紀は微笑む。
「でも、そういうところが可愛いのよね」
蓮は顔を真っ赤にしてむくれる。
「可愛いって…俺、コーヒーこぼしかけただけだぞ!」
美沙はクスクス笑いながら真紀を見る。
「ほら、真紀さん、蓮の残念さは本当に癒しになるでしょ?」
真紀は少しだけ目を細め、蓮を見つめる。
「ええ、でも油断するとまたやらかしそうね」
結局、蓮は慎重にカフェモカを飲み干したが、隣の席の常連客に「あの人、今日も残念だな」と小声で囁かれるのを聞き、心の中でこっそり笑うのだった。




