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中学

 調べて、潰して、それでもわからないまま中学校に進学した彼女は、少しだけ社会のルールを理解した。

 それでもあの時感じた疑問は捨て切れなかった。

 だから、彼女はあれ意向も調べ続け、人目の届かない所で殺し続けた。

 蛙や兎は簡単に殺せた。

 でも、犬や猫は子供でも素早く抵抗もした。

 だから彼女は毒を使って弱らせ、抵抗できなくってからゆっくりと解体した。

 毒で弱っていても動物は小さく声を上げる。

 人に聞かれては面倒と彼女は口に布を詰めた。

 それでも動物は身を刻まれる度にくぐもった鳴き声をあげる。

 彼女は決してその声を聞き逃すことは無かった。

 弱り動かない身体を震わせる動物の動きから目を逸らさなかった。

 全てを観察すればいつか答えを知る事が出来ると思ったからだ。

 骨を折り、皮を剥ぎ、爪や歯を抜き、肉を削いだ。

 刃物で殺すだけでは駄目だと思ったので、ある時は石で頭を砕いた。

 ある時は水に沈めた。

 ある時は夜中に高所から落とした。

 ある時は生きたまま焼いた。

 ある時は素手で絞め殺した。

 ある時は毒で

 ある時は電気で

 それでも彼女にはわからなかった。


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