魔法の有効的利用法
合宿をして、出来るようになったこと。
魔法が使える。しかもかなり色々と。
一臣、颯也と呼べるようになった。
颯也に雅と呼ばれるようになった。
颯也の親や兄たちに彼女認定された。
一つ目は、目的達成。ヤッター!
二つ目と三つ目は、まあ、仲良くなりましたよ。
四つ目、なぜ!? とりあえず、忘れよう。
★★★
で、学祭当日。
春の学祭は部活動勧誘がメイン。なぜ生徒会もアピールするかというと、
「さあ、今年も行事を楽に乗り越えために下僕を確保するぞ。」
ってことらしい。
生徒会は役員として一年生を2名と行事の時に手伝いをしてもらう生徒会補佐という人数無制限の下僕を募集する。部活はもちろん王国と聖女は別々だが、一部合同の部や交流がある部活は人気みたい。生徒会もほぼ合同なのでかなり人気だから、そこまで気合いをいれる意味が分からない。後で燿子先輩が、王国は新入生の人数で部費の金額が増えるから人気のところに人が集中するのを阻止する為に一番人気になる、と皇帝は言っている。が、要は自分が楽しみたいだけと教えてくれた。
去年はめんどくさい部活をするつもりもなかったので、この自由参加のイベントはパスした。やりたくないからパスした。なのに担任に「放課後生徒会室行って。」と言われ、何も分からないまま生徒会役員になった。そして、二年生で先輩たちに指名された。その時から菜々緒先輩が怖いです。
だから、今日の王国の講堂での公演も明日の聖女での公演も実は楽しみ。聖女は料理部や茶道部など模擬店をやっているところもあるから。
高等部は何年か前から合併して共学にする話もあるらしい。その一環で、色んな行事が合同になっているが、合併の話は進んでいないみたい。
アンサンブル部の演奏が終わり、次だ。
「次は生徒会役員による舞台です。」
★★★
舞台は無事と言えば、無事に終わった。
私は雪を降らせたり、蝋燭のように炎を講堂の壁に灯したり、舞台演出もした。どうやった?との質問も、企業秘密と手品でなんとかなってしまった。
初めて大勢の前で魔法を(隠れてだけど)使って、緊張したけど、嬉しかった。楽しかった。
学祭の後、聖女の生徒会のお茶会で虹を出したり、蛍鑑賞の夕べで蛍の光の数を増やしたり、地味に魔法使ったけど、何か違うと思いませんか。思いません?私だけですか、ねぇ颯也さん?