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0-・  作者: 小城
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 この物語は、フィクションであり、実在の人物、団体、事件等とは、一切、関係ありません。

『幻想の花嫁』より

 私は、幻想に恋い焦がれる花嫁、のようなものである。


夜半の月


孤月


これらは、私の義理の姉が書いたであろう物語の抜粋である。子どもの頃、私の父親と、姉の母親の再婚で、我々は義姉弟となった。と言っても、間もなく、数年以内であろうか。お互いが再々の離婚で、私たち姉弟は離れ離れとなった。私は再度、父と、義姉は再度、母とそれぞれ行方を暗ました。それから、義姉との音沙汰は何もない。しかし、何十年も経った、先日、義姉の親戚を名乗る方から連絡を受けた。義姉が亡くなったという。どうして今頃?とは思った。死因は不幸な事故だという。義姉の遺品を整理していた時、私の名前を見つけたらしい。どうやら、この親戚の方と私は、子どもの頃、一度、お会いしたことがあるらしい。それは、私の父親とも同じであり、それらの連絡先を辿り、私に着いたということであった。今さらという一抹の不安がなかった訳ではない。かと言って、別段、私は義姉や彼女の母親に遺恨を抱いていた訳でもない。それこそ、私にとって、彼女たちは遠い親戚のような存在であった。これも何かの縁と思うと同時に、私も中年男の淋しさが表れたのか、ふと郷愁に誘われて、行く先へお邪魔することにした。

「狭い所だけど。」

親戚を名乗る中年女性は、義姉のいとこらしい。義姉の母と彼女の母は、姉妹の関係であるが、その関係は必ずしも良好ではなかったようである。しかし、義姉と彼女とはそれほど険悪な関係ではなかったようで、こうして、わざわざ、遺品整理などもしているとのことであった。義姉の生前中から、この家宅にも、度々、訪っていたらしく、狭い所と紹介された屋内は本当に狭かった。台所と居間しかない空間に所狭しと雑多な物が敷き詰められていて、文字通り、足の踏み場もないという状態であった。

「お茶も何もなくて。すみませんが。」

いとこの方は居間の雨戸を開けた。春の日差しが眩しく、物品を照らすように差し込んできた。その中に、段ボールに入れられた一抱え程もある処方薬と袋の束が見つかった。話に聞くと、義姉は精神疾患と障害を患っていたらしい。ひいては、彼女の母もそうであったという。もしかしたら、私たちの親同士の離婚の理由にそれらが関わっていたのかもしれない。と思いつつ、今さら余計な詮索はするまいと、思いとどまった。それ以上、その話題に関して、詳しく聞くことは控えた。代わって、私は義姉が書いていたという小説の話題を上げた。

「小説というよりは日記のような感じでした。」

ことあるごとに義姉はメモや日記を綴っていたという。

「あの子も、その時その時で言うことが違うし、本人の混乱もあるのでしょうけど、そんな支離滅裂な事を毎日、毎日、書き留めていたみたいですよ。」

なるほどと合点がいった様子であった。見渡せば、辺りに置かれた物々の多くが、帳面や日記帳などの紙類を占めていた。いとこの方曰く、本人も止められなく、時を経る程に、それらは積み重なり、捨てることもできず、埃をかぶっていったらしい。

