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4.二ヶ月



 この頃になると。


 もう、ミルクをあげるのは諦めた。夜中にわざわざ台所に立って用意する割には、一切拒否。報われないのだ。だったら起きてでも授乳するほうが、楽。別に意図して完母にしたわけではないが。たまたまそうなった。


 食事は。味噌汁を大量に作り置きしたのと白いご飯で済ませるようになった。――夫? セルフ。


 自分のことは自分でしなさい。


 朝は一時間くらいひとりで遊んでいられるようになってきた。その時間があると助かる。ママにはわーっと家事をする時間が必要なのだ。洗濯をするとか朝食の準備をするとか掃除をするとか。


 ランチ中に子どもを泣かせてしまうことはあるが。


 罪悪感、みたいなものはわたしのなかでだいぶ小さくなった。「ちょっと待って!」と言いながらかきこむのがお約束。


 夜中に二三回起きるのは相変わらず。0時と三時と五時と六時頃に決まって起きるのには泣けてくる。就寝時間は十八時から翌六時までと決めているので、その間、五、六回目が覚める計算となる。結構辛い。


 サイズ60の服がぴちぴちになってきた。成長している証拠だ。


 昼間だとこちらにも精神的にゆとりがあって。授乳中、我が子がうとうとし、終わるとハッ! と目をさますのを見て微笑む余裕も出てくる。指しゃぶりをする姿も、とてもキュート。


 授乳中はなるべく目を見るようにしている。……携帯を触っても気づかない月齢だけど、それはちょっとさびしい。この時期はこの時期なりの可愛さがある。過ぎ去ればそれは二度と取り戻せないもの。それをずっと……、大切にして行きたいと思っている。


 ところで。産後のからだの変化がわたしにはショックだった。妊娠中十キロ太った結果、すべての肉は垂れ下がり……、ドラクエのおばけみたいな体型になってしまった。意地になって産褥体操をしていたが、この頃には自然と半分以上、落ちた。


 育児には待てばときが解決することが多い。……わたしもすこしは、学習した。


 そしてようやく授乳回数が十回前後となり……出掛けられるタイミングが見えてきた。


 ベビーカーでいろんなところへと出掛けた。


 歩いていける距離に博物館があり。意外とトイレが充実していること。授乳室なんてあることもわたしを驚かせてくれたし。


 ……背もれして。ベビーカーのカバーにうんちがついてしまったのも笑い話。


 そして。九月の終わりにはお宮参りに行った。義理両親も誘って。


 祝詞の冒頭で思いっきりうんちをしてしまったのには、……笑いを堪えるのが大変だった。


 同席するご夫婦の子どもがやだあ! と年末のガキ使に出る劇団ひとりみたいに暴れてしまって。いろいろと、我々の興味を尽きさせないでくれていた。


 そして。初めての予防接種。二本打たれた時にはさすがに泣いたが。


 数えてみると、ゼロ歳台のうちに十二本以上も打っている。その後は……、確かに病院にしょっちゅう行っていた。


 語れることはまだまだあるが、ひとまずここまでとしたい。


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