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【完結】攻略対象×ヒロイン聖女=悪役令嬢  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく


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67.残酷な罰に釣り合うほど罪が重い

 ブラッドリー王家に伝わる処刑方法が用いられる。これは王族を害したり殺した者に適用されてきた。この国の王家が滅びたことへの適用ではなく、王孫グロリアの首を刎ねた原因であったことへの罰よ。


 第二王子メレディスはよく言えば真っ直ぐ、一般的にはおバカだった。自尊心だけ高く能力が伴わないタイプで、努力も嫌いだ。そんな彼が、自分より評価される婚約者の私を疎ましく思うのは当然よ。その心を利用して、私を殺すよう焚き付けた。


 実の娘である聖女リリアンを利用して……王位簒奪を目論むため。くだらない妄想のせいで、私の名誉が穢され命を奪われたなんて。腹立たしいにも程があるわ。


「処刑の実行を許可する」


 ママの冷えた声に、兵士が動き出した。用意されたのは公開処刑用の檻だ。中に彼らは身ひとつで投げ出される。靴も服もすべて剥ぎ取られた。


 扉を閉めて鍵をかけ、兵士が四隅に立った。これは民が暴走して、罪人を殺さないようにするため。簡単に死なせてあげないのが、ブラッドリーの処刑なの。まずは誘拐で我が子を奪われた親が壇上に上がり、渡された棒で檻の外から罪人を追い回す。


 怒りの形相や憎しみを込めた眼差しに囲まれ、逃げ場はなかった。叩かれて反対へ逃げれば、そちら側から報復を受ける。何度も繰り返される痛みに、やがて頭を抱えて動かなくなった。


 槍を手にした女性達の集団と交代する。ここからは血生臭い攻撃が続く。集中する攻撃は、男の象徴で……あっという間にずたずたに裂かれた。それぞれの痛みを、思い知らせるための罰だ。無理やり犯された女性の痛みや苦しみを、槍に込める。


 我が子を失った親が最初に棒を振りかざすが、彼らは最後に息の根を止める権利も持っていた。ここにパパとママも乱入するつもりらしい。にぃには悔しいけれど譲ると苦笑いする。


「参加しなくていいの?」


「ああ、メイベルとグロリアを守る方が性に合ってる」


 冷めた言葉の割りに、残念そうに処刑を眺めるにぃに。ママが席を外すのは明日になる。明日はにぃにのお膝に座ろうかな。


 下半身をズタズタにされた二人は、一時的に止血の処置を施される。簡単に死なれたら意味がないんだ。大量の税で苦しんだ民は、朝まで石を投げる。奪われた財産の分だけ、小石を投げる権利を得たのだ。ちゃんと朝まで息をさせておくことが、兵士の役割だった。


「見守りの人が大変だから、差し入れしてね」


「まぁ、グロリアは本当にいい子だわ。もちろんよ、手配しましょうね」


 ママは穏やかに同意する。聞こえる悲鳴や嘆願の声に耳を傾けることはない。それは私達も同じだった。


 ママの魔力暴走ですり潰されて死ぬのと、こうして苦しんで死ぬの。どっちがマシなんだろう。そう呟いたら、パパがさらりと答えた。


「アディントンの方が恵まれている。少なくとも死ねば終わりだからな」


 あ、そうか。ママが潰したメレディスや王族は、再生するまで百年単位で苦しむんだっけ。すっかり忘れてた。

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