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寿綾乃という女 第2部  作者: トモサン


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56/99

寿綾乃という女 第2部 56

「…しかし、リンちゃんが…いや、あの菊池さんが…」


 そう言って、ナオキは、苦笑した…


 「…まさか、諏訪野さんを狙うなんて…」


 ナオキは、爆笑寸前だった…


 私は、一瞬、驚いたが、考えてみれば、菊池リンは、FK興産の社員…


 当たり前だが、社長である、ナオキは、菊池リンと、面識があった…


 五井家が、私を見張るために、FK興産に送り込んだのが、菊池リン…


 彼女は、いわゆる縁故採用…


 ナオキが、頼まれて、FK興産に入社させた…


 表向きは、テレビ局で、キャスターを務める藤原ナオキに、秘書として、同行した私を偶然見かけて、私に憧れ、それで、すでに内定が決まったテレビ局を蹴って、FK興産に入社したと言った…


 しかし、それは、すでに何度も言ったように、ウソ…


 五井一族の血を引くかもしれない私を見張るために、FK興産に入社して、私に近付いた…


 それが、真相…


 本物の寿綾乃と、私を間違えたのだ…


 すでに、亡くなっていた、寿綾乃と間違えていたのだ…


 私、矢代綾子が、寿綾乃になりすましていたことを、知らなかったためだ…


 結局、私は、彼女が、ジュン君に電話したことが、発端となって、ジュン君の運転するクルマにはねられて、五井記念病院に入院する羽目になった…


 社長室で、私とユリコが言い争い、その結果、ナオキの息子と思われていたジュン君が、実は、ナオキと、血が繋がらないことが、わかった…


 それを、彼女=菊池リンが、ジュン君に伝えた…


 ジュン君と、菊池リンは、ごくわずかの間だが、付き合っていた…


 それゆえ、菊池リンは、ジュン君のスマホの電話番号を知っていたからだ…


 気の弱いジュン君は、動転して、FK興産を退社した私の姿を見つけると、自分の運転するクルマで、私を轢いた…


 どうして、いいか、わからなかったからだ…


 私は、それを思い出した…


 そして、なにより、ナオキが、菊池リンを知っていることを思い出した…


 いや、


 それよりなにより、今は、菊池リンの身分は、どうなっているのだろう?


 ふと、気付いた…


 私が、五井記念病院に入院する半年前は、菊池リンは、FK興産の社員だった…


 すると、今は、どうなのだろう?


 今もFK興産の社員なんだろうか?


 それとも、もう退職したのだろうか?


 知りたくなった…


 「…ナオキ…ひとつ、聞いていい?…」


 「…なに、綾乃さん?…」


 「…菊池さん…菊池リンさん…彼女は今もFK興産の社員なの?…」


 私の質問に、ナオキは、考え込んだ…


 少し、考え込んでから、


 「…たぶん、そうだと思う…」


 と、曖昧に返答した…


 「…ボクは、人事の人間じゃないから、詳しいことは、わからない…でも、たぶん、社員のままだと思う…」


 「…」


 「…と言っても、出社はしていない…」


 「…どういうこと?…」


 「…たしか、休職扱いになっていると、思う…綾乃さんが、ジュンの運転するクルマに轢かれて、文字通り、てんやわんやの大騒動になった…その騒動で、忘れていたが、たしか、本人の申し出で、休職扱いになっていると思う…」


 「…」


 「…いや、これは、綾乃さんも知っているように、五井家が関係している…だから、入社も退職も、ボクの一存では決められない…FK興産は、ボクの設立した会社ではあるけれども、おかしなことだね…」


 ナオキが、笑った…


 「…自分が作った会社であるにもかかわらず、社員を入社させるのも、退職させるのも、ボクの一存ではできない…うちは、五井銀行の融資を受けているし、諏訪野さんとの関係もある…ボクひとりの力では、決められない…」


 ナオキが、力なく笑った…


 「…大人になって、世の中が、こんなにも、不自由だとは、思わなかった…」


 ナオキが苦笑する…


 「…自分の会社なのに、自分の自由にならないことが、多すぎる…それが、わかっていれば、大人になりたくなんて、なかったよ…」


 ナオキが笑わせた…


 たしかに、ナオキの言うことはわかる…


 自分で会社を立ち上げたんだから、自分の会社…


 好きにすればいいと、思う…


 が、


 できない…


 会社が、小さいときの方が、自由があった…


 規模が大きくなるにつれて、自由がなくなる…


 仕事上の付き合いが多くなり、菊池リンの例を上げるでもなく、付き合いで、採用せざるを得ない場合も、頻繁に起きる…


 そして、縁故採用の場合は、自分から、その社員をクビにすることはできない…


 大切な預かりモノだからだ…


 結果、使いものにならない社員でも、使い続けるしかなくなる…


 どうでもいい部署に配置して、使うしか、なくなる…


 解雇という選択肢はないからだ…


 要するに、自分では、クビにできない…


 クビにするか、しないか?


