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クワンティエンの夢  作者: 多谷昇太
この道や行く人なしに秋の暮れ

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この僧は超能力者

「そうですか。ブスはともかく、(鳥羽を一瞥して)それはそうかも知れませんが、私を殿方の範疇に入れてもらっては心外です。一応男女の性を超越している身ですので。もっともそう云ってもオカマではありませんよ」匡子と慶子が例のごとく吹き出した。「ところで梅子さん、私やこちらの鳥羽会長と、ここで邂逅したということをあなたは偶然とお思いですか?」手を変えたかのような僧の思わぬ質問に「ん?」と一瞬でも毒気を抜かれる梅子。「出会いやものごとはすべて見えない糸でつながっています。これをうべなわず、偶然と切り捨てるならば世間は、世界は、すべてあなたから遠ざかり、乖離してしまうことでしょう。あなたが云う亜希子さんの強引さが、私や鳥羽会長をあなたに引き合わせたと、要らぬことをしたと、そうお思いならそれははっきり認識違いです」そう強く断定する僧にいささかでも梅子がたじろいだようだ。

「また、はて…こちらは私の時空の認識違いでしょうか、さきほど、ふだんは人一倍節度を心得ているとおっしゃられながらも、それをもかえりみず、いきなりあなたがたを過去世の家族のように思われると、そう鳥羽会長が開陳されたこと、このことについてはどうですか、どう思われますか?」ここまで聞いて来てこの場に居合わす全員がはっきりとこの僧の超常能力を認識するにいたる。どこかに隠れて聞いていたのなら知らず、あの時にはまだ僧の姿はどこにもなかったからだ。しかしそのことを云い出す者はいない。示し合わせたかのようにただ僧の次の言葉を待ち受けている様子だ。いや、しかしたたらを踏まされた梅子が先に口を切った。

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