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夏生詩集

映画館

作者: 夏生

映画館はこわいところだと

思っていました


真っ暗闇に

取り残されて

大音量の中

じっとしていなくては

いけなくて


こわくてこわくて

耳をふさいでいました



これは面白そうだよ、と

親に誘われて

こわくないから大丈夫、という

言葉を信じてついていきました


満員御礼の映画館

狭くて居心地わるい空間

肩をすくめる私

真っ暗闇に取り残されて

心細さに震えていました


スクリーンに写し出された

クリスマスのイルミネーション

美しく輝く家々


可愛らしい男の子が主人公

劇中の大家族が一斉に動き出して

観客も一斉に笑い出して

席が揺れ出して

大音量の笑い声が響きました


怖がりやの男の子

おうちでたった一人で

泥棒退治に成功して

クリスマスのイルミネーションは

うっとりするほど輝いて


あっという間にエンドロール


楽しさの渦はまだ

私の中でぐるぐる回って

大音量の笑い声と

自分の笑い声とが

耳に残ってジンジンとして


スキップしながら

楽しい楽しい帰り道


映画ってすごく楽しいね!

今度は何を観に行こうか?






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