 その選択肢は、ナオキにはない…


 これを菊池リンに当てはめれば、FK興産を辞めるか、辞めないかは、菊池リンが決めること…


 あるいは、


 五井家が決めることであって、FK興産の社長である、藤原ナオキには、なんの権限もない…


 なにやら、摩訶不思議な話になる(笑)…


 そういうことだ…


 「…しかし、大変だな…」


 ナオキが、言った…


 「…これから、また一騒動起きるよ…」


 「…どういうこと?…」


 「…さっき、綾乃さんが、言った、菊池冬馬氏の、自殺未遂…冬馬氏ひとりが、自殺未遂を起こしたことで、終わらないだろ?…」


 「…」


 「…これを、きっかけに五井家が揺れる…」


 「…」


 「…でも、案外、それを喜んでいる人間がいるかも?…」


 「…一体、誰が喜んでいるの?…」


 「…それは、わからない…でも、案外、諏訪野さんかも?…」


 「…どうして、伸明さんなの?…」


 「…だって、結局のところ、綾乃さんの話を聞くと、今のところ、五井本家の力が、以前よりも、強まった…佐藤ナナさんを養女にすることで、五井南家と親しくなり、本家の味方にすることができた…これで、五井本家は、発言権を強めることができた…」


 「…」


 「…それに、五井東家…」


 「…東家が、どうしたの?…」


 「…仮に、綾乃さんが、言うように、菊池リンさんが、五井東家の当主を降りても、きっと、諏訪野さんは、代わりの人物を立てるし、それは、五井本家の息のかかった人間…あるいは、諏訪野さんの母親の出身である、五井東家の血を引く人物になるだろう…」


 「…」


 「…つまりは、五井東家が、本家と共にある状況は、変わらないということ…」


 「…」


 「…だから、今の時点では、本家が有利と言うか、得になっている…それだけ、見れば、諏訪野さんは、なにひとつ、損はしていない…」


 「…損はしていない…いえ、損はしている…」


 「…なにが、損なの?…」


 「…五井情報…佐藤ナナさんを、本家の養女とする見返りに、米倉平造に、格安で、譲渡した…」


 「…それは、違う…」


 「…なにが、違うの?…」


 「…諏訪野さんにとっては、五井情報よりも、五井本家の力を強めることができた方が、得策だったに違いない…五井情報を、米倉平造に売り渡すのは、嫌だったに違いないが、それでも、米倉平造に売り渡したのは、その方が、自分の利益になると、思ったからだ…そうでなければ、売らないよ…」


 当たり前のことだった…


 「…おそらく、このゴタゴタは、当面続く…綾乃さんも、覚悟をしておいた方がいい…」


 ナオキが、言った…


 それで、終わりだった…


 その件は、それで、終わりだった…


 はずだった…


 が、


 違った…


 「…と、言いたいところだが、実はもう終わっているかも…」


 「…どういうこと?…」


 「…すでに、諏訪野さんが、手を打っている可能性も高い…」


 「…」


 「…今度の一件は、考えてみれば、変だ…」


 「…変?…」


 「…色々、タイミングが、良すぎる…綾乃さんが、担ぎ込まれた病院が、五井記念病院で、その担当看護師が、五井南家の佐藤ナナ…偶然にしては、出来過ぎてると思うのは、ボクだけかな?…」


 「…」


 「…おそらく、誰かが、絵を描いていて、それを、軸に物語が、動いている…」


 「…誰かって、誰? …伸明さん?…」


 「…その可能性もあるし、違うかもしれない…」


 「…」


 「…でも、一つ、言えることは、思惑通りには、いかないということさ…」


 「…どういうこと?…」


 「…さっき、綾乃さんが、言った、菊池冬馬氏が、いい例さ…」


 「…冬馬?…」


 「…菊池冬馬氏が、自殺未遂を起こすなんて、誰も考えても、見なかったんじゃないかな…」


 「…それは?…」


 「…綾乃さんの話を聞いていて、気付いたことがある?…」


 「…なにを、気付いたの?…」


 「…その冬馬氏さ…」


 「…冬馬?…」


 「…冬馬氏は、一度五井家を追放された…でも、菊池リンの夫として、五井家に復帰した…これは、見方を変えれば、冬馬氏を、救ったことになるけれども、それが、ベストの選択だということに、綾乃さんは、気付いた?…」


