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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

《賀茂川家鴨のエッセイ一覧》

「評価」を求める作者の方へ

作者: 賀茂川家鴨
掲載日:2016/12/11

 以下に述べるのは、書き手に向けて記した、賀茂川家鴨の個人的な覚え書きである。


 あなたは、とある「なろう作家」でありながら、「なろう読者」でもある。

 数ある「なろう作品」の中から、好みの作品を検索しようとしている。


 ①新着作品を読む

 ②ランキング作品を読む

 ③好きなジャンルで検索する

 ④他人に勧められて読む


 大抵は、上記のいずれかになるだろう。


 では、なぜ、あなたの作品が「評価」されないか、少ない「評価」に止まるのか。

 結論を述べよう。

 あなたの作品が、「なろう読者」が「評価」ボタンを押すに足らないものだからである。


 ただし、ここでいう「評価」とは、「なろう読者」がつける「評価」のことである。

 「なろう読者」が、こころの中で評価しているかどうかは別の話である。


 統計による「評価」は、ビジネスの魔物が用いる手法の1つでもある。

 例えば、ある経営者は、営業ノルマを用意して、数値により社員の優劣を判断することができる。

 物事を数値化することで、順列をつけたり、分類したりすることが簡単にできるようになる。


 しかし、社会は数値ではないため、多少の誤差が生じる。

 その基準が不適切であれば、非常に大きな誤差が生じる。


 ビジネスの魔物は、利潤に繋がるものを優とする基準を曲げない。


 言い換えれば、強いものが生き残り、弱いものは淘汰される基準は変わらない。

 いかに分析方法を変えようとしても、ビジネスの魔物がもつ理念は変わらない。


 これと同じことが、「なろう」の中でも起きている。

 現代の大衆社会では、大衆が大きな力を持っている。

 故に、大衆が優を付ける作品は、面白い作品である。

 大衆に認められない作品は、面白くない作品である。


 したがって、「評価」の低い作品は面白くない作品である。

 文章力や題材などを含めて、面白くないと判断されている。


 賀茂川家鴨の作品やあなたの作品に「評価」が少ないのは、社会に受け容れられていないからである。

 残酷な現実である。


 もし、あなたがビジネスの魔物に反抗しようとする熱意があるなら、はじめに「1人でもいいから最後まで読んでもらえる作品を書く」などの目標を決めて執筆するとよい。

 逆に、もしあなたがビジネスの魔物に付き従うというなら(そのことが悪いわけではない)、はじめから読者の要望=制約を前提として書くことを覚悟しなければならない。


 ただし、あなたが本当に書きたい作品ではないものを「製造する」場合、そうした姿勢が長く続けられるとは限らない。なぜなら、あなたが作品を執筆する行為が、趣味ではなく作業に変わってしまうからである。このタイプの作家は、本質的に、趣味で小説を書くことが理想や目標になっているから、商業作家には向いていないかもしれない。


 もしあなたが「なろう読者」が求める作品を好きで執筆しているなら、これほど幸せなことはない。

 ただし、流行は必ず廃れる。明確な執筆のための意志がなければ、作家はある日突然、こころが折れてしまうかもしれない。流行作者はその点に注意すべきである。


 究極的には、いかなる理由であれ、読者のこころを掴むような作品を執筆しなくてはならないと思う。

 なぜなら、ビジネスの魔物を批判したところで、最終的に作品を読むのは「読者」だからである。

 いずれにせよ、「評価」や「受賞」の先には、目的=理想を用意しておくべきではないか。

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