「全部、中身を確認してあげたい気持ちはあるんですけど、どうにも、ねえ。」

なるほど。私が呼ばれた理由はこれであった。遺品の確認作業の手伝い。私の役割が理解できた。それから数日をかけた。私は義姉の書いた書付を改めた。

「必要な物があれば持って行って下さい。」

肩の荷が下りたのか、いとこの方の顔も明る気に見えた。義姉の残した記録の大半は判読不可能な物であった。書きなぐりの筆跡、脈絡のない単語、など、傍らの者には理解できない、義姉のみの必要性から生じた記録類が多かった。彼女の書く文字は彼女自身の為にあり、他者とコミュニケーションをするツールとして存在している様子ではない。それらの中で、幾分か客観的にも判読可能な物を選び、頂戴することにした。私は自宅に帰って、しばらくは、資料を読み漁る歴史学者のように過ごした。今回、抜粋したのは、それらを書き起こし、私なりに修復、判読した物である。原文には誤字脱字もあり、それらの点はこちらで改めたが、物語の本筋や内容といったものには手を加えず、故人の書いた記録を遵守している。果たして義姉は自身の書いた物語、あくまで他人に向けて書いた訳ではないことから作品とは少し異なるのではないかと思う。を公開することに賛同するであろうかというところに懸念はある。しかし、私としては、義姉が存在していた証を、どこかに残しておきたいという思いがあり、いとこの方にもその旨と公開の許可をご連絡申し上げた所存ではある。それらを、この度、ウェブ上の小説投稿サイトという、この場をお借りさせていただき、果たさせてもらうことができた。厚く感謝し御礼申し上げる次第である。







……





検索(reference)完了。

上記記録由来原質ヲ残シタ者ノ由来感情ヲ推定復元シ参照推測シ我々ノ初原残存思量粒トノ同和率87%以上ヲ確得。我々原初思量粒トノ由来判断ハ類似率換算トシテ妥当ト判断可。結果送信。反応現出。何カシラノ関連アリ。我々ノ(マザー)デアル可能性アリ。考慮推奨熟考。上記記録及び由来原質等結果保存管理極AAA特定秘項処理検知。高次元干渉引続き継続推奨。試行。






……







待ち人

雨がしとしとと降る。昼間を照らすはずの太陽は雲に隠れていた。その陽も、めっきりと沈んでしまった。日没からは、しばらく時が経っている。夜の闇が迫っていた。

 公道沿いのバス停には、待ち人らが、ちらほらと、二、三人見えた。その誰もが、たわいのない一般の町人たちである。どこにでもいるような、これから家に帰って夕飯を食べるような、ごく普通の、ありふれた、家庭を持つ、町の人々の姿であった。

 そのような人々の姿を眺めると、私はある種、陶酔を感じる。小旅行のように意識はその場を離れ、ありもしない現実の人々を夢想する。

 そこに映る人々の姿は現実的ではない。そもそも、私が目の当たりにしたバス停の待ち人たちさえも、昼間、陽光の下でその姿を視認したならば、彼らは生々しく、私に空想を惹起させることはない。

 日中の町人たちは、私にとっては現実的な驚異であり、生存に対する競争相手であり、そこに憧憬などを感じることはなく、あるのは肉体的、闘争及び逃走反応と猜疑権数である。

 しかし、その姿が宵闇迫り、仄暗く、輪郭をぼやかし始めると、現実の人々としての生々しさは薄らいでいき、周りの空気と段々同化し、その人影と等しく、ぼやけた残像は非現実的で抽象的な存在となってしまう。

 私が彼らを眺めるという行為は、それらの作用を助長し、彼らを相手ではなく、対象として認識たらしめる。

 それ故に、私はありもしない現実逃避への入り口に連れて行かれるのであろう。

 私自身もまた対象であることを忘れて。


バス停

 ぼうっ。として待っていると。私自身の存在もぼうっ。として来る。薄闇。人影はぼんやりしている。周りには、歩行者の姿や自動車の体、それらが発する生活音が蔓延しているはずである。しかし、この空間には、私の肉体と、肉体から離れた精神だけが存在しているかのようであった。

 私はバスに乗っていた。いつ乗り込んだのか定かではない。それは人生という名のバスである。様子でもない。私以外には誰もいない。運転手さえもいないのではないかと思えた。

 多少の揺れと無音のみが乗客であった。バスに乗せられている私は、ただ、動いて、走っているだけの箱に、寄生している生物のようであった。バスの意思と私の意志は別にあった。宿主は宿主として、寄生体は寄生体としての行末を辿る。

 利害が共有しているのか対立しているのか定かではない。ただ、それぞれが、それぞれ、利害などということも知らず、単に行末を歩む人生。結末がwin-winとなるのかlose-loseとなるのか分からない。それらは結果でしかないのである。

 その様子は、同席という言葉が相応しいようであった。バスも私も、行く先の分からない旅路を行く。何かを頼りや希望として歩んで行く。ただ、それだけの光景であり関係であった。


