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継ぎ接ぎだらけの

エリス視点の短話です

 僕はテラスから狼煙を見る。男爵の屋敷から上がったあの狼煙は作戦の失敗を知らせるものだった。

「あーあ、またかぁ」


 膝に置いていた継ぎ接ぎだらけのウサギのぬいぐるみを抱きしめる。


 時間がない。早く聖女をロゼの国に連れて帰りたいのに。


 屋敷にいた仲間は逃げ切れただろうか。あいつらには僕が遠征に行っている間も随分と働いてもらった。貴族達の洗脳から僕の領内の手引きまで。

 万が一聖女を傷つけてしまわないよう、聖女信仰にはかなり手間をかけたという。


 そんなあいつらは、もし捕まってしまったのなら主人に迷惑を掛けぬよう自害を選ぶだろう。僕もあの方にご迷惑をかけるくらないなら死んだ方がマシだ。


 聖女の癒しの力、浄化の力は絶対に自分の主人に欠かせないものだった。魔石の力でさえ魔王を倒すだけの力があった。どの程度の能力か確認するだけだったのにあんな力があるなんて。


「侯爵令嬢っていっても大したことないんだなぁ」

 僕は溜息をつく。


 こんなに整えてあげたのに。もっと上手にやってくれないと。


 次はどうしようかな。


 正攻法で行っても捕らえるのは難しい。返り討ちにされるのが関の山だ。


 僕は地図を広げる。


 聖女はベルコロネの森を賜ったと聞いている。目線は自然と森の北へと動いた。


 次はこの国に行ってみようかな。

王宮編の最後に書こうと思っていたのですが、時系列がややこしくなってしまったのでここに挿入させていただきました。

49話から先を読んで頂いている方は話が前後してしまいすみません。

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