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クワンティエンの夢  作者: 多谷昇太
白峰の巻き

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70/80

これは鬼の目…

しかしそうなったらそうなったで、こんどはそれを世間ばらは笑うのよ!世の中を知らぬ大馬鹿者め、いい気味だ、思い知れ!てんで、自分の中の忍土でさえ粉々に踏みにじるわけ。その時のくやしさがわかる?」と語るうちにまたもや激高して来、こころなしか目もとにうっすらと涙さえ浮かぶ。しかし「だから、堪えられないのよ、その手の欺瞞事に。それこそ云い寄るサルから逃げるように、建前で武装した、粉飾した世間から、俺たちに従え、俺たちの掟に入れ、やらせろなどと迫られても、誰が!ってなるわけ。愛だの何だのと語ってさ、その実言葉だけで矛盾をめいっぱい包含した世間ばらが、虫唾が走るほど私は嫌なの!以上!ザッツ・オーバーよ」と断定をくだしてみせ、さらに「あんな思いは二度と御免だ。百歩も千歩もゆずってみせ、贖罪の写経さえしてみせたのに、おのれ、サルども…」とうわごとのように何かをくちずさんだが、はたしてこれを本人が自覚して云ったものかどうかはわからない。しかしその折り偶然だろうか、自分と合った梅子の視線に郁子は恐れおののいた。『これは鬼の目…』と心中でつぶやく。

「いや、よくわかります、梅子さん。あなたのお腹立ちのほどは」と法師が受けて続けて「みなさんはどうですか?梅子さんがなぜこうも激高されるのか、そのわけがわかりますか?」と主に鳥羽の顔を見ながら話を向けてもみる。「わからん。初対面の身やからなおさらやけど、ちょっとお…おかしいんとちゃいまんの。亜希子はん、この人はふだんからこないな激高癖がおますのんか?」と本人の梅子をさしおいて鳥羽が亜希子に聞く。


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