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僕と異形の話  作者: 一般通過おじさん第1号
〜影を救おうとする者達〜編
5/6

第5話 真実


蒼城「うん。多分だけど、脱出経路があったと思う...」


篠山「は!?まじかよ!!」


黒崎「.....」


町田「嘘だろ?!早く教えて来れよ!!」


蒼城「まず、僕たちは学校の壁や床を破壊できない。

ただし、学校の外へ直接的に干渉しない物は破壊できる。

でも、唯一ここのすべてを破壊できは者がいる。」


篠山「は?誰も壊せねぇーじゃん。」


黒崎「化け物か!」


蒼城「そう!あの化け物は教室の床を貫く事ができる!」


篠山「化け物に出口を作ってもらうって事か!?」


蒼城「そう言う事!」


斎藤「なるほどな!」


町田「でもよ、本当にできんのか?」


蒼城「う〜ん。これにしては賭けだね。」


黒崎「でも、もうやるしかねぇーだろ。」


蒼城「化け物を誘き出して、玄関を破壊させる。これを目標に今日は動こう。」


黒崎「一応、懐中電灯を持って、できなかった場合の想定はあるのか?」


蒼城「出来なかった場合、化け物を倒す方向にシフトするしかないね。

その場合は弱点も何もわからないし、一旦逃げるかな。」


黒崎「懐中電灯は持っていくか逃げる時にも使うしな。」


町田「い、今からやるのか?!」


蒼城「うん。食糧も飲み物も限られてるし、可能なら多少のリスクを背負ってもやってみるべきだよ。」


篠山「準備するかー....」


神崎「パソコンは僕の生命線ですからな持っていかなくては。」


蒼城「持っていく物は必要最低限に、行動に支障をきたさない範囲のもので。」



---5分後----


蒼城「みんな持った?」


神崎「持ちましたぞ。」


黒崎「いけるぞ〜」


斎藤「いいぞ!」


篠山「えっ〜と....あった。」


町田「や、やめとこーぜ?化け物を逆に利用するなんて、無謀だぜ?」


蒼城「やるしかないよ。いくよ、」


蒼城達は保健室を出て、化け物を探しに学校を歩き、2階に行く


黒崎「2階には、いないな。足音も聞こえないし....」


蒼城「3階かな?気をつけてね。」



----学校 3階----


篠山「!?」


篠山は3階に上がると驚愕した


篠山「おい。見ろよこれ!」


そこには、相澤だったと思われる死体が黒く腐敗していた


黒崎「腐ったにしては、あり得ない腐食だな。」


神崎「これ、教室内で田中殿が腐敗していたのと同じ....」


蒼城「!?」


蒼城「神崎くん、田中くんと同じって言った?!」


神崎「はい、教室で見た田中殿と同じ腐食.... ←第3話

あっ!皆さん相澤殿の死体から離れて下さい!!」


そう声をかけると相澤だった死体からドロドロの黒いインクの様な物質が放出され、それが人型を形成する。


蒼城「テレポート能力....?!」


黒崎「走れ!」


全員は上がってきた階段を駆け降りるが、化け物はすぐ後ろまで近づいている


篠山「やべぇ!後ろまで来てんぞ!!」


町田「うぎゃーーー!!来てるーーー!!!」


蒼城は懐中電灯で化け物を照らす。

そうすると化け物は苦しみだし体がドロドロに溶け出す。


黒崎「すぐ復活するぞ!!」


全員は玄関口を目指し、走る


神崎「化け物が復活し始めてますぞ!」


蒼城「大丈夫。これだけ距離を開ければ、詰めるのにも時間がかかるはず。」


全員はは走り1階にたどり着く


黒崎「玄関はこっちだ!」


斎藤「来るぞ!玄関まで突っ走れ!!」


走って玄関の前まで行こうと走るが、そこで"斎藤が立ち止まる"