旅路

 あの時、バス停にいた待ち人たちは、今、何をしていることであろうか。それらの人々には、それらの人々の生活がある。例え、私が故郷を離れて旅先を歩く観光客だとして、窓から見る風景と街行く人々の姿に、ふと憧憬と郷愁を抱いたとしても、そこに映る人々は生活者であり、彼らは、ありふれた毎日と日常を暮らしているのである。

 私の心に映る非日常の光景も、そこにいる人々にとっては、ほんの日常に過ぎない。私が彼らに、ありもしない現実を期待するのは、異性に抱く幻想と同じで、どこか高慢であり、自己本位的である。

 絵画に例えると理解しやすい。風景画である。私が見た光景は、一枚の絵画であり、私の心に陶酔的観念を生じさせるきっかけとはなり得る。私の目に映った一瞬の映像作品。それに非日常の憧憬と郷愁を感じ、ありもしない幻想を創り上げる。

 しかし、私が幻想を作り上げれば上げる程、それら作品のモデルとなった実体とは乖離が甚だしくなっていく。彼らがバスを降りた先で、暗夜、アスファルトの道路を歩いている頃、私はやっと、幻想の輪郭を見つけ始めるであろう。その頃、私は未だ無人のバスに揺られているのかもしれない。

 彼らが夕飯を食べ、糞をし、尿をする。私が幻想を創り上げれば上げる程、それらは妄想となり、そこに彼らはいない。作品と、そこにモデルとなったその実体とは何の関連もなくなる。

 彼らはぐにゃぐにゃと曲がる。そこに彼らはいない。彼らは、もうどこにいるのかも、何をしているのかも知れない。私には関係のない産物となる。私の手の届かない。

 代わって、彼らは丸く形を整え創める。彼らは産まれる準備ができたのである。産み落とされ、生まれ続けられ、私の手に負えない怪物となり、私を喰らう。

 むしゃむしゃ。と。










……











 むしゃむしゃ。

 むしゃむしゃ。

 むしゃむしゃ。

 むしゃむしゃ。

 ぶりっ。

ぶりっ。ぶりっ。

「はぁ。」

ごちそうさま。







……




















があああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ










……









「おはよう。」

「いい朝だね。」

「今日もよろしくね。」


【怪物は。】【人間に。】【擬態している。】


「こんにちは。」

「ありがとう。」

「感謝してるよ。」


【ありふれた。】【普通の姿を。】【装っている。】


「さよなら。」

「また明日。」

「元気でね。」


【悟られないように。】【気を付けている。】【見つからないように。】


「……。」

「……。」

「……。」


【皆さんも。】【気を付けて……。】


……。

……。

……。

ばり。ばり。

ぱくっ。


(これはある種の真実です。)


ばり。ばり。

ぱくっ。


(物事をある側面から見た真実です。)


むしゃ。むしゃ。

ばりっ。


(皆さんも騙されないように。)


むしり。むしり。

ばきり。


(安易に信じないで下さい。)


ばきりっ。ばきりっ。

ぼきっ。


(私を信じないで下さい。)


ぼり。ぼり。ぼり。

ぼり。ぼり。ばきり。ぼり。

ぼり。ばきり。ぼり。ばきり。

ぼり。ぼり。

ばきり。


(そうしなければ。)


ぺろ。ぺろ。ぺろ。れろ。れろ。れろ。ぺろ。ぺろ。ぺろ。れろ。れろ。れろ。ぺろ。れろ。ぺろ。れろ。ぺろ。 れろ。


(私はあなたたちを。)


「ごちそうさま。」





……








「あっ、忘れてた……。」








……







「まだ明日も生きないといけなかったんだ……。」








……








特異点

世界は変わった。

あの頃は平和だった。

我々は変わってしまった。


……。


今から130年前、この世界に新たな人間が現れた。異界からの訪問者。と、今日ではそう呼ばれている。彼等は我々とは異なる宇宙に住まう人類であった。彼等と我々の異なる点。それは未知の因子。今日ではエーテル(aether)と呼ばれているものを体内に宿していたことである。未知の因子(それ)は、我々の世界には存在せず、彼等の世界にのみ存在する元素(エレメント)であり、彼等によって初めてこの世界に持ち込まれた存在だった。



