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異世界転生失敗談  作者: ゆゆ
1.新しい世界に
19/29

番外編  蘭皇国の皇子さま

今日は投稿が遅くなりました。

しかもこれは本編とはほぼ関係ありません。

番外編です、ごめんない。


 とある世界の蘭皇国。


 この国は前皇帝が一代が周りの国を攻め滅ぼして、大帝国にしました。彼は病で死の淵にいても、死神がその鎌を振り下ろす直前まで、国を大きくすることだけを考えていました。

 そんな皇帝がまだまだ現役の頃、王宮は巨大な張りぼてで、中には魑魅魍魎が跋扈して、ドロドロとした後継者争いが行われていました。



「順当に皇太子としては龍紅さまで」

「一番武勲のある藍虎さまが」


 龍紅さまは第一皇子、藍虎さまは第二皇子です。

 因みに第三皇子は白麟さまです。

 白麟さまは、この周辺の国にはない容姿の為、嫌煙されておいでです。魔術の才能目覚ましく、成人されるのが楽しみです。


 申し遅れました。私、珠角と申します。第二皇子の従者をしています。


「皇子、暇です。」


 そっと龍紅皇子の耳に呟きます。


「だから藍虎は逃げたのだよ。今頃、白麟の所だろう。」


 はい、そうです。御前会議を我が君はすっぽかしました。私を身代わりにして。

 御前会議は卓で閣僚たちが進め、皇帝と皇子は御簾越しに聞いているだけ。皇帝陛下は今日も戦に出られていて空席です。

 卓を囲む人達は後継者を誰にするかで、自分たちの権力抗争をしているのです。

 皇子たちはこんなに仲がよいのに。



 ★★★



「らっふあにうえ、うまにのれます。とおのりにつれていってください。」


 まだチビは俺の名前も言えない。でも、会いに行くとトテトテと後をついて来る。面白い。


「あー、明日からまた戦場に行くから無理だ。」


 王宮の端、一番隅で白麟と白蓮さまは過ごしている。人目を避けるように。ごくまれに西方の商人が一人やって来るぐらいだ。

 だから此処はいつも穏やかで嫌なことは忘れておける。


 チビの両頬を引っ張って伸ばしてみる。


「はにゃうへ、ひらひれす。」

「お前がもっと大きくなって、魔術ももっと使えるようになったら一緒に連れて行ってやるよ。」


 そんな約束をして、慌てて白蓮さまを見る。

 幼いチビを戦場に連れて行く約束はまずかったか。


「良かったですね。藍虎皇子のお役にたてるように頑張りなさいね。」


 白蓮さまはいつもの穏やかな笑みで、チビを見ていて、ほっとした。


「俺は明日からいないから、今から剣をみてやる。練習さぼってないか。」

「はい。あにうえにおしえてもらったことやっています。まじゅつもろっほうあにうえにおしえてもらいます。」


 白麟の体には大きい剣を持って素振りをする姿は愛らしい。

 こいつが成人する頃には戦も一段落しているといいな。


 ★★★


「藍虎皇子、そろそろ起きてください。」


 執務室にある長椅子で仮眠をしている皇子を無理やり起こす。


「あー、眠い、ひどく懐かしい夢を見た。白麟がまだチビだった頃の。」


 首を左右に動かし、肩を回して伸びをする。本来、この方は大人しく机に向かう人ではない。戦場でこそ生き生きとしておいでだった。


「珠角、そんな顔をするな。俺は大丈夫だから。兄上やチビに誇れる国を造るさ。」


 そうおっしゃいますが、机の上の書類はなかなか片付かないのです。さぼり癖が治りませんから。


 皇帝陛下が病でお隠れになった後、王宮内は争乱の渦に飲まれた。龍紅皇子、白麟皇子が巻き込まれ、皇帝陛下に続きお隠れになり、唯一、藍虎皇子だけが…。


「今頃、兄上がチビと一緒にいるさ。俺は、まぁ珠角がいるから大丈夫だしな。」


 笑顔でそんなことを言われると、照れてしまいます。が、逃がしませんよ。

 執務机に座った藍虎皇子に書類を差し出していきます。今日はさぼらずに、書類を片付けるようで安心しました。



つい書きたくなり書いてしまいました。


今日の投稿予定の本編もありますので、もう少し待ってください。待ってくれる人がいるといいな。

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