蒼城「斎藤くん?!何やってるの走って!!」


斎藤は声をかけられたのに気づかないのかそのまま、崩れ落ちる


黒崎「は!?何してんだ!!」


黒崎は斎藤を背負い走る。そして、化け物は一階へとたどり着く


神崎「や、奴が来ましたぞ!」


全員は玄関の前まで着く


篠山「おい!斎藤どうした!?大丈夫か!?」


黒崎に背負われた斎藤は目を開けたまま体を動かさない


町田「パニクったか?」


蒼城「(明らかに異常事態だけど、大丈夫だ。化け物自体は想定通り....)」


その時、化け物はその場に立ち止まり、腕を振り上げ天井の蛍光灯を破壊する。

すると化け物は影となった廊下の床に染み込む様に吸い込まれ、消える


全員「!!?」


蒼城「(化け物の今までにない行動パターン!!)」


神崎「皆さん警戒して下さい!!何処から来るかもわかりません!!」


町田「斎藤おかしくね!?か、体震えてるぞ!!」


4人がそれを聞き斎藤を見ると、斎藤の腕は痙攣しているかの様にガタガタと震えている


蒼城「斎藤くん!大丈夫!!」


黒崎「どうした?!腕....」


黒崎は斎藤の腕を見る


蒼城「どうしたの!?」


黒崎「....肩に黒い跡が。」


篠山「!?」


蒼城「あの時、調理室の外で智樹の攻撃を庇って受けた傷か!? ←第3話」


その瞬間、斎藤は背負ってもらっていた黒崎を蹴り飛ばす


黒崎「アァ!?何すんだよ!?」


斎藤「は、離れ....ろ!!」


町田「....何言ってんだよ!?」


黒崎は心配そうに斎藤に近づいた瞬間、斎藤の肩の黒い跡が沸騰するかの様にブクブクと泡立つ。

斉藤は走り5人から離れようとするが、2歩程度歩いた所で"体が内側から破裂し、肉片や血液•骨があちらこちらに飛び散りる"


蒼城「えっ....」


黒崎「...斎藤。」


篠山「は....」


神崎「そんな。馬鹿な....斎藤殿が....」


町田「ありえねぇ。」


破裂によって宙を舞った肉片や血液の雨の中からあの化け物は姿を現した


篠山「おい。ふざけんなよ....」


篠山のその目には涙が浮かべられている


篠山「お前。ぶっ殺してやる.....」


蒼城「え?智樹...何言って....」


篠山は化け物にゆっくり近づく。

化け物は篠山に攻撃を仕掛けた。その攻撃は誰もが篠山に命中すると思われたが、先に篠山の拳が"化け物の腹に攻撃を喰らわせ、体勢を崩させる"。


化け物「グァァァ」


黒崎「は?アイツ....いや、マジかよ。」


篠山の拳は黒い跡が出現するが、そんな事も関係なく化け物に近づく


篠山「俺のせいで、斎藤は死んだんだ....この命を捨ててもお前だけは絶対に消してやるよ。」


篠山は向かって走り、化け物に向かって飛び蹴りを食らわせる。化け物は更に体勢を崩す。


神崎「....蒼城殿!懐中電灯でトドメを!!」


蒼城は懐中電灯を化け物に向けてスイッチを押そうとするが、化け物が篠山を蹴り飛ばし、吹き飛ばされた篠山が蒼城にぶつかり、懐中電灯を落とす


蒼城「町田くん!!懐中電灯拾って!!」


町田「え、あっ、、あ!わかった!!」


町田は化け物に向けてスイッチを押す


町田「あれ?つ、つかない....」


蒼城「今の衝撃で壊れたのか....」


黒崎「詰みかよ。」


化け物は容赦なく蹴り飛ばされた蒼城と篠山に攻撃を仕掛ける。だが、その攻撃を蒼城と篠山は間一髪で避けることができた。

化け物のその攻撃は玄関のガラス扉を破壊する。


全員「!!?」


神崎「ドアが割れた!!」


ガシャンと強い音を立て、扉はバラバラに砕け散った。

だが、そのガラス扉の向こう側の景色は"現実に存在してはならないと直感でわかる物だった"。


黒崎「は?何だよこれ。....無い。空間が無い。」


その先の景色は存在していなかった。ガラス扉の向こう側は、真っ黒に染まっていて先には何にもなかった。

それは、この先に出口がないと言う事とイコールである。


蒼城「どうなってんの?先がない。」


篠山「作戦失敗か....」


神崎「みなさん、諦めてはなりませんぞ!!

達成できないゲームはありません!!それは現実でさえもそうです。諦めなければ絶対にクリアできますぞ!!」


その時、黒い空間が歪み出す。


町田「何だ!!何だよ!!!」


真っ黒な空間から1人の少女が出てくる。


少女「....ギリギリ間に合った。ごめんなさい、ここは私に任せて!」




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