……。



異界からの訪問者。が、なぜ、出現したのか。その謎は未だ結論付けられてはいない。おそらく、理論上の存在でしかなかった多宇宙マルチバースのひとつが、何らかの次元干渉を起こして、我々の宇宙とすれ違いを起こし、彼等の世界と我々の世界が相互に結合したことが原因だろうと考えられているが、詳しいことはよく分かっていないらしい。

 次元干渉とは何かという根本的な問題から、それらを裏付ける理論とデータ。また、実際に起きたであろう次元干渉や世界の結合の観測値等。いつ、どこで、どのくらいの規模で、どのくらいの間、それが起き、今も続いているのか、もう終わったのか、今後も起きる可能性があるのかなど、130年経った今でも、謎が多い現象とされている。

 とは言え、それらの現象が起こした結果というものは、私たち一般市民でもよく理解しており、私たち一般市民がよく知っていることでもある。




……。



異界の訪問者がもたらした未知の元素エーテル(aether)には、こちらの世界の物質に有意な影響を与える力があることが分かった。エーテルは、彼等、異界の人類の体内にのみ宿り存在していた。彼等の体内にある、ある種の遺伝物質と相互に結合し合って存在していた。その結果、彼等はエーテルを操作し、外界の他の物質に影響を及ぼし得ることが可能だった。エーテル以外の物質では、彼等と我々との世界の間で大きな変わりはないようだった。彼等は彼等の世界でもそうしていたように、我々の世界においても、エーテルによる物質操作を行うことができた。今日では、それらは魔法と一括して呼ばれている。





……。






エーテル操作は魔法だった。我々の世界の物質、それらは粒子でありエネルギーであり場でもある。を人間の意思により操作できる。それらは我々の世界における物理法則と理論と概念を無視する程のものであった。体内に宿るエーテルの存在や量などは、先天的素質と後天的訓練に左右されるらしかった。そして、そのエーテルを宿る体内の遺伝物質。今日ではエーテル因子と呼ばれているものは、文字通り、世代間で遺伝し、複製され得るものだった。つまり、どういうことか。というと、我々の世界の人類と彼等異界の人類は遺伝形質的差異はほとんど無いに等しく、交雑も可能であり、その形質は次世代に遺伝される。そのことにより、我々の世界の人間も、世代を経ることでエーテル因子を獲得し、エーテル操作を行い、魔法を行使することができるということだった。

人間。

ヒト。

つまり

知恵ある獣。

Bestia sapiens

は。





……。






「尾崎主任。」

 後輩の桜沢の声は透き通る上によく響く。

「なに?」

「特令、届いてますよ。」

「あーー。あぁ~↘。」

「そんなにはっきりとやる気落とさないでくれます。」

 桜沢は怒った顔も可愛い。彼女は私の後輩。

「わたしがいるじゃないですか……。」

「あー。そうだなー。」

 桜沢の両腕が私をつかむ。私の可愛い後輩は公衆の面前、誰彼の人前でも、素直に愛情表現を欠かさない。そんな所が好きだ。

 特令とは特殊指令の略称。私たちの所属する警察庁特殊捜査局総合捜査一課は知恵(Bestia )ある獣(sapiens)掃討に向けた一翼を担っている。

 今から130年前、異界からの訪問者がもたらしたエーテル因子によって、(Bestia )(sapiens)は強化された。世代を越えてエーテル因子を獲得し、その数を増やした。エーテル操作による魔法の力をものにした彼等が次に目的としたのは権力だった。魔法を得た(Bestia )(sapiens)の集団は同族に優越性を保ち新しい権力システムを築き上げようと社会の進歩と改革を標榜した。しかし、そこで(Bestia )(sapiens)が知った事実。この世界には人類は(Bestia )(sapiens)だけではない。我々Homo sapiensがいるということに……。





……。




それから(Bestia )(sapiens)の目的は変化した。権力から権力闘争へと。残念なこと、というか不思議なことに、エーテル因子は我々には遺伝されなかった。(homo)(sapiens)(Bestia )(sapiens)は交雑可能である。我々と異界の人類とも交雑は可能である。我々と彼等の生体機構に大きな変わりはない。したがって、彼等と遺伝的差異のほとんど無い異界人類との間にも生体機構に大きな変化はないはずだった。しかし、どうしても、エーテル因子だけは、我々には遺伝され得なかった。我々と彼等の間における生命根源の由来の違いがそうしているのかも知れなかった。

