第1話
「お…はよ…」
「ああ高津おはよ。あっれ…お前今日早くね?」
とある事情で学校にいつもより早くついた俺。
とある事情?知りたいか?
「…つか一緒に登校してくる小栗はどうした。寝坊か?」
「うっ…ぅ…第2の親友久保氏!!聞いてくれぇ!!」
「うわ!!!!ちょ…どうしたってそんな…w」
俺の名は高津翔太。ごく普通の中3だ…。
もう泣くしかないんだ。泣くしか…っ。
「久保ぉ… 松尾が…松尾があああ…っ」
※
「悪い…もう一度…日本語で説明してくんね?」
「あ…朝…松尾との待ち合わせ場所…にっうっ…ううっ」
松尾とは松尾伊吹、登下校を共にする親友だ。
「泣くな!!しゃべれ!!説明しろ!!」
「はいぃ…っ。んで…松尾を待ってたら…待ってたら…松尾と他校のイケメンが手ぇ繋いできて…それ見えた瞬間俺…発狂してダッシュで学校にきたんだよ…っ」
「………わりぃもう一回…っ」
「嫌だあああああああっっ」
「あっおい高津ーっ」
もうやだなにあれ…なにあのイケメン…まさか松尾…俺を差し置いてホモ化して…あいつと付き合っt…
「ぶおっふぅっ!!!!!!!!!!?」
変な言葉を言いつつ突撃した物体を見上げる俺。
「…高津…。話があんだけど…」
「ま…松尾…っ…」