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僕と異形の話  作者: 一般通過おじさん第1号
〜影を救おうとする者達〜編
2/6

第2話 黒い何かにはじめまして...

蒼城はドアを開けた


蒼城「えっ?何これ?」


篠山「どうした?!」


篠山と黒崎は教室へと走る


黒崎 篠山「!?」


2人は教室の中を見た。2人は驚いた、教室の床部分がすべて地面に叩き落とされていたのだ。


篠山「は?は、何で?!床が抜け落ちてる!」


黒崎「こっからの高さ的に1階くらいまで落ちてる...化け物がやったと見て良いんだよな。」


蒼城「...さっきのデカい音はこれか。...ん?」


蒼城は見てしまった。抜け落ちた教室の下の瓦礫に埋もれている切り離された人間の腕を


篠山「どした?」


蒼城「あれ...腕だよね?」


少し動揺しているのか、震えている指でそれを指す


黒崎「マジだ...」


篠山「本当だ...お、お〜い!皆んなー!!」


教室から1階に届くほどの大声を出す。しかし、反応はない。


黒崎「おま!アホかまだ近くに化け物いるかも知れねぇーんだぞ!!」


篠山「ご、ごめんもう遅いかも...」


そう言うと3階の階段の方を指差す。

そこには2メートル以上ある顔の無い人の様な形をしてる黒い影の様な化け物がいつの間にかそこにいた。

その化け物は目の様な白く光る点が二つあり、その姿は全くと言って良いほど感情を感じないが、どうしようもない殺意が漏れ出でている。


黒崎「うっ...そだろ?」


蒼城「やばいね...」


その化け物は走り襲ってくる


蒼城「(どうする...!抜け落ちた教室から1階に行くか... いや、ダメだ!1階のドアは瓦礫で塞がれてる。幸いにも化け物と距離はあるな...走って逃げきる!)


黒崎「おい、お前ら立ち止まんな!走れー!!」


篠山「馬鹿野郎ー!!おいてくな!!」


3人は階段の端まで突っ走る


黒崎「クッソ!こいつ速すぎんだろ!!」


3人の背後には直ぐそこまで近づいていた


篠山「死ぬーー!!死ぬーー!!」


黒崎「クソが!」


そう言うと黒崎は持ってきた懐中電灯を光らせ、化け物に向ける。

そうすると化け物はドロドロに溶け出し、黒いインクの様になった。


黒崎「た、倒せたのか...」


蒼城「よく...弱点がわかったね。」


黒崎「いや、わからんよ。目眩しできたら程度でやってみたらできただけだ...」


篠山「死ぬかと思った...それにしてもよ〜あっけなかったな〜」


蒼城「うん。なんか復活したり...とか...」


そう言っているそばから溶け出した化け物は徐々に人型を形成しはじめる


黒崎「おい。ふざけんなや。誰だよ「倒せたのか?」とか言った奴!!」


篠山「おめーだよ!!」


3人は走りなんとか1階まで降りてこられた


蒼城「はぁ〜はぁ〜はぁ〜...」


黒崎「化け物は...来てねぇーな。」


篠山「とりま廊下にいても危ねぇーしどっか隠れね?教室とか保健室とか...」


蒼城「保健室いいね。一旦は隠れられそう。」


できる限り音を立てない様、保健室まで向かった


篠山「ドア開くか?」


蒼城「う〜ん...あっ!開いた。」


中に入り3人はベットや椅子に座る


黒崎「お前ら何持ってきた?」


蒼城「救急箱とすべての部屋の鍵。」


篠山「カッターと蒼城に持たされた、部屋の鍵の半分。」


黒崎「俺は校内の地図と懐中電灯だな。」


蒼城「職員室で目ぼしい物は全部だね。それでここからどうする?」


黒崎「んじゃ、ひとまず状況整理しようぜ。」


蒼城「そうだね。」


篠山「まず、放送が聞こえてきて、その後に俺らが職員室に向かったら上からでけー物音が聞こえて...」


蒼城「教室に向かったら教室が破壊されてて。皆んなが死んだ。」


黒崎「...あっ。そういや廊下に相澤の死体があったよな?何で相澤だけ廊下にいたんだ?」


篠山「運良く逃げたけどやられたって事じゃねぇーの?」


黒崎「不自然じゃね?急に化け物が教室に来たらよ〜

皆んな、慌てて教室を出てくだろ?もし逃げられんかった状況でも、相澤1人だけ教室から出るなんて事あるか?」


篠山「つまり、何が言いたいんだよ?」


黒崎「皆んなは教室ぶっ壊された時に巻き込まれたけど、数人は生き残ってんじゃねぇーか?」


蒼城「...確かにあり得なくはないね。でも、相澤くんだけ死んでる理由は?」


黒崎「...あの化け物の"能力"に関係があるかもしれん?」


篠山「能力?」


黒崎「いや、まぁそんなもんを持ってんのかもわからんがテレポートや壁貫通みたいな力一つあるだけで詰みだからな。一応警戒はしといた方が良いだろ...相手は何者かも、はっきりしてないんだ。」