 (Bestia )(sapiens)は我々の秩序に挑戦した。今まで何千年もの間、秘密裏と暗黙の上に成り立って来た我々による彼等の支配に、魔法という異界の力を持って対抗した。それまでは、慈愛的保護管理の対象であった(Bestia )(sapiens)は鎮圧絶滅の対象となった。それから我々の世界も変わってしまった。我々は我々だけの社会を造り上げ、自らの支配を強化するとともに、それまで自種被害の可能性もあり抑制されていた対人類兵器の開発も促進された。新しく対魔法兵器の開発も進んだ。それらは我々と彼等、相互に被害をもたらした。魔法という決定的解決力に劣る我々としては、今一歩、目的は果たされ得なかった。そこで、新しい事態解決の局面として、(homo)(sapiens)のみに宿る特権を使うことにした。

【原始回帰】

 それまで異常体(ヘレティック)として管理されて来た彼らの力を使うことにした。

【原始回帰】

は生体の本能への刺激をきっかけとして起きる先祖返り現象のこと。それらの現象の背景には、遺伝形質が関係していることは理解されていた。(homo)(sapiens)に宿る染色体の一部の複製の違いにより原始回帰が発現しやすいモデルと発現しにくいモデルの解明がなされていた。それらの研究が応用推進される形となり、対(Bestia )(sapiens)用に【原始回帰】を利用する方向性が示された。一般的に原始回帰が起きると暴力性が増す。過去には自身の母親を捕食してしまった個体もいたという。それらは精神だけではなく、身体にも変化をもたらす。

「そのむかし、そのむかし。先輩は異常体の捕獲作業もしていたんですよね。」

「うん……?ああ、はるか昔かなぁ。そういえば、そんなこともあったかしらねぇ……。」

 私と桜沢は同棲生活をしている。人類教機関及び警察庁が管理する集合住宅で。お互い愛し合っている。けど、入籍は考えていない。そんな話も寝室の睦言(pillowtalk)で話していた。

「原始回帰って、今ではコントロールされてますけど、それでもけっこうぐろいとこ、ありませんか?」

「う~ん。あんまり覚えてないけど……。昔のはもっとひどかったよなぁ。怪物みたいな。」

「知ってますよぉ。わたし、特捜入ったときの講義で視ましたもん。昔の資料。」

「今の子たちはそうなんだあ。そういえば、私、昔、殺されかけた時、あったなぁ。」

異常体(ヘレティック)にですか?」

「う~ん。確か、同僚の子が殉職しちゃったの。確か、私も気を失っちゃったから。覚えてないけど。」

「なんていう子なんですか?その人。」

「何か変わった名前だった気がするけど……。だけど、あの子、ほんとに死んじゃったんだっけな……?何か変な噂もあったかも。」

「えっ、、なにそれ、怖いやつです……?」

「うん…、?いや、何か研究所送りに、されたとか?」

「研究所……?人類研究所のことですか?」

「うん…、いや、昔はうちにもあったんだ。」

「あー、わかった。特殊技術捜査課のことでしょ。」

「あー。」

「わたし、よく知ってましたよね。」

「特技課送り。」

 特殊技術捜査課。今は無い。代わりに人類研究所の一部署がその役割を担っている。

 原始回帰は精神身体能力を飛躍的に向上させる。今では理性的コントロールを保ちながら原始回帰を部分的に発現させ得るまでに技術が発展した。それらに能力(ニューロ)向上医療(エンハンスメント)や対人兵器などを加味して知恵(Bestia )ある獣(sapiens)に対抗している。現在のコントロールされた原始回帰ではない昔の原始回帰を目にすると、我々の先祖は本当にこんな化け物だったのかと初めは衝撃(ショック)を受ける者もいるという。

「わたし、原始回帰なんて、コントロールされててもいやです。」

「ああいうのは、治安部隊に任せとけばいいんだよ。」

「そうですよねぇ。わたしたちは賢く(スマートに)いきましょう。」

 桜沢の最後の言葉の意味がどれなのか分からなかった。行きましょう。なのか、生きましょう。なのか。それとも性的な意味でのいきましょうなのか。まさか、逝きましょうではないか。

