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第21話 パーティ編成

寮を出て、学園大講堂へと向かう。


学園大講堂は学園都市中心部にあり、その収容人数はなんと1万人にも登るそうだ。


道中で多くの新入生と一緒になったのだが、何やらみんなこちらを見てはひそひそと話していた。



「……なんだか視線を感じるんだが」


「多分、お兄さんが無星だからじゃないですかね」


「クレナさん、無星ってそんなに珍しいの?


星章の説明にも一星から七星って書いてあったけど」


「珍しいことは珍しいんですけど、それ以上にちょっと不吉な噂があるんです」


「不吉な噂?」


「『星のない星章をつけた学生は、七日以内に怪死を遂げる』」


「それ、本当なの?」


「私も高等部の先輩から聞いた話なので真偽の程は定かではないんですけどね。


どうやらひとつ上の先輩もその上の先輩も、入学したときに無星だった同級生が謎の死を遂げたそうです。


それも入学式から一週間で」


「誰が怪死したかはわかってるのか?」


「それが、詳しくはわからないんです。


怪死したらしいという噂だけが流れていて、具体的に誰なのかは」


「眉唾だな。


単に面白がって噂だけ流したとか、そんなところだろ。


死人が出てたら大騒ぎだ」


「あと、無星の学生は裏口入学らしいって噂もあります」


「絶対目立ってるのそっちの噂のせいだよな!?」



入学式はつつがなく終了し、指定されたクラスに分かれて担任からの説明を受けることになった。



「あ、レイブン。


また一緒だね、よろしく」



聞いたところでは、クラスは全部で10クラスあるそうで、俺は1組だった。


セシルも1組だった。


セシルと同じだった他には天霧、クレナとも同じクラスだった。



「皆さん、入学おめでとうございます。


これから3年間、この1組の担任を努めるアリアンと言います。


どうぞ、よろしくお願いします」



1組の担任アリアンは緩やかなウェーブのかかった赤毛が特徴的な女性教師だった。



「さて、皆さんにはこれからパーティを組んでもらいます。


学園では多くの授業があり、その中で様々な課題が課されますが、基本的に各課題はパーティ単位で取り組んでもらいます。


人数の上限はありませんが、課題によっては最大人数が設定されている場合もあります。


4~8人位が標準的ですね。


あまり人数が多すぎても連携が難しくなりますから、注意しましょう。


一度組んだとしても、パーティへの加入・脱退はいつでも可能です。


また、ソロパーティも許可されていますが、初めのうちは誰かと一緒にパーティを組んでおくことをおすすめしますよ」



なるほど、パーティか。


かつて勇者に負けたときも、連携の差で負けたと言っても過言ではない。


魔王となり負けるまでは一人で戦い続けていたが、結局一人でできることなどたかが知れている。


連携の何たるかを学べるならば是非もない。



まずはセシルと……と思ったら、既にセシルが男どもに囲まれていた。


「なあ、俺と組もうぜ!」「いや、俺と組んでくれるよね?」「私と結婚して!」なんか変なのが混ざってるようだが。


まあ、セシルのかわいさならああなるのも必然だな。



「ねえ、レイブン。


セシル、大丈夫なの?」


「まあ、大丈夫だろ」



遠目にセシルを眺めていると、天霧が話しかけてきた。



「ところで天霧は誰かとパーティ組むのか?」


「私?そうね、今のところ特に考えてないけど」


「じゃあ俺と組まないか?


お前が仲間なら心強いんだけど」


「えっ、あ、そう。


うん、いいわよ。


助けてもらった恩もあるし、どうせ組むならレイブンとがいいと思ってたの」


「じゃあ決まりだな。


よろしく天霧」


「ええ、こちらこそ」


「あ、お兄さん!


パーティ組めずにあぶれてますか!」


「失礼すぎるだろ」



今度はクレナだった。



「今ちょうど天霧と組んだところだよ。


お前はあぶれてるのか?」


「そうなんです誰も声かけてくれないんです!


かわいそうなこのクレナと一緒にパーティ組んでくれませんか!」


「まだ10分くらいしか経ってないだろ……。


でもちょうど声をかけようかと思ってたんだ。


俺たちと組もうぜ。


天霧もいいか?」


「ええ、色々役に立ってくれそうだし。


よろしく、クレナ」


「はい、よろしくお願いします、お兄さん、天霧さん!」


「私のことは玲花でいいわよ、クレナ」


「おお……!では玲花ちゃん!」


「ちゃん……」



複雑そうな顔をする天霧だった。


さてとセシルの方を見ると、さっきよりも言いよる男の数が増えていた。


流石にセシルも困った顔をしている。


そろそろ助けてやるか。



「おーいセシル、そろそろ行こうぜ!」


「あ、レイブン!


ごめんなさい、僕あの人と組むので!


それじゃ!」



「あ、ちょっと君……ってあれ無星じゃん!」「隣りにいるの天霧とクレナ!?」「やべえあいつレベル1のくせにどんなメンバーだよ」「完全ハーレムじゃねえか羨ましい……」



「もう、遅いよ!」


「悪い、二人と話してたら声かけるのが遅くなった」


「天霧さんとクレナさんもレイブンと一緒に組むことにしたんだ?」


「ええ、そうよ。


セシルも一緒よね?」


「うん、よろしくね、天霧さん」


「セシルちゃん、私のこともよろしくお願いします!」


「う、うん。よろしく、クレナさん。


でも僕男だから、ちゃんはやめてほしいな……」


「男の子でもセシルちゃんはセシルちゃんなので!」


「そ、そうだね……そうかな……」



とりあえず4人揃ったところで教室を出た。


何かとこのメンバーだと目立ってしょうがない。


遠くから怨嗟の声が聞こえてきたような気もするし、俺は逃げるように教室を後にした。



「ねえ。


せっかく4人揃ったことだし、行きたいところがあるんだけど」


「いいぜ。どこだ?」


「冒険者ギルドよ」

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