世界は複雑に絡みあい、解けて異世界になる
一応、最終話です。
花火の後、みんなに冷やかされて、颯也とお付き合いすることになった。
香代ちゃんには、
「結果はわかっていましたから。」
と、言われ、
狭川くんは
「五十嵐先輩が嫌になったら、いつでも言ってくださいね。」
なんて、冗談を言ってくれた。
そして、一学期最後の日に颯也は生徒会室で議題の一つとして有り得ないことを提議した。
「世界を壊した。これから異世界から召喚される生徒が出るから、留学もしくは部活の遠征として処理出来るようにしたい。」
「いきなり全校生徒対象はまずいだろ。まずは経験者優先で。」
「三年は受験もあるから免除しないと、」
「え~、三年はダメなの~。」
「帰って来なくなるぞ。」
いやいや、なんで馴染むの。一臣は分かる、経験者だ。皇帝陛下と美香先輩、どこまでも皇帝でどこまでもマイペースだ。
一年生は???で、ぽかんとしている。
尚哉先輩は凄く嫌そうな顔していて。
菜々緒先輩は、なにやる気になっているのですか?手首をぐるぐる回して、首も左右にコキコキして…。
よしくん先輩は、山田くんに予算はどうとか話をしていて。
「五十嵐、エイプリルフールは4月だ。」
燿子先輩が、引きつった笑いで、突っ込む。
「事実です。先輩方は経験者でしょう。」
「「「「「えー!!!!!」」」」」
二年と一年の声がハモる。
「経験者ってオレだけじゃないのか。」
「お兄さま、いつの間に。」
「○%&”★♡」
一年生、言葉にならないなら黙っていようね。
紗枝は知っていたのか、ニマニマしている。
「訂正をして。僕だけ未経験者だ。みんなだけズルい!」
よしくん先輩、突っ込むところはそこですか。
「異世界って、どんな所ですか?」
里奈ちゃんが立ち直ったみたい。私はまだ頭の中がついていけない。
「オレは勇者召喚されて、魔王を倒した。剣と魔法のファンタジーな世界だった。」
「私は、菜々緒ちゃんに借りたゲームの世界~。美少年と美少女がいっぱいいて、楽しかった~。」
「私はガン○ムみたいなロボットで戦争していたな。」
「オレと燿子は春の学祭でやっただろ。あんな感じだ。」
「あれは夢だったのよ。」
「僕も一臣と同じような世界だけど、死にかけたよ。ゴブリンが強いすぎる。スライムなんて、恐ろしい。」
「あー、尚哉先輩は全く補正すら、なかったですものね。異世界って人の基本ステータスだけでも、この世界からしたらチートですもんね。」
一臣の話に目をキラキラさせていた一年生が、尚哉先輩の話で引いた。自分はどうだろうかと。チートどころか補正すらないだなんて、恐ろしい。
「美香先輩!乙女ゲームの世界ですね。私も行きたいです。菜々緒先輩に借りて、全クリ目指して頑張ってるのにお兄さまは手伝ってくれないのです。それを体感できるなんて、羨ましいです。」
希美ちゃん、乙女ゲームにはまっていたのね。
「とりあえず、足元注意して。突然魔法陣が落とし穴のように現れるから。異世界で何らかの使命達成すれば3日後には元の場所に戻るはず。何か帰って来るためのアイテムを、こないだのアクセサリー屋に頼んだから。届き次第、全校生徒に配布するから。」
いや、説明それで終わりですか?納得できるのですか?私は納得できない!
「異世界に行けるのは校内だけ?」
「今のところ、王国と聖女の高等部の校内限定で一週間後から。夏休みは部活の生徒対象でお試しってことで。問題点が出ても人数少ないなら対応出来るかなと思う。」
「一週間後、私、泊まり込みます。絶対に乙女ゲームの世界にいってみせます。」
「先輩、オレも付き合います。そのゲームの世界は無理ですけど、藤原先輩みたいな勇者やってみたい。」
「面白そうですね」
「よし、特別合宿するぞ、学校で。」
「「「「賛成~!!」」」」
異世界に行ける。
死なないでも異世界に行ける。
やった~~~!!!!!
喜びに浸っていると、颯也が、
「雅は行けないよ。この世界を安定させる魔力は僕と雅の魔力だからね。いなくなるとこの世界も壊れてしまうんだ。」
えっと…、
私の異世界は?
私だけ、行けないの?
「私も、異世界に行きた~い!」
読んでくださり、ありがとうございました。
番外編を一話、夜までに、投稿して完結にします。