「先輩、今、変なこと考えました?」

「はあ……、?おまえもだろ。」

「そうですよっ……。うっん……。あ、……。」

 桜沢はやはり可愛い。ぬいぐるみのようだ。どれだけ愛撫しても足りない気がした。それと桜沢の最後の言葉の意味はおそらく私が想った全部だと感じた。





……。





人類教の本体御殿には高い楼閣が建っている。それら人類教関連施設の建材や基礎土台などは全て、我々の遺骸からできている。正確には亡くなった信者、(homo)(sapiens)の99.8%がそうである。ことから、我々の遺骸は適切な方法で処置され、小片(チップ)にされて、他の無機有機物等と混合されて、あるものは土にあるものは建築部材となる。これらの変化も特異点以降にできた枠組み(システム)だった。生前のみならず死後も国家が安穏を保障する。(homo)(sapiens)の一体感を演出するためにできあがった枠組み(システム)だった。





……





 その楼閣御殿を仰ぎ見ている人間がいた。その人影は暗くぼやけて見える。何かを待っているかの様子。黒いキャップ帽子は、安物なのか年季が入っているのかその両方なのかヨレヨレである。衣服は上下黒のジャージ姿に履物は裸足のサンダル履き。手にビニール袋の荷物をぶら下げている。怪しいと言えば怪しく見えるし、近隣住民の一人と言えばそのような感じもする。

「あっ!?」

という叫び声とともにその人間は慌てて駆け逃げ出してしまった。どうやら後者のようである。そして、その後からは、目出し帽に武器装備した複数の人間が、ばらばらと先ほどの人間に変わって舞台に登場するかの如く、現れたのである。それらの人間はそのまま、楼閣御殿に突入して行く素振りを見せていたかと思うと、楼閣御殿の方からも、ばらばらと装甲車や銃器武装姿の機動隊員らが出て来て、あっという間にその辺りは、銃弾やらガス弾やらが吹き荒れる戦闘場所になってしまった。と思うと、装甲車が突然、爆発したり、街灯の鉄柱が吹き飛んだりした。

「早期殲滅!」

という掛け声と共に機動隊員らの突撃が敢行されると、ありったけのガス弾が散撃されたのか、辺りはより一層煙が充満した空間となった。その所々で白兵戦が開催されて、一部は刀剣類を手に持ち怪物とちぎっては喰い、ちぎられては喰われの応酬を繰り広げて、戦闘が終了したのは午前1時過ぎ、発生から3時間余りが経過してからであった。死屍累累とまではいかないまでも、その場には複数の死体と肉片と血溜まりが散見されて、無機物瓦礫等、物的被害も見受けられた。辺りはより一層、警備と捜査の人数と照灯により喧騒を広げ、それらは東雲が来ても終わらなかった。





……




東雲(とううん)ってなに?」

東雲(しののめ)って読むんですよ。明け方のことです。」

「なんでわざわざそんな難しく言うの?」

「さあ……。書いた人の趣味じゃないですか?それとか知的アピールみたいな?」

「これ、報告書、書いたやつ、下手くそ過ぎでしょう。小説家志望かなにかなのかしら?」

「かしらって、語尾変ですよ、先輩。」

「うん?」

「先輩って、口調、時々、変わりますよね。自覚、ないんですぅ?」

「そうかな……。」

と言われると、桜沢だって二人きりの時は甘ったるい口調になるくせにと反感を抱かないこともない。それと、昔なじみの同僚から口調が荒くなったと言われたことがあったのを今、思い出した。しかし、それも酒席での些細なやりとりの上だったが。