 「…ベストの選択?…」


 「…だって、冬馬氏は、綾乃さんの説明では、一族の鼻つまみものだったんだろ?…だから、遅かれ早かれ、冬馬氏の処遇が、問題になったはずだ…」


 …たしかに、言われてみれば、その通りかもしれない…


 …菊池冬馬は、一族の鼻つまみ者…


 …一族の厄介者に他ならない…


 だから、五井東家の次期当主という地位でありながらも、もしかしたら、すんなりと、五井東家を継げなかったかもしれない…


 他の五井の分家が、反対する可能性が、高い…


 それが、一度、五井家を追放され、今度は、菊池リンの夫という形で、五井家に復帰した…


 しかし、当主ではない…


 当主は、妻の菊池リン…


 つまりは、わかりやすく言えば、次に王様となる、地位の皇太子が追放された…


 が、


 戻って来た…


 しかし、王様ではない…


 女王様の夫という形で、戻って来たのだ…


 だから、権限は、限定される…


 王様では、ないからだ…


 あくまで、女王の夫…


 当然、反発は、起きるが、王様になるわけではないので、批判はやわらぐ…


 つまりは、何度も言うように、これは、冬馬を救ったことになる…


 おそらく、五井東家を継ぐとなると、反発が起きる、冬馬を救ったことになる…


 私は、あらためて、気付いた…


 「…物事は、どう見るかで、見方が、まったく、違ってくる…」


 ナオキが、重々しい口調で、語る…


 「…結果だけ、見れば、格落ちだが、言葉は悪いが、冬馬氏には、ベストの処遇だったに違いない…そして、もし、それを、最初から、狙っていたとしたら、どうだろう?…」


 「…最初から、狙っていた?…どういう意味?…」


 「…寿さんが、ジュンの運転するクルマにはねられて、五井記念病院に運ばれた…すると、その担当看護師が、実は、五井南家の血を引く女性だったりして、綾乃さんは、驚いた…」


 「…」


 「…でも、本当の狙いは、その冬馬氏だとしたら、どうだろう?…」


 「…冬馬氏って、どういう意味?…」


 「…一族の鼻つまみものと言われる、菊池冬馬氏を、いかに、五井家内に、いさせるか…面倒を見るか…考えた結果だとしたら、どうだろう?…」


 思ってもみない発想だった…


 たしかに、冬馬は、嫌われ者…


 いずれ、五井東家を継ぐ地位にいるにも、かかわらず、問題児ゆえに、無事、五井東家を継げるか、どうか、わからない…


 他の一族が、反対するからだ…


 ならば、継がせなければ、いいのではないか?


 五井東家を継がせなくても、冬馬を五井家内で、面倒を見れば、いい…


 そういう発想をした可能性がある…


 つまり、最初から、冬馬ありき…


 いかに、嫌われ者の菊池冬馬を、五井家に残すか、四苦八苦して、考えた末の、処遇だった可能性もある…


 だとすれば、見方が変わる…


 冬馬への見方ではない…


 伸明の母、昭子や、その妹、和子への見方だ…


 昭子は、冬馬の父である、実弟の菊池重方(しげかた)を、嫌っていた…


 そして、その息子、冬馬のことも、また、同じように嫌ってきた…


 が、


 それが、違うとすれば?


 それが、演技とすれば、どうだろうか?


 本当に嫌いならば、冬馬を救うはずがない…


 なにより、菊池リンと結婚させるはずがない…


 菊池リンは、昭子の一卵性の双子の妹、和子の孫…


 その和子は、昭子と同じく、重方(しげかた)の姉…


 つまりは、菊池冬馬にとっては、従妹の子供と結婚することで、五井家に復帰できた…


 当然、和子の了承は、取っているに違いない…


 つまりは、和子もまた、グルといおうか…


 孫の菊池リンと結婚させてまで、冬馬を救おうとしていることになる…


 だとすれば、一体、なぜ、そこまでして、冬馬を救いたいのだろう…


 謎がある…


 昭子にとって、冬馬が、血の分けた甥だからだろうか?


 わからない…


 血の分けた甥だからだという理由だけで、冬馬をそこまで、優遇するだろうか?


 それとも?


 それとも、それは、伸明のためだろうか?


 ふと、思った…


 五井本家の人間は、昭子と伸明のみ…


 そして、本家の味方は、東家のみ…


 だから、どうしても、味方を一人でも、欠かすことはできない…


 そういうことだろうか?