蒼城「そうだね...警戒はしよう。」


篠山「ってか飯とかはどうすんだ?教室壊されたし、弁当ないぜ?」


蒼城「...食料は調理室とか職員室におにぎりくらいはあるかな?でも、これに関しては行ってみなきゃわかんないかな...」


黒崎「よし。決まりだな。今やるべき事は飯類の確保と生き残りクラスメイトの捜索!」


蒼城「二手にわかれる?」


黒崎「いや、危険だろ。懐中電灯も一個だし、効率より今は安全を取った方がいい。」


蒼城「そうだね。ごめん。まずは調理室だね。」


3人は保健室を出て、2階の調理室に向かう


蒼城「そう言えば、職員室に行って鍵を取った時に"体育館"の鍵だけ、なかったんだよね。」


篠山「俺わかんねぇーけど、体育館の鍵って2つくらいあんじゃねぇーの?ほら、無くした時とか非常事態とかの時のためによ〜」


蒼城「う〜ん。あるのかもしれないけど、少なくとも職員室にはなかったね。」


黒崎「誰か...生き残りがいんならそいつが持ち出したんかもな。」


蒼城「あっ!そう言えば飲み物確保した方がいいよね?」


篠山「あ〜確かに蛇口使ったら音でバレそうだしな。」


黒崎「目の前に自販機あるぜ?」


篠山「おっし。何本くらい買っと...」


そう言い終わる前に黒崎と蒼城は自販機を殴り、壊れた自販機からペットボトルを取る


篠山「お前らヤクザかよ。」


黒崎「非常事態だ。金使ってどうする。」


篠山「それを躊躇なくできんの、一周回って尊敬。」


蒼城「調理室見えてきたよ。」


黒崎「....残念ながら先客がいるな。」


調理室のドアは破壊され、ドアは無理矢理開けられていた


蒼城「敵か味方か...智樹、懐中電灯持っといて。」


篠山「お、おう。」


3人は恐る恐る調理室に近づき、ゆっくりとドアを開ける

調理室の中は暗く電気をつけていない。


黒崎「中は綺麗だな。」


3人が調理室に入ったその瞬間、机の影から包丁が勢いよく回転し飛んで来る。それを黒崎は手で弾き飛ばす


黒崎「....智樹!懐中電灯!!」


篠山は机の影を照らす。そこにいたのは同じクラスの斎藤(さいとう)だった。


篠山「斎藤!?」


斎藤「篠山!黒崎!蒼城まで!キミたち生きてたんだね!僕はてっきり職員室に行く道中でやられてたんじゃないかと冷や冷やしたよ!!」


黒崎「お前なんでここに?」


斎藤「神崎(かんざき)と共に食料を探しにきていたんだ!」


蒼城「神崎くん?」


斎藤「ああ!途中ではぐれてしまったが、俺はここにこれた!」


篠山「お前こんな状況なのに暑っ苦しいな。」


黒崎「許してやれ。こう言う奴なんだ。」


蒼城「食料は?」


斎藤「調味料と米があったぞ!」


黒崎「まぁ、そんなもんだろうな。でもないよりは幾分かはマジだ。」


斎藤「あと、やかんと包丁とまな板と...!!」


篠山「ガラクタはいらねぇーだろ!」


黒崎「何かに使えるかもしれねぇーし、持ってかせろ。」


篠山「はぁ?いるか?まな板とか...」


蒼城「斎藤くんに色々話も聞きたいし、取り敢えず、保健室に戻ろうか?」


篠山「そうだな。」


斎藤「そういえば、神崎も先に保健室に向かうと言っていたぞ!!」


黒崎「探す手間が省けたな。戻るか。」


4人は調理室から出る。


篠山「化け物来てもやばいし、さっさとも...」


そう言うと手から懐中電灯が滑り落ちてしまう。


黒崎「何やってんだ。壊れたらやばいんだぞ!」


篠山「ヤベェ...」


拾おうとした瞬間、調理室の中から音もなく、化け物が出てきた。


蒼城•黒崎•斎藤「!!?」


しゃがんで懐中電灯を取ろうとしている為、智樹は化け物がいる事を知らない。一番後ろにいる篠山を攻撃しようとする。


蒼城「智樹!!!」


声をかけるがその声に反応する事はできなかった





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