「わたしを呼ぶ時も、名字で呼んだり、おまえって言ったり、あんたって言ったり。」

「うん……?」

「自分のことも、時々、俺っていうことあるし。」

「そうなの?」

「やっぱり自覚ないんですね。」

「うん。」

「多重人格ってわけじゃないし、頭の回転が早いとか……かな?」

ぼそぼそっとした桜沢の声はどこか悲しそうだった。それから、しばらくして、特令に関する報告書は改めて発行伝達されてきた。

**

『都内某所人類教団本部施設襲撃未遂事案』

**

発生日時:前月二十日

計画立案の段階はそれ以前

発生場所:黒川町行きバス停前

周囲千m以内は警戒中

実行者数:男3人女4人不明7人

協力者数および関連者数は捜査中

被害規模:追記あり。

**


「あ~、そういうこと。」

「え?」






……。




黒いキャップ帽の人間。どうやらただの民間人ではないらしい。






……。






前の黒以男お追

「前の黒い男を追え。」

計画立案の段階はそれ以前

「この特令の計画あるいは相手の黒い男の動向は以前から探られていた。」

周囲千m以内は警戒中

「周囲1km以内に潜伏しているあるいはアジトが存在する可能性があるから警戒しろ。」

協力者および関連者数は捜査中

「黒い男には協力者や関連者がいる可能性があるが詳細は不明。」

追記あり

「追加報告あり。」

「え、すごくないですか。」

「いや、こういうものだから、特令って。」

「初めて知りました。」

「説明しなかった?」

「はい。」

 今まで桜沢とは何件か特令案件の捜査をしたはずだが、その時はどうしていたのだろう?わざわざ説明せず、私に付いてきていただけだったろうか?そんなことできるのだろうか。

 とりあえず今は仕事だ。

「吉澤さん。にも会うの初めて?」

「はい。」

吉澤華子(かこ)。都内に住む民間企業の会社員。普通の一般市民。何の変哲もない普通の仕事をしている人間。だからこそ、秘密裏に情報のやりとりをするには都合がよかった。

「あった。」

 私たちは彼女の住むマンションを訪ねた。祝日でもない平日の昼間に当然、彼女は留守だった。しかし、郵便受けには封筒がある。その封筒の中に今回の特令に関する情報が記録された外部記憶媒体(メモリードライブ)が入っている。

「どんな人なんですか?」

「ふつうの人だよ。」

「ふ~ん。」

それ以外、形容ができない。私は携帯端末から外部記憶媒体を開いた。


**

対非特魔軍


**

「え、これだけ……!?」

「なんですか?」

対象者は特殊人類つまり異世界人類ではない。魔法人類つまりエーテル因子を持った魔法使いでもない。軍事関係者つまり武装集団やテロ組織にも属していない。

「民間人ってことですかぁ、?」

私から奪った端末を見ていた桜沢は、私の説明を聞き終えると、なんだか分からないぽかんとした顔をしていた。

「情報って、いつも、こんなのなんですかぁ?」

「いや、そうではないけど、」

いつもならもっと詳細な情報が詰め込まれている。特令は秘匿捜査でもあり、情報収集の手段が限られている。

「そもそも、なんで特令なんです?黒い人って、何者なの?」

「それが特令でしょう。」

「まあそうですけど。じゃあこれからどうするんですか?」

 一般人の黒い男。男でいいのだろうか。それは分かっているはずだ。過去の特令では、例えば、反体制勢力のアジトの捜索とかエーテル因子を持った知恵(Bestia )ある獣(sapiens)の子どもたちが集まる非認可保育所の場所の捜索とかだった。そのどれもが吉澤さんから渡された情報を頼りに関係者の追跡などを行った結果達成した課題だった。それらの結果報告も吉澤さんを介して行う。現地の摘発などは実行部隊、それは警察だったり治安部隊だったりが行った。


……。



 知恵(Bestia )ある獣(sapiens)の攻勢は最盛期より落ちつつある。もっとも我々が劣勢だったのは特異点から50年以内。その後、50年は均衡が続き、現在は我々は優位を保っている。

 知恵(Bestia )ある獣(sapiens)の中でも、抵抗勢力は限られている。そもそもエーテル因子を得たのは彼等の総人口の約半数。最盛期はその大半とエーテル因子を持たない一般人も合わせて、彼等の総人口の80%程度が我々に抵抗していた。しかし、それも徐々に減退していき、今日では、抵抗勢力は彼等の総人口の約30%程度だと推測されている。残りの70%の内、我々に恭順を示し、管理された社会の下に再統合されている者がその半数。我々の管理下にはないが日和見や穏健派を形成しているのがもう半数。