 六十代の重方(しげかた)は、追放しても、三十代の冬馬は、追放できない…


 追放すれば、四十代の、伸明を支える味方が、いなくなるからだ…


 そう考えれば、昭子が、冬馬を救うことに、こだわる気持ちもわからないではない…


 五井は十三家…


 そして、その主流は、五井本家と、五井東家…


 他の分家は、傍流…


 脇役に過ぎない…


 が


 本家と東家では、五井を治められない…


 他の分家を、味方にすることが必須…


 そして、それが、五井南家だった…


 佐藤ナナの存在だった…


 味方=縁戚を結ぶということだ…


 親戚になるということだ…


 そうでなければ、安心できない…


 五井の歴史は400年…


 同じ一族といえども、もはや血の関係では、他人に近い…


 だから、親しくなるためには、縁戚を結ぶ必要がある…


 結婚する必要がある…


 が、


 五井家には、当主の伸明と結婚するにふさわしい年齢の未婚の女が、菊池リンを除き、いなかった…


 だから、五井本家は、血縁関係を深めて、本家を補佐する、他家を見つけることができなかった…


 が、


 そこへ、佐藤ナナが現れた…


 彼女の存在が、五井南家を救った…


 彼女を、五井本家に養女として、縁組をすることで、五井南家もまた、本家の味方となった…


 いわば、同盟を組んだのだ…


 五井は、一族といっても、各家に差がある…


 身分の違いがある…


 すでに何度も書いたが、その力関係は、五井家の持つ五井保存会という名の持ち株会社の株式比率に現れている…


 それは、


 本家は、30%、


 東西南北の分家は、10%、


 そして、他の8家が、残りの30%を、保有する…


 ただし、その8家は、平等ではない…


 平等に株を所有するわけではない…


 その8家は、本家や、東西南北の分家から、枝分かれした傍流の集まりであるから、株の所有率が、低い…


 つまりは、本家は、東西南北を味方につければ、よい…


 本家は、30%…


 東西南北は、それぞれ、10%だから、東西南北のうちの2家を味方にできれば、全体の50%は、占めたことになる…


 いわば、本家と、東西南北のうちの2家が、いっしょになれば、五井家全体をまとめることができるのだ…


 それゆえ、佐藤ナナの存在が、重要だった…


 彼女の出現で、五井本家は、五井の株の半分を持つ2家を味方にできた…


 他の十一家が、団結して、本家に立ち向かう可能性は、限りなく低い…


 つまり、事実上、五井本家は、五井の主導権を握ったことになる…


 そして、それは、悲願だったに違いない…


 伸明ではなく、昭子の悲願だったに違いない…


 が、


 冷静に考えれば、どうして、悲願だったのだろう?…


 五井情報を、米倉平造に格安で、譲ってまで、五井の主導権を握る…


 一体、それほどまでして、なにか、やりたいことがあったのだろうか?


 他の一族が、反対しても、なにか、やりたいことがあったのだろうか?


 漠然と思った…


 以前、たしか、伸明が、先代当主、建造が、一族の反発に、抗しきれず、やむなく、母の昭子と結婚したといった…


 これは、弟の、義春も同じだった…


 五井本家に生まれたものの、自由に、伴侶を選ぶことができなかった…


 自分の好きな女と結婚することができなかった…


 だから、本家の力を強めたいと、願った…


 周囲の他の一族から、結婚について、アレコレ、干渉されたくなかったからだ…


 本家が力を持てば、他の分家が、アレコレ、干渉しても、やり過ごすことができる…


 つまりは、建造と義春の兄弟は、自分の好きな女と結婚したかったが、できなかった…


 それが、恨みとなり、本家の力を強めたいと願った…


 それが、建造と義春の原動力というか、原点だった…


 だったら、今、昭子、あるいは、伸明が、五井本家の力を、高めたいのは、どうしてだろうか?


 根本的な疑問だった…


 亡くなった、建造も、義春も、それを夢見ていた…


 伸明は、建造を、尊敬している…


 自分の血を引いた、弟の秀樹ではなく、血の繋がらない自分を、後継者に推してくれていたからだ…


 いわば、その恩を返すために、伸明が、五井情報を米倉平造に売ってまで、本家の力を強めたいと、願っても、おかしくはない…


 本家の力を強めるのは、建造の夢だったからだ…


 それは、伸明の母、昭子も同じ…


 亡き夫、建造の夢を引き継いだともいえる…


 が、


 本当にそれだけだろうか?


 死んだ、建造の夢を叶えるためだけだろうか?


 疑問がある…


 伸明もそうだが、それ以上に、高齢の昭子は、現実主義者…


 理想では、飯は食えないと、わかっているに違いない…


 五井情報を格安で、米倉平造に売ってまで、五井本家の力を強めたいということは、単なる建造の夢を叶えたいということでは、説明がつかない…


 もっと、なにか、別の理由があるはずだと思う…


 それは、私の考え過ぎだろうか?


 それとも、これは、ゲスの勘繰りだろうか?


 貧乏人のひがみだろうか?


 私のような貧乏人には、わからない、お金持ちの考えだろうか?


 わからない…


 いくら、考えても、わからない…


 が、


 なにか、理由があるはずだ…


 それは、やはり、名目通り、亡き建造の夢を叶えるためだったろうか?


 他の分家の干渉に左右されない、強い本家を作るためだったのだろうか?


 わからない…


 いくら、考えても、わからない…


 謎だった…


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