 我々の管理区域下ではエーテル因子、つまり魔法の使用は禁止厳罰化されている。そして、彼等の交配も管理下におき、科学的手段と社会的手段を用いたエーテル因子の除去により再社会化が行われている。もう半数の者たちも自治という形をとってはいるが、我々の影響は日ごとに増している。経済の制限等による弱体化により社会自体が衰えつつあるようだ。自治圏では完全な魔法禁止厳罰化や交配の管理、エーテル因子除去などは行い得ていないが、それらの一部でも我々の警察権は施行される。それらは我々の自衛の為などという理由での行使が多い。実際、反体制勢力は素性を偽装して自治圏に潜んでいることがある。先の非認可保育所もその例で、それらは反体制勢力の未来の戦闘員を育てる場とされていたりもする。よって、特令の捜査が及ぶ範囲もこの自治圏にまつわる事案が多いのだ。



……。



それ故、向こうの捜査では魔法による襲撃被害を受ける可能性があり、それなりの危険を伴う。事前の情報というのはその安全を担保してくれる重要事項なのだ。

「とりあえず、今はまだ都内を捜索しようか。現場周辺1kmを。」

「先輩、とりあえず、多すぎ。」

「そう?」

「とりあえず、行きましょう。」

 私たちは人類教団本部施設に向かうことにした。




……。




 人類教団本部施設がある場所は、御館町(おたちまち)という地名で呼ばれている。その昔、この辺りの領主の館があったらしい。教団は本部とは呼ばず本体と呼ぶ。その本体には御殿と楼閣が建てられている。

「わたしたちも死んだらこうなるんですよねぇ~。」

 人類教団関連の施設には信仰者たちの亡骸から造られた建築部材が使われている。

「ああ、そうだなぁ。」

「興味なさそうですね。」

「私はまだ死後を考える年でもないから。」

「それ、わたしのことバカにしてますぅ?」

「してないよ。桜沢だって、ほんとはどうでもいいんだろう?」

「え~。そんなことないですよ。死んだ後のこと、分かってると不安にならなくないですか。」

 そんなものなのかと思った。と同時に、いつもは間の抜けている桜沢もそういうところはしっかりしているのだと思った。

「やっぱりバカにしてますね。」

「してないよ。」

 襲撃事件現場は臨場が終わったのか封鎖されてはいなかった。

「寄らないんですか?」

「秘匿捜査だからね。」

 人類教団本部施設の北側には森がある。池ノ内公園と呼ばれている。私たちは車を公園の駐車場に止めた。平日の昼間にも関わらず公園内には、それなりに人の数が見えた。しかし、よくよく見ると、乳母車を押した母親と赤ん坊とか高齢の方が多かった。

「どうするんです?休憩とか?」

「そうじゃない。」

 さっきから能天気にしゃべり続ける桜沢にイラッとしてしまった。

「……。」

 こういう時、彼女は黙る傾向がある。

「桜沢も仕事してくれないかな。」

「分かりましたよ。」

 現場となった黒川町行きバス停前は、人類教団本体御殿の東門正面にあたる。そして、襲撃者たちは北側から現れた。つまり、この池ノ内公園付近から。おそらく、夜間この公園内の薄暗い森の奥に潜んでいた可能性がある。

「……。」

「なんですか?仕事してますよ。」

 どうしてか、さっきから感情がイライラしているのが自覚できる。それは桜沢が身近にいるから彼女が原因だと錯誤してしまう。先ほどのいらつきも、桜沢が原因ではなく、私の心理状態(メンタリティー)所以なのかもしれない。しかし、その原因が不明だった。

「さっきはごめん。」

「なんですか、急に。」

 私たち二人は、当てもなく公園内を彷徨い歩いていた。


呪い


というものを私は信用していない。そのような不確定要素の強い行為に興味はないし、幽霊などというものも、科学的かつ客観的に証明できないのだとしたら、そもそもそれは存在しないのと同義だと思うし、それでも幽霊を信じる思考は、妄想と同じ類だと思っている。しかし、この時、私が感じていた心理状態の不安は


呪い


というものの仕業、いや、影響を受けてのことだったのかもしれない。




……




があああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

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